2016年アジア・ウインターリーグ@台湾の全ガイドと観戦記

台湾で開催されるアジア・ウィンターベースボールリーグ(亜洲冬季棒球聯盟)について、台湾現地からレポートします。昨年に続き、今年も台中を中心とした球場で開催されることになりました。今回はウインターリーグの日程、場所(会場)、出場チーム、入場チケットなどについて、簡単にご紹介します。

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アジア・ウィンター・ベースボールリーグの歩み

2012年開催されている同リーグの参加チームは、年々増えており、昨年は決勝で日本チームと台湾アマチュアチームが対戦し、台湾アマチュアチームが優勝しました。昨年の観戦記は下記をご参照下さい。
台湾でアジア・ウインター・リーグが開催中|2015年観戦記

昨年の同リーグでは巨人の岡本選手や中日の高橋選手の活躍が目に留まりました。その他にも、このリーグに参加した翌年に活躍した選手は、阪神の岩貞祐太投手、横田選手や陽川選手、また中日では正捕手争いをした桂選手も参加していました。

過去3回のウィンターリーグの参加チームと戦績
  • 2012年 台湾(2チーム)、日本、ドミニカの4チームで開催され日本が優勝
  • 2013年 台湾、日本、韓国、ドミニカの4チームが参加し韓国が優勝
  • 2015年 台湾(2チーム)、日本、韓国、欧州選抜の5チームが参加し台湾アマが優勝

 

2016年アジアウィンターリーグの参加6チーム

今回の同リーグの参加チームは下記の6チームです。

  • 台湾プロ
  • 台湾アマ
  • 日本イースタン
  • 日本ウエスタン
  • 韓国
  • 欧州

アジア・ウィンターリーグの開催期間

  • レギュラーシーズン:11月25日(金)~12月15日(木)
  • プレーオフ    :12月16日(金)~
  • 決勝       :12月18日(日)

※試合開始時刻:デー・ゲーム(12:00~)とナイター(18:00~)
※開場時刻:試合開始1時間前(1時間程度の練習が観覧できそうです)

 

アジア・ウィンターリーグの開催地

台中インターコンチネンタル野球場(臺中市洲際棒球場)

交通アクセス:台鐵台中駅からバスで30分またはタクシーで20分くらい


台中インターコンチネンタル野球場に比較的近くおすすめなホテルは台中中科大飯店です。ホテル前のバス停(崇德國中(民俗公園))からバスで10分程度または徒歩で20分程度です。

 

台中野球場(台灣體育運動大學棒球場)

交通アクセス:台鐵台中駅からバスやタクシーで5分くらい
※台中野球場は台中では「台灣體育運動大學棒球場」と言う方が通じると思います。

台中野球場(台灣體育運動大學棒球場)で野球を観戦する場合は、球場からも比較的近い台中駅前のホテルがおすすめです。

 

斗六野球場(斗六棒球場)

 

アジアウィンターリーグ@台湾2016の日本チームのメンバー(監督、コーチ、選手)

日本・イースタン・チーム

監督

井上 真二   72 読売

コーチ

河野 亮    96 東北楽天
松元 ユウイチ 82 東京ヤクルト
木村 龍治   73 読売
藤田 和男   89 横浜DeNA
円谷 英俊   104 読売
関場 大輔     東北楽天

投手

桜井 俊貴   21 読売
與那原 大剛  46 読売
宮国 椋丞   30 読売
篠原 慎平   001 読売
古川 侑利   60 東北楽天
成田 翔    41 千葉ロッテ
原 嵩     56 千葉ロッテ
熊原 健人   1 横浜DeNA
福地元治      28 横浜DeNA
原 樹理    16 東京ヤクルト
岩橋 慶侍   44 東京ヤクルト

捕手

宇佐見 真吾  52 読売
嶺井 博希   39 横浜DeNA
網谷 圭将  100 横浜DeNA

内野手

山本 泰寛   56 読売
増田 大輝   015 読売
内田 靖人   36 東北楽天
平沢 大河   13 千葉ロッテ
廣岡 大志   36 東京ヤクルト
渡邉 大樹   49 東京ヤクルト

