マンゴーは中国語表記では「芒果」になりますが、日本の漢字では「檬果」と書きます。(知りませんでした)
台湾で最も人気があり、店頭でよく見かける品種は3種類です。圧倒的に人気が高いのが、愛文マンゴーという品種で、愛文をもう少し細長く大きくしたような形のものが玉文マンゴー。
そして、玉文マンゴーよりも形は大きく、外皮が黄色の品種が金煌マンゴーになります。更に追加で、外皮が緑色の烏香マンゴー、凱特マンゴー、慢文マンゴーも紹介します。
もう一つオマケに紹介したいのが、土マンゴーと呼ばれる品種です。台湾の郊外に行くと軒先にマンゴーの樹が植えられているのをよく見かけますが、これはかなりの高確率で土マンゴーの樹です。
今回紹介する台湾で人気があり夏の時期であれば、どのお店でも販売されている、以下の7種類のマンゴー、これらのマンゴーの旬のシーズンについて、実食した感想を交えて紹介します。
- 愛文マンゴー
- 玉文マンゴー
- 金煌マンゴー
- 烏香マンゴー
- 凱特マンゴー
- 慢文マンゴー
- 土マンゴー
マンゴーの切り方
マンゴーの切り方は慣れないと難しいかもしれませんね。ナイフの刃を入れる方向を間違えると、上手に果肉と種をスライスさせ三枚におろすことが出来なくなります。マンゴーの種は扁平な形をしていますので、扁平な種と水平になるように慎重にナイフを入れていきます。
そして、魚を三枚におろすように種肌に沿ってナイフを入れていきカットします。反対側の果肉も同様に切ると上手に果肉と種を分離させてスライスできます。そして、種を除いた果肉は一口サイズに格子状にカットして、食べやすくします。
台湾の愛文マンゴーの特徴と食べた感想
愛文マンゴーを食べてみた感想は、濃厚な風味と甘みが口いっぱいに広がる感じでした。そして、少し赤みがかったオレンジ色の果肉の質感は完熟桃に一番似た味でした。
マンゴーは食物繊維が豊富な果物で、日本の桃も食物繊維がありますね。食べ頃のマンゴーと桃の食感はよく似ている感じがします。
日本の完熟桃も果汁が豊富で甘みが強く風味も強いですね。同様に、台湾の完熟愛文マンゴーも果汁が豊富で甘みが強く、マンゴー独特の南国フルーツの風味が強いです。
- 種類 : 愛文マンゴー
- 値段 : 32元/個
- サイズ: 掌サイズ
台湾の玉文マンゴーの特徴と食べた感想
「玉文」という品種のマンゴーは、愛文マンゴーよりも一回り大きなサイズになります。マンゴーの外皮は愛文マンゴーよりも少し肌つやが薄い赤色です。
- 種類 : 玉文マンゴー
- 重量 : 約900g
- 長さ : 17cm
- 周囲 : 32cm
- 値段 : 58元/個
そして、今回私が食べた玉文マンゴーは一般的な玉文マンゴーのサイズでした。その大きさや重量は上記のようでした。
カットするためにナイフを入れると、ポトポトと果汁が滴り落ち溢れ出てきます。その瞬間、ネットリと南国フルーツ特有の甘~い香りが心地よく感じられます。
実際に、玉文マンゴーを食べてみた感想ですが、愛文マンゴーと比べても遜色ないくらい甘いです。愛文マンゴーと比べると玉文マンゴーは少し細長い形をしていますので、完熟の一歩手前くらいの食べ頃でしたが、先端になるほど、少しづつ酸味も強くなります。
私のように、甘い果物と酸味の強い果物の両方を好む人にとっては、甘いマンゴーと甘さの中にも微かな酸味も味わうことができるのが玉文マンゴーの特徴でしょう。
大きな玉文マンゴーを丸々一つ食べるとお腹が一杯になり、最後の一口はヤッツケ仕事で食べるくらい食べ応えがあります。最後に、玉文マンゴーの種の大きさもアップしておきます。
玉文マンゴーの種の大きさの画像/形状は扁平
金煌マンゴーの特徴と食べた感想
今回私が食べた金煌マンゴーは日本では見たことがないような特大サイズでした。その大きさや重量は下記のようでした。
- 種類: 金煌マンゴー
- 重量: 約1kg
- 長さ: 22cm
- 周囲: 34cm
- 値段: 65元/個
掌よりはるかに大きい特大な金煌マンゴー
「金煌」という品種のマンゴーは外皮が黄色で愛文マンゴーや玉文マンゴーよりも大きな形状をしています。それでは果肉はと言うと、果肉もきれいな黄色で完熟パイナップルのような鮮やかな黄色です。
手に持った感覚は重さが1kgのため、果物としてはかなりの重量感です。大きさも子供の顔くらいの大きさがあります。そして、早速カットしてみました。
金煌マンゴーを食べてみた感想は、愛文や玉文よりも甘さはあっさりしていて、ベタベタとした強烈な甘さは少なく食べやすいです。そして、他の品種のマンゴーと比べると酸味が少し強めです。と言っても、完熟させれば酸味は少なくなると思います。私が食べた時は、まだ完熟ではなかったため…。
ジューシーさも同じように食べる時期が原因なのか、果物としては十分ありましたが、他の品種と比べると最も少なかったです。そして、果肉はかなりシッカリしていて食べ応えがありました。この品種はマンゴーかき氷などでよく使われています。
台湾の烏香マンゴーの特徴と食べた感想
- 種類: 烏香マンゴー
- 重量: 約500g
- 長さ: 14cm
- 値段: 33元/個
緑色のマンゴー(完熟)
烏香マンゴーを食べてみた感想は、カラスの香りがしました(笑)。そんなはずないですね。外見は緑色ですので、かなり酸っぱそうで、苦味もありそうに見えますね。
