台湾人の性格について、彼らの行動を考察して見えてきた、日本人とは異なる特徴を詳しく紹介します。
台湾人との付き合いが多くなると、彼らの本質的な特徴が見えて来ると同時に、日本人との違いがよく分かります。
逆に言えば、台湾人から見ると、日本人の行動が可笑しく見えるのかもしれません。
今回は、台湾人の行動を観察して、日本人とは異なる点にスポットを当て、私の経験から台湾人の行動、傾向、人間関係について気が付いたことをいくつか挙げてみます。
その結果、彼らの多くの行動に共通した本質的な特徴が見えてきました。
ココに注目
- 台湾人の性格は、どんな感じなのか?
- 台湾人と日本人の性格の違いは何か?
- 性別に関係なく、台湾人に共通している特徴は?
- 結局、台湾人の本質的な特徴は?
台湾で暮らしてみたい方、台湾人に興味がある方、台湾人の性格や特徴を知りたい方は、上記のような疑問を持っている人もいるのではないでしょうか?
そこで、以下では、台湾現地で生活をしてきた私の経験をもとに、台湾人の家族や友人や知人の行動をベースに彼らに特徴的な性格の謎解きをしてみようと思います。
台湾人の行動
日本人はあまりしないな、日本人には真似ができないなと感じたことで、私が目にした台湾人の特徴的な行動を以下に挙げてみます。
【人間関係】友人・知人宅へ宿泊
日本では友人や知人の家に宿泊する場合は、相手が非常に親しい人であっても、それなりに躊躇してしまうと思います。
例えば、私の場合は、たとえ親戚の家であっても、特別な理由がなければ、家族揃って泊めてもらうことは躊躇してしまいます。
ところが、台湾人の方の行動は全く異なります。かなり遠い親戚の家であっても、相手の方が遊びに来てなどと誘われると、躊躇なく宿泊したりします。
そして、相手が友人や知人宅であっても、手土産をもっていき、躊躇なく宿泊します。
こんなところに、日本人と台湾人の心理的距離の違いによる人間関係の違いが見られます。
【行動】招かれたら躊躇なくご馳走になる
台湾に来て以来、知り合いになった方から、遊びに来て、と誘いを受けることが多くなりました。
1度は躊躇して断っても、2度3度と顔を合わせるうちに、何度も誘われると、断るのも失礼かと思い、誘われた通りに食事をご馳走になることがあります。
もちろん、他の誘われた台湾人の方も一緒にいたりしますが、表面的には台湾人の方と同じようにお付き合いをしています。
ところが、日本人的には、心の中ではご馳走まで用意してもらって、申し訳ないなという気持ちで一杯です。
このような席では、皆でワイワイとおしゃべりをして楽しく時間を過ごすのが台湾流で、それ以外のものは求められていないようです。
つまり、ホストからすると、集まってくれた人たちが楽しければそれで十分なようです。
【行動】プレゼントは躊躇わず貰う
プレゼントの受け渡しの場面でも、台湾人と日本人では異なる行動を示します。
一般的には、日本人であれば、プレゼントなどの贈り物を贈る時には、「つまらないものですが…」、受け取る時は、「いえいえ、そんな…、結構なのですが、申し訳ありません…。」というような、やり取りが受け渡しのプロセスにあるのが一般的ですね。
ところが、台湾ではそのような煩わしいプロセスはすっ飛ばして、「うれしい!」「ありがとう!」だけで完結します。
あたかも、プレゼント待ってました!と言わんばかりに、何の躊躇もなく、プレゼントを受け取ってしまうのは、欧米諸国の行動に近いのかなと感じます。
≫≫ 中華文化圏でプレゼントを贈る時の習慣と注意点‐避けるべきものは?
