台中・大甲渓のローカル観光スポット10選｜政府公認の十大景點

台中を流れる大甲渓という河川流域一帯のローカル観光スポットについて、台湾現地からレポートします。今回、台中市政府の観光旅遊局により、この河川流域の自然・文化・歴史をテーマにした10大観光スポットが公表されましたので、情報をシェアします。

「大甲渓」「大甲渓十大景點」とは何?

台中市北部には、「大甲渓」と呼ばれる比較的大きな河川があり、その河川の上下流域の支流を含めた流域一帯を示しています。大甲渓という河川は、台中市北部の和平区が源流となり、新社区、東勢区、石岡区、后里区、大甲区、大安区、清水区などの多くのエリアに跨り流れる河川で、この流域一帯は水が豊富であるため農業が盛んです。

そして、「大甲渓十大景點」とは、大甲渓流域の風景区、寺廟、歴史建築など20ヶ所の観光スポットから、台湾全土からのインターネット投票の結果選ばれた、10大観光スポットのことです。今回、その結果が公表されましたので、簡単にご紹介します。

大甲渓十大景點の各観光スポットの紹介

高美湿地

大甲渓流域で海に流れ込む下流域で台中港の少し北側に広がる清水区にある湿地エリアです。高美湿地は、風力発電の風車と海岸沿いの夕日のコラボレーションが美しいことで有名です。そのため、高美湿地を訪れる場合は、日没時間を確認しておいた方がよいでしょう。間違えても、真夏の昼下がりに到着した場合は、日差しが強く干からびてしまうかもしれませんので、注意しましょう。

行き方：台鉄清水駅から巨業客運バスで「高美湿地」下車

武陵農場

武陵農場は、台中市と苗栗縣の県境にある雪覇国家公園の南部にある台中では有名な避暑地です。そのため、桜の花が咲く頃から夏にかけて、台湾全土から観光バスなどで観光客が押し掛けるくらい有名な観光スポットです。

排気ガスと騒音の大都市から逃れて、大自然の中で澄んだキレイな空気を吸い、リラックスするために訪れる方が多いのでしょう。広大なエリアの雪覇国家公園の中に武陵農場はあり、自然を保護するために、この農場に入るためには、平日の場合はNT$160/人、休日の場合はNT$130/人の入場料が必要です。

武陵農場では、動植物を観察するエコツアー、キャンプ場、レストラン、農作物のショッピングも楽しめるようです。また、ホテルなどの宿泊施設もあり、ダブルベッド一泊3,500元～7,500元で宿泊できるようです。

行き方：宜蘭駅から国光客運（梨山行）乗車、武陵農場駅で下車、バス運賃（285元～）

東豊－后豊鐵馬道

東豊・后豊鐵馬道とは、東豊自行車緑廊とも呼ばれ、豊原区から石岡区を経由して東勢区を結ぶ自転車道で、昔は林業で栄えたエリアであったため、木材を山から下ろすために鉄道が走っていましたが、現在は廃路線となり、その鉄道の廃線跡を利用して、現在ではこのエリア一帯はサイクリングロードが整備されており、休日には整備された自転車道でサイクリングを楽しんでいる方も多くいます。長いサイクリングロードでも12km程度であるため、子どもと一緒あるいは家族でサイクリングも出来そうです。

后豊鉄馬道（始点）から東勢客家文化園区（終点）までの主な観光スポット

后豊鉄馬道 → 后里馬場 → 旧山線9号トンネル → 花樑鋼橋 → 東豊グリーンサイクリングロード → 国道4号線豊原側高架橋下 → 朴子駅 → 石岡ダムと921地震公園 → 日本式穀倉 → 石岡駅 → 観光サービスセンター → 情人木橋、食水嵙休閒園区 → 樹齢百年のマンゴーの木 → 梅子駅 → 東豊鉄橋 → 東勢客家文化園区

東勢旧火車站と東勢客家文化園区｜台湾台中の超ローカル観光スポット

大甲鎮瀾宮

大甲鎮瀾宮とは、台中北部の大甲区にある「媽祖」で有名な寺廟です。
媽祖に関するお祭りは下記をご参照下さい。
媽祖信仰とお祭り｜台中国際観光文化節2016の予定

谷関風景区

谷関温泉で有名な自然エリアです。このエリアでは、山と川の幸が有名で、観光をする方は川魚や川エビなどの料理を楽しむのが一般的です。そして、ホテル内の温泉だけではなく、河川の畔にはプールのような温泉があり、休日には家族連れが楽しんでいる光景を目にします。台中からは日帰り旅行も可能ですが、出来れば一泊してのんびりと温泉郷を楽しみたいものです。

行き方：高鉄台中駅、台鉄豊原駅から谷関行きのバスに乗車、「谷関佳保台」下車

大雪山森林遊楽区

森林遊楽区とは国家自然公園というような意味があり、文字通り山間部の大自然をテーマにした自然エリアです。大雪山森林遊楽区は台中市北部の和平区に位置する、標高2,000～3,000mの山脈の大雪山を中心としたエリア一帯の公園です。山頂あたりの展望台からは、天気が良ければ各山脈に雲がかかる幻想的な風景を楽しめることでしょう。エリアへの入山の際には、1人100元～200元の入山料が必要になります。

梨山風景区

台湾には、中央政府交通部観光局が運営する13の国家風景区があり、その中のひとつが参山風景区です。参山風景区は、獅頭山、八卦山、梨山の3箇所のエリアから構成されています。台中にある梨山を中心としたエリアを梨山風景区としています。

梨山は台中市和平区と宜蘭縣の間に位置しており、標高は2,400mもあり、標高の高い山間部だけしか作られない高山茶の名産地でもあり、「梨山高山茶」のブランドで有名です。

泰安鉄道文化園区

1999年に旧山線鉄道が路線を変えて工事され、その後廃線になりました。その当時の駅舎などを当時のまま、台湾の原風景を残すために歴史遺跡として保存されています。后里～泰安の鉄道エリアを文化財としており、地元のローカル観光スポットにもなっています。

石岡水壩

水壩とは、川をせき止め湖（水庫）のようにした、簡易的なダムのようなものです。大甲渓の石岡区にダムがあり、整備して観光スポットのようにしています。

新社白冷洲

新社区にある白冷洲に関しては、下記の記事をご参照下さい。
台中市白冷圳建設をした「水利の父」磯田謙雄技師を訪ねて