外野手

重信 慎之介    43 読売
オコエ 瑠偉      9 東北楽天
青柳 昴樹       57 横浜DeNA
山崎 晃大朗    31 東京ヤクルト

 

日本・ウエスタン・チーム

監督

井出 竜也 87 福岡ソフトバンク

コーチ

嶋村 一輝 79 中日
高橋 建  72 阪神
金村 曉  73 阪神
平井 正史 72 オリックス
的山 哲也 85 福岡ソフトバンク
英智    89 中日
佐竹 学  75 オリックス
川村 隆史      福岡ソフトバンク

投手

島袋 洋奨   39 福岡ソフトバンク
齋藤 誠哉 126 福岡ソフトバンク
児玉 龍也 130 福岡ソフトバンク
鈴木 翔太   18 中日
野村 亮介   20 中日
横山 雄哉   15 阪神
石崎 剛    30 阪神
青柳 晃洋   50 阪神
青山 大紀   27 オリックス
齋藤 綱記   48 オリックス
小野 郁    15 東北楽天

捕手

栗原 陵矢    31 福岡ソフトバンク
加藤 匠馬    39 中日
坂本 誠志郎 12 阪神

内野手

古澤 勝吾   59 福岡ソフトバンク
曽根 海成 140 福岡ソフトバンク
石岡 諒太   36 中日
溝脇 隼人   48 中日
宗 佑磨      6 オリックス
大城 滉二   10 オリックス

外野手

幸山 一大  124 福岡ソフトバンク
近藤 弘基    67 中日
横田 慎太郎 24 阪神
吉田 正尚    34 オリックス

私が個人的に注目しているのは、今回ウエスタン・チームに帯同する中日の嶋村コーチの来期の中日での立ち位置(笑)ではなく、鈴木翔太投手と野村亮介投手、それに育成から這い上がって一軍でも活躍する姿を見せた近藤弘基選手です。また、イースタン・チームでは、オコエ瑠偉選手や平沢大河選手と共に甲子園を沸かせた選手が派遣されていますので、彼ら人気選手にも注目してみたいと思います。

 

アジア・ウィンターリーグの入場券の入手方法

昨年度の大会では週末を除いた平日の試合は無料で入場できたのですが、今年の大会からは全て有料となったようです。
昨年同様に、月曜日から木曜日は入場無料です。

当日入場券の料金

  • 金曜日料金:100元(75元)
  • 週末料金 :150元(115元)
  • プレーオフ:200元(150元)
  • 決勝   :250元(185元)

※カッコ内は子供などの割引料金

上記の料金は当日の窓口での販売料金になります。試合開始2時間前から当日の窓口販売が開始されるようです。

前日までに予約チケットを購入の場合はそれぞれ20%程度割引になっています。また、1日チケット(昼・夜の2試合分)も販売されています。1日チケットは上記金額の40%増しで購入できます。ただし、「1日チケット(2試合分)」は当日での販売はされておらず、予約が必須のようです。

入場券を予約購入する場合は、台湾のファミリーマート(全家)に設置してある端末機・FamiPortで11月1日より販売が開始されています。

 

台湾ウィンターリーグ観戦記①

11月30日(水)の下記の日本チーム同士の試合を観戦してきましたので、台湾現地からレポートします。
「全イースタンリーグ選抜 × 全ウエスタンリーグ選抜」

事実上の今大会の決勝戦と言ってもよいくらいの、日本人であれば最も観戦したい試合です。試合は午後6:00開始のナイターでした。曇り空の中、若干西から東へ風が吹き抜ける中、好条件の中の試合になりました。それでも風が吹き抜ける場所は少し肌寒く、ウィンドブレーカーが必要です。平日のナイター試合ということもあり、観客はガラガラでした。

入場ゲートでは台湾選抜チームのチアーガールと思われる可愛らしい台湾ギャルがお出迎えしていました。

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そして、入場ゲートを潜ると、ウエスタン選抜チームはフリー打撃、イースタン選抜チームはアップをしていました。

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手前はオコエ選手ですが、1人だけ身体が大きいですね。

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この試合は、ビジターチーム(先攻)が全ウエスタン選抜でホームチーム(後攻)が全イースタン選抜でした。
先発メンバーは、下記と通りでした。