ところが、味はめちゃくちゃ甘いです。少しだけ誇張して表現すると、マンゴーで作った砂糖を舐めているみたいでした。甘さはとってもマイルドな甘みで、マンゴーの果肉にミルクと練乳を混ぜたような甘みです。
そして、果肉は他の品種のマンゴーと比べるとジューシーさが少なく、甘みが凝縮されたようなネットリとした濃縮された果肉はシッカリとした硬さです。マンゴーにしては果肉が硬めのため、食べ応えがありました。
凱特マンゴーの特徴と食べた感想
- 種類 : 凱特マンゴー
- 値段 : 35元/個
- サイズ: 掌サイズ
凱特マンゴーはキーツマンゴーと呼ばれることもあります。店頭に並ぶ旬の時期は他のマンゴーと時期が異なり9月になります。
外皮は黄色く、果肉は硬めで食べ応えがありますが、愛文マンゴーを食べなれていると、完熟していないのかなと勘違いしそうです。
そして、キーツマンゴーの味は酸味が強く甘さが控えめです。口に入れた時の風味や香りは、それなりにありますが愛文マンゴーほど強くはないです。
9月頃に食べるマンゴーかき氷のマンゴーはこの品種が使われています。
台湾の慢文マンゴーの特徴と食べた感想
- 種類 : 慢文マンゴー
- 値段 : 15元/個
- サイズ: 掌サイズ
台湾では上記のマンゴーの旬の時期から外れた、8月下旬から9月頃にマーケットに出回るマンゴーがあります。それは「慢文芒果」と呼ばれています。「慢」は遅いという意味がありますので、時期が遅いマンゴーになります。
慢文マンゴーは愛文マンゴーから品種改良させて出来上がったものだとされています。愛文マンゴーと比べるとサイズは他の種類のマンゴーと比べても一回り小さく、果肉はどのマンゴーよりも硬く、ジューシー感も少ないです。そして、味も甘みが少なく、香りも愛文マンゴーほど強くないです。(完熟ではなかったのかな…)
一言で言えば、上記の他のマンゴーと比べると、美味しさランキングでは最も低いレベルです。9月以降に店頭に並んでいるマンゴーやかき氷で使われているマンゴーは、たぶん慢文マンゴーでしょう。
土マンゴーの特徴と食べた感想
一般的には、土マンゴーは大きくても10cm程度で、7cm~8cm程度のものが多いです。土マンゴーの外皮は熟しても緑色で赤色や黄色になるような品種ではないようです。
そして、肝心の味は普通に甘いマンゴーです。外皮が緑色のため、あまり甘くないのかなと思っていたのですが、実はけっこう甘いのです。
ただし、果肉がスムーズではなく、植物繊維の繊維質が強く、果肉は繊維ばかりの食感です。また、他品種のマンゴーとは異なり、種がかなり大きいため果肉が非常に少ないのが特徴です。
各マンゴーの味と値段の比較と美味しい時期
愛文 | 玉文 | 金煌 | 烏香 | 凱特 | |
---|---|---|---|---|---|
甘さ | ◎ | ○ | △ | ◎ | △ |
酸味 | 弱 | 弱 | 中 | 無 | 強 |
香り | 強 | 中 | 弱 | 強 | 弱 |
果肉 | 中 | 多 | 多 | 中 | 中 |
値段 | 65元/kg | 65元/kg | 65元/kg | 70元/kg | 30元/個 |
時期 | 5月-7月 | 5月-7月 | 5月-7月 | 8月 | 9月 |
台湾でのマンゴーの時期は、3月頃から8月頃までが収穫時期とされています。3月、4月、5月までは収穫量も少ないため、食品スーパーなどでの値段は高めです。
そして、6月から7月にかけて市場に出回るマンゴーの量も多くなり、マンゴーの最盛期となります。やはり、真夏の旬の時期のマンゴーは味が最も美味しく、値段もぐ~んと下がります。
そして、8月になってもまだまだマンゴーの季節は続きますが、旬の時期から外れ始めるため品質が少しづつ落ちてきます9月に入ると季節から外れるためグッと少なくなりますが、何とかマンゴーが販売されていたり、マンゴーかき氷として食べられる場合もあります。
見切り品のマンゴーと黒い斑点
食品スーパーでは売れ残ってしまい腐る直前の果物を見切り品として販売していることがあります。特にマンゴーは日持ちがし難いため、果物屋などでは叩き売られていることも多いです。
このような訳ありの見切り品マンゴーの外皮には黒い斑点が付いていることがあります。バナナの場合はシュガースポットと呼ばれ、完熟で甘さが熟してきたことを示すもととして認識されていますね。
それではマンゴーの場合はどうかというと、マンゴーに出ている黒い斑点は、シュガースポットではなく、炭疽病と呼ばれるカビの一種だとされています。それではカビが出始めたマンゴーは食べられないのか…?
私は気にせずに食べています。マンゴーの果肉を三枚におろして、皮と果肉の部分をチェックして、果肉まで炭疽病の黒い斑点が侵入している場合は、その部分を切り落として食べます。通常は、皮だけ取り除けば美味しく食べられます。
たまに、果物屋では腐り始めそうなマンゴーが1個10元くらいで販売されています。大人買いして果肉だけにして冷凍庫で凍らしておけば、マンゴー100%アイスの出来上がり。
マンゴーが美味しい季節に台湾旅行を予定の方は、下記記事で台湾の天気や気候を確認してみて下さい。
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台湾の果物やシーズンは下記記事でまとめていますので、ご覧ください。
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