海外キャッシングでスキミングに遭わないために、ATMでのスキミング手口をレポートします。海外にいてもクレジットカードが一枚あれば、簡単に現地通貨をATMから引き出すことができます。そのため、海外旅行中に現地のATMで海外キャッシングをすることがあるかもしれません。実際に、海外キャッシングは、海外旅行先の空港などでの外貨両替よりもレートが優遇されていますので、利用価値が高いと思います。お得な外貨両替についての情報は下記の記事でシェアしていますので、参考にして下さい。
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ところが、海外キャッシングは便利な反面、一歩間違えると大きな落とし穴に落とされてしまいます。ATMで現金を引き出す時には、細心の注意を払わないと、カード情報を読み取られて、クレジットカードを不正利用されてしまうなどの大きなリスクが伴います。スキマーによる情報盗難の手口を知っておけば、そのようなリスクを軽減することができると思い、海外キャッシング時にスキミングに遭わないようにするための注意点も簡単にご紹介します。
スキミングとは?スキミングの種類は?
スキミングとは、「スキマー」と呼ばれる、カードの情報を読み取る特殊な装置で、クレジットカードやキャッシュカードから情報を盗み取り、その情報を盗用して製作された偽造カードで現金を不正に引き出したり、不正に利用したりするなどの行為を言います。
スキミングのタイミングや手口は、下記のようなものがあります。
・銀行やコンビニなどでのATM利用時
・非接触式ICカード(磁気テープやICチップ以外)のスキミング
現状では、海外でスキミングされる可能性が高いタイミングや手口は上記の3つになります。買い物時などでクレジットカードを利用する時には、店員やホテルのスタッフの所作から目を離さないようにしましょう。また、非接触式ICカードとは、スイカやPASMOなどのカードのことですので、海外旅行時にはあまり関係がないかもしれません。それでは、本題となる、海外でも最もスキミングの可能性が高い、ATM利用時のスキミングについて考えてみましょう。
海外キャッシング時のスキミング手口
海外キャッシングをする時に必要なものは、クレジットカードや海外プリペイドカードやローンカードなどのカード本体と暗証番号だけです。そのため、スキミング犯はこの2つの情報を同時に盗み取りたいわけです。
それでは、彼らスキミングの犯行グループはどのように、キャッシング時にカード情報を盗み取るのでしょうか?答えは、ATMにスキマーというカード情報読取装置と盗撮カメラを設置することで、カード情報と暗証番号を盗み取るのです。
カード本体にはクレジットカード番号などのカード情報は埋め込まれていますが、暗証番号は埋め込まれていません。そのためATMのどこかに巧妙に盗撮カメラを仕掛けて、押された暗証番号を盗み撮りしようとします。
それでは、実際に欧米などの政府当局や銀行などが注意喚起する意味で公開している画像を見てみましょう。
一般的には、下の画像のように、カード挿入口に小型スキマーを装着し、挿入口をニセカード挿入口に取り替えたり、偽装することでカード情報を抜き取る仕掛けが多いようです。
ピンカメラとも呼ばれる非常に小さな盗撮のためのカメラが仕掛けられていることがあります。例えば、広告などのパンフレット用ホルダーに仕掛けられていたりするようです。
(引用元:www.hoax-slayer.com)
暗証番号は盗撮用カメラだけではなく、暗証番号を入力する入力用パッドにも偽装されていたりするようです。
そして、このように盗み取られたカード情報や暗証番号は瞬時にデータ伝送されるように仕組まれており、クレジットカードなどが偽造されたり、インターネットなどを通じて高額商品が不正に売買されたりするわけです。
海外キャッシング時の注意点
一般的には、クレジットカードが不正利用された場合は、カード会社が保障してくれるものです。ただし、スキミングなどの全ての不正利用に対して補償をするものでもなく、暗証番号を盗まれたケースなどは、補償対象外とするケースもあるようです。
海外キャッシング時のスキミングは欧米では非常に多くなっています。そのため、FBIをはじめ、各金融機関などが注意喚起しています。今後、このような動きはアジア諸国にも拡大していくのではないかと思います。日本でも最近、17都府県で一斉にコンビニATMから14億円を不正に引き出された事件が発生しましたね。利用者の立場として、スキミングや不正利用に繋がることがないように自己防衛をすべきでしょう。
海外キャッシング時にスキミングに遭わないために注意すべきことを下記にまとめておきます。
・暗証番号入力時は手で隠しながら押す
・ATMのカード挿入口に不審な点がないか注意する
海外でスキミングなどに遭ってしまうと、即座に限度額まで不正利用されたりして、カードが利用できなくなってしまうこともあります。例えば、外貨通貨の調達を海外キャッシングだけに頼っていた場合は、現金をATMから引き出せなくなるだけではなく、旅行そのものが出来なくなってしまうかもしれません。海外旅行でクレジットカードを使用する予定の方は、下記のことも参考にしてみて下さい。
・前払額までしか利用できない海外プリペイドカードを利用する
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