全ウエスタン選抜

  1. (一)石岡諒太
  2. (三)古澤勝吾
  3. (二)大城滉二
  4. (右)吉田正尚
  5. (指)栗原陵矢
  6. (中)近藤弘基
  7. (左)幸山一大
  8. (捕)加藤匠馬
  9. (遊)曽根海成

(投)横山雄哉

全イースタン選抜

  1. (三)増田大輝
  2. (左)山崎晃大朗
  3. (右)オコエ瑠偉
  4. (一)内田靖人
  5. (指)青柳昴樹
  6. (遊)平沢大河
  7. (捕)嶺井博希
  8. (二)渡邉大樹
  9. (中)重信慎之介

(投)原樹理

試合結果

全ウ 000 200 110 4
全イ 010 000 000 1

  • 試合MVP:栗原陵矢選手(4回に逆転2ランホームラン)

試合の見どころ

  • 2回 嶺井(横)がレフトスタンドへソロホームラン
  • 4回 栗原(ソ)がライトスタンドへ2ランホームラン
  • 7回 幸山(ソ)が右中間へタイムリーヒット(2死2塁から)
  • 8回 2死1・2塁から平沢(遊)がタイムリーエラー(バウンド合わずトンネル気味)

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ウエスタン選抜チームが勝利直後の勝利の出迎えシーンでお疲れ様でしたの画像です。

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試合観戦の感想

私がこの試合で注目していたのは、オコエ選手と中日の選手(石岡、近藤、加藤の3選手が出場)でした。まず、オコエ選手ですが、試合前のアップの準備の時点で圧倒的な存在感で、常に一番前に立ってチームをリードしているよな雰囲気がありました。近くで見ると、圧倒的に身体も大きく、台湾の野球っ子にも人気があるようでした。

わざわざ、オコエ選手の打席を見るために一塁側からじっくり観察しました。ところが、試合が始まって第一打席を見て、少しガッカリしました。それは、素人の私が見ても、打撃フォームが良くなかったからです。偶々、今日の試合だけ悪かったというわけではないと思いますが、全ての打席で上半身と下半身がバラバラで、スイングした時に前のめりのまま上体が突っ込んでしまい、打球のミートポイントがバラバラでした。そのため、直球を見せられた後、変化球を投げ込まれたら、身体が泳いでしまい、凡打になってしまいます。

このままの打撃フォームでは、今大会はあまり良い打撃成績は残せないと思います。それどころか、下半身に重心を置き腰を中心に回転するような打撃スイングにしなければ、来季は非常に苦労するのではないかと案じてしまいます。この試合では、スコアリングポジションから2回のチャンスがあったのですが、いずれも残念な結果に終わりました(8回は2死2・3塁から遊ゴロ)。楽天には良い打撃コーチもいるため、いつかスーパーな身体能力が開眼する日が来ることを期待しましょう。

《追加情報》
オコエ選手は12月5日までの同リーグ参加で、それ以降は父親の出身地のナイジェリアへ里帰り(?)するようです。これにより、同リーグのオコエ選手の最終打率は.296となりました。(そこそこ結果を残しましたね)

私が応援している中日ドラゴンズの選手は、この試合では野手ばかり3選手でした。1人くらい投手を期待していたのですが・・・次回期待することにしましょう。まず、石岡選手は全ウエスタン選抜の野手では最も年増のためなのか、試合前の円陣ではチームキャプテンのように声出しをしていました。この試合でも第一打席でセンター前にクリーンヒットを飛ばしており、また無難な守備も見せていました。

また、加藤選手はキャッチャーとして阪神の横山選手を好リードしていました。この試合と練習を見る限り、身体はあまり大きくないですが、声もよく出ていたし、かなりの強肩のように感じました。将来は、中日の正捕手を争って欲しい選手です。この試合では、打撃の方は結果が出ませんでした。

近藤選手は、スライディングキャッチをしてあわやスーパーファインプレーかという場面もありましたが、2回の1死3塁の場面では、犠牲フライ以上の結果が欲しいところでしたが、三振に終わってしまいました(残念)。