【行動】並ばず割り込み
台湾では、電車やバス、レジなどで並んでいるにも関わらず、横から何の断りもなく割り込んでくるのは日常茶飯事です。
多くの場合は、中年以上の方で、特に、おばちゃんが多いのですが、これはマナー違反という気持ちが入った批判めいた意見になります。
このような、秩序、規律、マナーに関する日本人の行動に関しては、大震災などの社会的混乱が起きた直後でも、略奪が起こらなかった日本。
それどころか、お互い助け合うという国民全体が一つの方向を向いて、行動し互助の心構えを常に持っているという点では、日本が世界一ではないでしょうか。
日本人でも、たまには割り込んでくる人もいますが、台湾では、割り込み比率が非常に高くなる気がします。
車の運転でも車線変更の割り込みは日常茶飯事で、割り込まれた方も、日本のように腹を立てるような人が少ないのが、ユルい社会の風潮を示す台湾スタイルなのかもしれません。
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【行動】他人の権利を無視する
他人の権利を無視すると煽った見出しをつけましたが、上記の並ばずに割り込むのも他人の権利を無視した行動だと思います。
さらに、象徴的な場面は、台鉄の電車内で起こります。台鉄とは、台湾鉄道の略で、日本のJR在来線に相当する電車です。
台鉄には自強号などの特急列車があり、それらの座席は、基本的には、全て座席指定になっています。
ところが、座席指定を確保できなかった(しなかった)乗客や短距離で利用する乗客は、座席指定をしないで乗車します。
≫≫ 台湾鉄道(台鐡)の自強号や莒光号を利用時の座席指定は必要か?
そして、誰も座っていない空いている座席に、躊躇せずに座ってしまいます。そして、その後その座席指定切符を持った乗客が来たら、何事もなかったかのように席を空けます。比較的多くの台湾人の方は、空いている席に躊躇なく座っています。
このことについて、台湾人の友人に聞いたところ、空いている席に座っていて、その席の切符を持った乗客が来たら席を空ければ問題ないよとのことでした。
謙譲の美徳を心得た日本人(笑)は到底真似ができない行動だと思っていましたが、誰も座っていなくて、席を狙っているライバルがいない時は、私もかなり躊躇しながら座ることができるようになりました。私も少し台湾人化したということかな…。
【行動】食事中ゲップをする
食事中でも関係なく、人目をはばからず大きな音を気に掛けることもなく、ゲップをゲーッゲーッと発して涼しい顔をしています。
このことについて、台湾人の方に聞いたことがありますが、生理現象だから、どうしようもないとの考えでした。
自宅外の人前で、オナラをブーッブーッとしている姿はあまり見かけませんので、同じ生理現象でもゲップは、台湾社会では特に行儀が悪いという認識は薄いようです。
逆に言えば、人前でゲップができるようになったら、台湾の社会にも慣れてきたという証拠なのかもしれません。
≫≫ 台湾で日本人が戸惑う食事時の習慣とマナーの違い|円卓・食べかす・ゲップ
【行動】値札などのタグを付けたまま使う
基本的に、台湾人の方は商品の値札などのシールを取るという行為をあまりしないようです。
そのため、例えばコップについている値札はそのまま使ってしまします。そのため、コップの底などについているシールのベタベタな糊は使い込まないとなかなか取り除けません。
あるいは、靴の内側に付いているサイズなどのラベルも、購入してきた時に剥がさずに、そのまま使うため、いつまで経ってもラベルが付いたままで、時にはシールの糊がベタベタしています。
小吃店などの食堂の椅子を見ると、商品ラベルや値札のバーコードが付けっぱなしになっています。
このような細かいことを気にする台湾人は非常に少ないことに驚きます。
【人間関係】初見でも個人的な質問をする
台湾人の方は、非常にフランクな方が多いため、誰でも気軽に話しかけてくる印象を強く感じます。
台湾に移住した日本人にとって、台湾の方はホスピタリティにあふれていて、非常に接しやすいお国柄の方が多いと感心します。
一方で、台湾人の方は、初めて会った人でも、気軽に個人的な事情に踏み込んで質問してくる方が多いです。
例えば、結婚しているかしていないか、などの質問は、結婚適齢期を過ぎている人に対しては初めて会った人でも、ほぼほぼ100%聞かれると思って間違いないです。
あるいは、あなたはどんな仕事をしていて、年収はいくらくらい稼いでいるのか、などの質問も躊躇うことなくしてきます。
そのことについて、台湾人にどう思うか尋ねたところ、特にお給料がいくらかという質問も、相手に対して失礼になるとは考えていないようです。
逆に、年収が多い人に尋ねた場合は、聞かれた人もも堂々と自分の年収を言えるし、年収が少ない人に聞いた場合は、お仕事を紹介するというような展開にもなるから、どちらにしても相手にはプラスでしょうとのことでした。(そっち!?)
