台湾最南端の楽園・墾丁国家公園がある恒春の天気と気候を台湾現地からレポートします。墾丁（こんてい）は中国語では【Kěn dīng】という発音になりますが、日本語では「ケンティン」という呼び方をされていることが多いですね。
台湾の最南端のサツマイモの尻尾のようなエリアが恒春半島で、この町は恒春鎮という地名のため、恒春としてもよく知られています。恒春には一年を通して、いつも暖かい春のようにという意味合いがあり、このような地名になったとされています。
恒春は今でも、台湾では人気がある台湾南部のビーチリゾートとして有名ですが、台湾で初めて建設された墾丁国家公園や国立海洋生物博物館（水族館）など総合リゾート地として将来的にも有望な都市になりつつあります。
今回は一年間の気象統計データを元に墾丁国家公園がある恒春の天気情報（気温/降水量/湿度）や気候について、グラフや表を交えながら簡単にまとめて見ましたので、旅行日程を考える際に参考にしてみてください。
墾丁国家公園（恒春）の場所と気候は?
墾丁国家公園へは高雄から恒春までのバスが出ていますが、恒春へ到着したら、タクシーか原付バイクをレンタルしないと不便です。
昔々、墾丁国家公園までバスで行き、帰りのバスがなくなり徒歩で下山していたら、途中で台湾人のオバちゃんがバイクの後ろに乗せてくれた経験があります。この街を存分に楽しもうと思ったら、レンタカーかレンタルバイクを利用するかローカルバスを自由に乗りこなせないと苦労します。
地図を見て分かる通り、台湾島の最南端の町が墾丁国家公園になります。墾丁国家公園がある恒春（鎮）の気候区分は、なんと熱帯性気候になります。
高雄は亜熱帯気候なのですが、ほんの少し南にズレただけなのですが気候区分が異なります。恒春はそれくらい一年を通して暑い気候だということでしょう。
墾丁国家公園（恒春）の一年間の気温/湿度/降水量/降水日数に関するデータのまとめ
墾丁（恒春）の年間の最高気温/平均気温/最低気温のグラフ
墾丁（恒春）の年間の降水量のグラフ（東京との比較）
気象統計データまとめ
| 最高 ℃ | 平均 ℃ | 最低 ℃ | 降水量 mm | 降水日数 日/月 | 湿度 ％ |
|
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | 24.3 | 20.7 | 18.1 | 18 | 6.1 | 71.0 |
| 2月 | 25.3 | 21.4 | 18.7 | 25 | 5.3 | 72.3 |
| 3月 | 27.3 | 23.2 | 20.2 | 21 | 3.9 | 72.5 |
| 4月 | 29.4 | 25.2 | 22.3 | 37 | 5.3 | 73.7 |
| 5月 | 30.9 | 27.0 | 24.1 | 158 | 9.9 | 76.5 |
| 6月 | 31.3 | 27.9 | 25.2 | 374 | 16.1 | 82.2 |
| 7月 | 31.9 | 28.4 | 25.6 | 402 | 15.2 | 81.6 |
| 8月 | 31.6 | 28.1 | 25.3 | 461 | 17.2 | 82.4 |
| 9月 | 31.0 | 27.4 | 24.7 | 331 | 15.4 | 78.9 |
| 10月 | 29.7 | 26.3 | 23.9 | 117 | 9.1 | 72.3 |
| 11月 | 27.5 | 24.3 | 22.0 | 54 | 5.5 | 69.8 |
| 12月 | 24.9 | 21.7 | 19.3 | 26 | 4.4 | 69.2 |
（参照元：台湾気象局）
墾丁国家公園（恒春）の一年間の天気（気温・湿度・降水量）の特徴のまとめ
上記の気象データから分かる墾丁国家公園（恒春）の気温、湿度、降水量に関するポイントをいくつかまとめておきます。
- 年間を通して平均気温は20度以上で温かい（暑い）
- 5月から9月までの平均最高気温は30度以上と気温が高く暑い
- 12月から翌3月までの時期の平均最低気温も18度～20度程度と温暖
- 一年間で気温が最も高い時期は7月で平均最高気温は32度と非常に高い
- 一年間で気温が最も低い時期は1月で平均最低気温は18度程度と温暖
- 降水量は6月～9月までの夏期では330mm～460mm程度と非常に多い
- 6月～9月までの夏期の降水日数（日/月）は15日～17日間程度と多い
- 相対湿度は6月～9月までの夏期には79%～82%程度と高め
- 10月～翌4月までの相対湿度は70%～74%程度と比較的乾燥している
墾丁国家公園（恒春）を旅行する場合のアドバイスと海水浴の注意点
墾丁国家公園を旅行する場合、最も賑わうのは夏休みの7月と8月の時期でしょう。この時期は学校も休みなので学生や家族旅行で子供連れのファミリーが多いからやむを得ないでしょう。
私が昔々、墾丁国家公園に行ったのは、3月くらいだったと思いますが、夕方以降は潮風が涼しくて気持ちよかったのを覚えています。そして、日中に海水浴に出てみたら、人っ子一人おらず、独りで海に飛び込んで遊んだことを思い出します。（少し寒かった…）
その当時は、まだ今のように観光客用の開発もされていなかったこともあるのですが、春休み期間中の3月くらいの時期は、まだ気温が高くなく海水浴シーズンではないため、誰も海で遊んでいる人はいなかったのでしょう。やはり、日中の平均気温が30度以上になる4月以降が海水浴の時期なのでしょう。
それにしても、夏の時期は雨（台風やスコール）が多いため、日本から観光旅行で墾丁国家公園の海水浴を予定する場合は2日に1日は大雨に見舞われてしまいますので、イチかバチかの確率になります。
それでも、夏の時期に墾丁国家公園の海水浴へ行きたい方は、2分の1の確率で豪雨になってしまうことを覚悟しておきましょう。それと注意したいことは、台風が接近している時期や台風が通過した直後には絶対に海水浴はNGです。
海水浴をする場合はあまり遠くまで泳いでいかないことです。その理由は、地形を見てもらえば分かりますが、墾丁国家公園の海岸沿いはU字形になっていますね。このU字の地形が海の流れを変則にして、外海へ押し流す海流を発生させるため、毎年、何人かの人が海に流されてしまうという事故が発生しています。
そして、最後にもう一つ注意しておきたいことがあります。以前、中国語を学習していた時に、その先生が教えてくれたことですが、可愛い顔をしてニコニコしながら恐いことを教えてくれました。
「墾丁の海水浴では、あまり海の中で泳がない方がいいよ。時々、サメも遊びに来るからね。墾丁海水浴で泳ぐ時はサメの餌にならないでね…。」
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