最後に番外編として、中日の英智コーチは、この試合で3塁ベースコーチをしていました。試合前や試合後の様子を観察していたのですが、めちゃくちゃ謙虚な方で好感が持てました。選手時代のひょうきんなコメントとは裏腹に社会人として出来た人なのでしょう。そして、たぶん、選手からの人望も厚いのだろうと思います。

 

台湾ウィンターリーグ観戦記②

12月7日、下記の試合を観戦してきましたので、台湾現地からレポートします。

  • 全イースタンリーグ選抜 vs 中職聯隊(台湾プロ選抜)

全イースタン選抜先発メンバー

  1. (左)山崎晃大朗
  2. (三)増田大輝
  3. (二)平沢大河
  4. (遊)廣岡大志
  5. (中)青柳昴樹
  6. (一)網谷圭将
  7. (指)山本泰寛
  8. (捕)嶺井博希
  9. (中)重信慎之介
    (投)原樹理

試合結果

全イ 033 020 210 11
中職 100 000 200  3

継投 原(ヤ)5回1失点 → 原(ロ)1回無失点 → 福地(横)1回2失点 → 岩橋(ヤ)1回無失点 → 篠原(巨)1回無失点

試合の見どころ

1回 原樹理投手が台湾の詹子賢選手からライトスタンドへホームランを打たれました。
2回 1死満塁から重信(巨)の二塁ゴロを二塁手がトンネルで2点
3回 広岡(ヤ)が頭にデッドボールを受け、投手へ向かって行きあわや乱闘
3回 1死2・3塁から相手投手の暴投で1点
3回 1死3塁から網谷(横)右中間へ2点タイムリー
3回 2死2塁から嶺井(横)が遊ゴロ → エラーで1点追加
5回 2塁から網谷(横)が左越え二塁打で1点
5回 1死2塁から嶺井(横)が中前ヒットで1点
7回 2死1・3塁から山崎(ヤ)右線へ三塁打で2点
8回 1死ランナーなしから内田(楽)が左中間へソロホームラン

全般的に、エラー(特に中職チーム)が多く、重要な場面で3つのエラーがあり、試合が崩れてしまい締まりのない試合でした。

 

台湾ウィンターリーグ観戦記③

12月7日18:00からの、下記のナイター試合を観戦してきましたので、台湾現地からレポートします。

  • 全ウエスタンリーグ選抜 vs 中華培訓(台湾アマ選抜)

全ウエスタン選抜先発メンバー

    1. (中)大城滉二
    2. (遊)宗佑磨
    3. (左)横田慎太郎
    4. (右)吉田正尚
    5. (指)近藤弘基
    6. (一)石岡諒太
    7. (三)古澤勝吾
    8. (捕)栗原陵矢
    9. (二)溝脇隼人
      (投)横山雄哉

試合結果

中訓 020 001 000 3
全ウ 000 001 000 1

継投 横山(神)5回2失点 → 斉藤(オ)1回1失点 → 児玉(ソ)1回0失点 → 小野(楽)1回0失点

試合の見どころ

全般的には、全ウエスタン選抜チームが押し気味に試合を進めていましたが、勝負どころで、あと1本のタイムリーが出ない展開でした。特に、売り出し中の3回(1死満塁)と5回(2死2・3塁)の好機に横田選手がいずれもセンターフライで凡退してしまいました。逆に、中華培訓チームは試合途中までで、たった2本のヒット(1本は2ランホームラン)で3得点と効率のよい攻撃をしていました。

この試合で注目していた選手は、阪神の横田選手と中日の野手3選手(近藤、石岡、溝脇)です。まず、横田選手はこの試合では上記の通り、絶好の場面で結果が出ませんでした。中日の選手も、溝脇選手はヒットを打っていましたが、近藤選手と石岡選手はいまひとつの結果でした。この試合までで、溝脇選手は3割台の打率を残していましたが、近藤、石岡両選手は2割台後半といったところで、可もなく不可もなくでしょうか。野手の中では今大会では、この試合でも4番の吉田(オ)が、この試合までに打率5割台と大ブレイクを予感させています。今後にも期待しましょう。

関連情報:アジア・ウインターリーグ@台湾2016の入場券と対戦日程(中国語)
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