【行動】冬は超厚着&サンダル
台湾(台中より北部)は冬になると、最高気温に関しては日本(東京や大阪)と同じくらい寒くなることも多いです。
さすがに最低気温は日本の方がかなり低いため、日本で防寒着を着るのは当然のことですが…。
台湾では、冬になれば比較的寒いですが、南国のため冬の最低気温は、それほど体に堪えるほどではないです。
それにも関わらず、台湾人の方はダウンジャケットやコートを羽織って、マフラーや手袋までして、かなりの厚着をしている方が多いです。
ジャンバーとダウンジャケットの二枚重ね、トレーナーやセーターの二枚重ね、寒い時には外見は関係なく、とにかく温かい格好をするのが台湾スタイル。
トップスは気ぐるみみたいになっているのに、足元を見ると、夏仕様のサンダルだけ!という光景をよく目にします。
≫≫ 真冬の台湾でマジか!?日本人が驚く現地事情と台湾人の行動
このような台湾人の方の行動を見ると、日本人と台湾人の体感温度は違うのかもしれないと感じる、と同時に、外見に対する意識も違うのかなと思います。
【行動】場所に関係なく大声で話す
台湾人の方は、基本的に、日本人と比べると、話をする時の声が大きいです。そのため、議論が白熱してくると、更に声が大きくなり、まるで大声で罵り合いの大喧嘩が始まったのかと思うことがよくあります。
ところが、後で確認してみると、喧嘩どころか、普通の話をして盛り上がっているだけだということが多く、最後は全員大笑いで井戸端会議が終わるということがしばしばあります。
また、電車やバスの中で携帯電話が鳴ると、車内が静かであっても、気に掛けことなく、大声で話している人をよく目にします。
主に、おばちゃんやおじちゃんが多いのですが、車内には静かにしましょうという注意書きがあることを考えると、これはマナーの問題なのか、台湾人の人柄なのかなとも思います。
【行動】自動車のキズやヘコミは板金しない
台湾での交通マナーは日本ほど良くはないため、交通事故が多いだけではなく、交通事故まではいかないような、ちょっとした接触事故や車を擦ってしまうことは多いようです。
このような時には、自動車の見栄えが良くないため、日本では直ぐに板金屋さんでキズを塗装してもらったり、ヘコミを修理してもらうことが多いでしょう。
ところが、台湾では少しくらい車が凹んでも、塗装が剥げてキズがあっても、塗装修理することなく、そのまま乗り続ける方が非常に多いです。
このような行動は、見た目について日本人の几帳面な行動と台湾人の大雑把な意識をよく表しているのではないかなと思います。
車に乗っていて少しくらい擦ってしまっても、そのまま塗装修理しないで、キズやヘコミを気にすることなく乗り続けることができるようになれば、台湾の社会に馴染んで、台湾人の習慣に慣れてきた証拠かもしれません。
【行動】バイクに乗る時は上着を前後反対に着る
最後に、台湾人をよく象徴している台湾人の方の行動です。
台湾ではミニバイクに乗る方が非常に多く、夕方のラッシュアワー時には道路が原付バイクで埋め尽くされます。
そんな時に、そのバイクの群れを見ていると、可笑しなことに気が付きます。多くの台湾人の方が、上着を前後反対に身に付けています(笑)。
つまり、通常はチャックやボタンで留める上着の前側を反対に着て、背中方向にチャックやボタンがくるように着ているのです。
たぶん、ファスナーを前にして上着を着ると、バイクで走っている時に、前側からの風圧により、背中部分に空気が入ってしまい、背中部分が風船のように膨らんで、熊さん状態になって走り難いからだと思いますが…。
そのため、バイク乗車時には前後反対に袖を通せば、前側からの風を防ぐことができるだけではなく、背中に空気がたまって走りにくいということもないですからね。
外見をあまり気にしないで、実利的・合理的に服を着こなすことについては、台湾人の特徴を良く示しているように感じます。
【人間関係】話す時に距離が近い
台湾人と話していて気が付いたことは、相手との距離が近い感じがします。
それは、話している相手が同性でも異性でも同じで、日本人よりは明らかに近いです。
