台湾での「歩き方」について、現地事情をベースに自分の経験談を交えて詳しく紹介します。
上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
思い出す 春の日
一人ぽっちの夜…
坂本九さんが歌っていた昭和の名曲ですね。やはり、良い歌は時間が経過しても廃れないですし、歌い継がれますね。
話は変わり、実際に台湾で上を向いて歩くと危険ですよ。そして、真っ直ぐ前だけを見て歩くのも危ないです。
台湾では「下を向いて歩く」ことの方が重要で安全です。その理由を詳しく紹介します。
犬や猫の糞
日本では野良犬は保健所に連れてかれてしまいますので、一般的には首輪がついていない犬がフラフラと歩いていることはないですね。
それでは、台湾では野良犬はどうなのか?
台湾では野良犬が放置状態で、台北の都心では見かけることは少ないと思いますが、郊外に行くと野放し状態で、たくさん見かけます。
台湾の野良犬は噛み付いたり、狂犬病などの心配はないの?と思い方もいるでしょうね。
野良犬にも人懐っこい犬と人を怖がり避ける犬がいるようでして、人懐っこい犬は頭をなでても吠えられるようなことはないですね。
一方、人を怖がる犬は遠巻きに人との距離を取りながら、終始吠えまくっている野良犬も多くいます。
以前、私は野良犬の集団に襲われそうになった経験がありますので、夜間の暗闇での野良犬には近寄らないほうがいいですよ。
≫≫ 台湾で野良犬に襲われた結果分かった犬事情‐犬嫌いの人は大丈夫?
それでは次に、台湾では野良猫はどうなのか?
台湾でも、日本と同様に、野良猫がそこら中にいたりします。ただし、野良猫なのか、飼い猫の外飼い猫なのか判断しにくいところです。
首輪を付けた猫は間違いなく飼い猫だということは分かりますが、首輪を付けていない猫は野良猫なのか飼い猫なのか分かりにくいですね。
それでも、人を見て近づいてくる猫はたぶん飼い猫の自宅外パトロール中なのだろうと思います。
一方、人の気配を敏感に感じて、じっと身を潜めながら、人の顔を睨んで、距離をとる猫は野良猫なのでしょう。
と言うわけで、話が長くなってしまいましたが、台湾では野良犬も野良猫もたくさん見かけるということを伝えた上で…
野良犬や野良猫が道路や公園などの敷地を所構わず、糞を撒き散らして歩き回るため、感覚的には100m歩けば、犬や猫の糞を見かけるというのが台湾の現地事情です。
そのため、台湾では外歩きをする時には、真っ直ぐ前を見て歩いていると、比較的高い確率で履き物の底を汚すことになります。
ちょっと話は逸れますが、昔、小学生くらいの時には道路で出来立てホヤホヤのものを踏んでしまって、そのまま滑ってコケていた友達がいました(笑)。
動物の糞を踏んで糞でコケて腰でも打ちつけてケガでもしたら、笑われるしかないですね。悲しくて涙が出てしまいますよ。
台湾では犬や猫の糞を踏んで、涙を流さないためにも、下を向いて歩こう。
歩道の状況
台湾で道路を歩いたり、街を歩いてみて分かったことは、台湾の道路は歩きにくいなということ。なぜ歩き難いのか?を考えてみました。
台湾では一般的な道路の側道は駐車スペースになっているため、人が歩く歩道は道路とは別に設けられています。
ところが、歩道として作られた人が歩くスペースは、常にバイクの駐車スペースとなってしまっています。
バイクが移動手段として普及している台湾では、バイクの駐車スペースが足りていない状況で、どこへ行ってもバイクが溢れ返っています。
≫≫ 台湾でバイクが多い理由|原付スクーターは交通手段として不可欠
そのため、本来は歩道として作られているスペースはバイクの駐車スペースに置き換えられてしまっているというのが台湾事情です。
その事情を伝えた上で、それでは台湾ではどこを歩くのかと言うことですが、台湾では建物の一階部分の一部は必ず人が歩くスペースを作っておかなければならないという建築関連法で決められているとのこと。
この建物の一階部分の通路は、軒下歩道、ピロティ、騎楼、亭仔脚などといろいろな呼び方があるようですが、このスペースが一般的に人が歩く通路として利用されています。
そして、この通路は実際には建物所有者の人に所有権があるため、それぞれの建物ごとに地面(路面)が異なります。