イメージとしては、飛行機に搭乗の際に、客室乗務員が乗客に話しかける時に感じるアレです。
実際には、そこまで近くはないですが、日本では他人と話をする時には、ある程度の距離を保って話をしますよね。
【人間関係】初見でもすぐに打ち解ける
台湾人は全く知らない人同士でも、少し話をすると、すぐに打ち解けて友人同士のように話をする人がとても多いですね。
また、話をする時だけではなく、少し心理的に打ち解けると、ボディータッチが多くなりますね。肘で体当たりしてツッコミを入れたり、腕を軽くつねってツッコミを入れたり、肩パンしてきたりしますね。
話している時には、大きな口を開けてよく笑い、大きな声で笑い、笑顔で話をするのも印象的です。
台湾人同士の会話を観察してみて分かったことは、物理的にも、心理的にも距離が近いということ。
そして、知らない人同士でも直ぐに打ち解けて、フランクな話ができてしまう、そんな特徴があります。
台湾人の行動から性格を分析
上記で挙げた、私が観察して見えた台湾人の行動から、日本人の視点から、台湾人の行動を考察してみましょう。
- 躊躇しない ←【人間関係】友人・知人宅へ宿泊
- 躊躇しない ←【行動】招かれたら躊躇なくご馳走になる
- 躊躇しない ←【行動】プレゼントは躊躇わず貰う
- 配慮しない、自分の権利を主張する ←【行動】並ばず割り込み
- 自分の権利を主張する ←【行動】他人の権利を無視する
- 配慮しない ←【行動】食事中ゲップをする
- 外見を気にしない ←【行動】値札などのタグを付けたまま使う
- 配慮しない ←【人間関係】初見でも個人的な質問をする
- 外見を気にしない ←【行動】冬は超厚着&サンダル
- 配慮しない ←【行動】場所に関係なく大声で話す
- 外見を気にしない ←【行動】自動車のキズやヘコミは板金しない
- 外見を気にしない ←【行動】バイクに乗る時は上着を前後反対に着る
- 大らか・気さく ←【人間関係】話す時に距離が近い
- 大らか・気さく ←【人間関係】初見でもすぐに打ち解ける
上記のように、台湾人の特徴的な行動を個別に見てみると、台湾人の性格上の特徴が少し見えてきますね。
実は、躊躇しないことや配慮しないことを相手側から見れば、他人の行動に対して、大らかな対応をしているとも考えられるわけです。
つまり、他人に対しても大らかに対応しているのを裏返して考えると、他人に配慮しない自分の行動に対しても大らかに相手から対応されていることになります。
こうして見ると、相手や外見にはあまり気にしないというのが台湾人の性格の特徴の一つかもしれません。
台湾人の本質的な性格
以上、日本人が台湾に来て台湾人の行動を観察した結果、不思議だな、可笑しいな、日本人はあまりこのような行動をしないな、という台湾人の行動をまとめてみました。
このような台湾人の行動にも、あまり気にならなくなっていく自分は少しずつ台湾の生活に慣れて、台湾社会に馴染んでいっているのかと感じます。
日本から台湾にお越しになる日本人の方も、是非、上記の台湾人の行動を観察しながら、逆に台湾人から日本人がどのように見られているのか、日本人と台湾人の行動はどう違うのか、考えてみるのも面白いかと思います。
台湾人の視点からは、日本人は細かいことや他人の目ばかり気にしていて、奇妙に感じるのかもしれませんね。
上記の台湾人の行動や人間関係から見えてきた「台湾人の本質的な特徴=【台湾人の性格】」とは、どのようなものだと感じますか?
日本人の性格の対比として、台湾人の性格をまとめると、私には以下の特徴が見えてきました。
台湾人の性格
- 躊躇・配慮しない性格
- 相手や外見を気にしない性格
- 大らかで気さくな性格
- 自分の権利は主張する性格
結論として、台湾人の性格を一言で示すことは難しいですが、できるだけ簡潔にまとめてみます。
台湾人の性格は「個人主義で、相手にも自分にも大らかな」ことが特徴。
台湾人とビジネスなどで接したり、家族、恋人、友人、知人として台湾人と付き合ったことがある方は、台湾人の性格をどのように感じたでしょうか?
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