つまり、路面を高くしたり低くしたり、コンクリート敷きにしたり、石畳にしたり、ウッドデッキ式にしたりと…、その結果、路面は統一感がないため、道路を歩くようには歩けないのです。
高さはそれぞれの建物ごとに変わることも多く、例えて言えば、5メートルごとに路面が高くなったり低くなったり、路面が平らなところがあったり、凸凹のところがあったり…
何が伝えたいかというと、このような軒下歩道を歩く時には歩きにくいこと極まりないということになります。
感覚的には、お年寄りの人が杖を持たずに、上を向いて歩くとどうなるかを考えると、何が起こるかわかりますよね。
歩く時に真っ直ぐ前だけ見て歩くと、かなりの確率で段差や凸凹に足をとられて転倒します。実際に、転倒している人を何度も見てきました。
結論として、台湾の歩道はバイクで占拠されていのが台湾事情で、軒下歩道を歩くことになり、区画ごとに路面の高さや路面の状態が違うため、下を向いて慎重に歩かないと、転んで怪我をすることになります。
台湾で外出時に歩く時には、つまずいて転んでケガをして涙を流さないためにも、下を向いて歩きましょう。
石材路面の罠
台湾の建物や軒下歩道に特徴的なことは、石材路面が多いことです。
石材路面にもいろいろな種類のモノがありますが、特に私が気になることはデザインではなく、材質です。
石材路面の材質は大理石風のツルツルの石材が床材(路面材)として使用されており、これが厄介な出来事を引き起こす要因になっています。
ツルツルの石材を使用している路面は水に濡れると、摩擦力が急減して、滑り台のようにツルツルに滑りやすくなるのです。
その結果、どうなるかは想像の通りですが、雨が降った後は、路面が濡れるため、水に濡れた石材路面の上を歩くと、普通に歩くと、ほぼ93%くらいの確率で滑って足をとられます。
そして、豪快に滑ってしまうと、運が悪いと腰を打ち付けたり、膝を曲げたりして、病院へ送られることになるかもしれません。実は、過去には私も…
≫≫ 踏んだり蹴ったりの災難続き・・・スマホ破損? 転んで腰痛! 水虫の疑い?
このように、台湾の石材路面は表面がツルツルの素材のモノが多く、雨で濡れた後は非常に滑りやすくなっていて危険です。また、雨でなくても、ちょっとした水が掛かっているだけでも滑ってしまいますよ。
台湾でツルツルの石材路面を見かけたら、涙を流さないためにも、必ず下を向いて慎重に歩きましょう。
ご褒美
このようにして、私は台湾で外を歩く時には無意識の内に、下を向いて歩くようになりました。
坂本九さんの「上を向いて歩こう」を歌いながら軽快に歩くことは今までに一度もなかった私ですが、前を向いて歩くと危ないということを経験から知ったのでした。
そして、いつしか外出時には常に下を向いて歩くようになり、その結果、道路に落ちているものもよく観察できるようになったのです。
道路に落ちているものは、大体、タバコの吸殻かゴミかビンロウを噛んだ後にでる繊維カスばかりですが…
実は、下を向いて歩いていると、日本とは比べ物にならない確率で、お金が落ちています。お金と言っても、1元硬貨か5元硬貨ばかりで、あるいは偶には10元硬貨です。
お金持ちの台湾人が小銭は必要ないからばら撒きながら歩いているとは思いませんが、台湾人の男性は財布を持たない人が多く、ズボンのポケットに小銭を入れる人が多いため、お金を落とす人が多くなるのかな?
何はともあれ、台湾で外出中に歩いていると、お金を拾うことが多くなりました。このような経験が私だけに限ったことであれば、日ごろの行いが良い為だろうと思うようにしておくことにします(笑)。
コメント
すべてあるあるです、心打たれました……
小さい頃犬の糞を踏んで泣きました、今は平然に水溜りで洗ってなんの驚きもありません、これこそ台湾人の最終進化形と思います、もちろん悪い意味です。
コメントありがとうございます。
私も台湾で苦い思い出と痛い思いを何度もしてきました(笑)。
特に、ツルツル石材路面は今でも慣れないですね。
台湾人の方は凍った路面を歩いたことがないかもしれませんが、水で濡れたツルツル石材路面は滑りやすい凍った道路を歩いているようです。
現地の台湾人の方も雨の日には滑って転んでいるのを何度も見たことがありますので、同じ気持ちなのでしょうね。