台湾には日本ではあまり見かけない野菜があり、種類もとても多いのが特徴です。
見たことがない食べ物を見るとちょっと味見したくなりますよね。
そして、食べてみると何じゃこれ!となる場合もあれば、これ美味しい!となることもあります。
台湾には伝統市場という食材を安く購入できる場所があり、そのような場所では見たこともないような野菜がたくさん並べられています。
今回は、日本ではあまり食べたことがなかったけれど、台湾移住以降、よく食べるようになった台湾特有の野菜について、簡単にご紹介します。
空心菜
日本のスーパーでも販売されていることもありますが、台湾では家庭料理では欠かせない夏野菜です。
空心菜は茎の中心部分がストローの空洞のようになっているため、このような呼称なのでしょう。
塩と胡椒で味付けして、フライパンで軽く炒めれば、シャキシャキとした食感で、めちゃくちゃ美味しいです。
お好みにより、ニンニクや唐辛子を加えてもいいですね。栄養価も高く生活習慣病の予防にも役立ち一石二鳥です。私のお気に入り台湾野菜の一つです。
サツマイモの葉
台湾では、サツマイモの葉っぱを野菜として日常的に食べる食文化があります。
サツマイモは中国語で「地瓜」になりますので、サツマイモの葉は中国語で「地瓜葉」と呼ばれます。
サツマイモの葉先の柔らかい部分を中心に、フライパンで炒めて食べる料理が一般的です。
また、小吃店では、軽くお湯で茹でた後、台湾特有の甘辛醤油ダレをかけて食べることも多いです。
台湾人妻と結婚後、日本にいた時にも、食べたことがありますが、台湾に来て以降、食堂などでは年間を通して日常的に出されているので、食べる頻度は多くなりました。
ヘチマ(絲瓜)
日本ではヘチマと言うと、天然のタワシにするための材料と思われていますね。
ところが、台湾ではヘチマは野菜そのもので、どの家庭でも食されています。
ただし、台湾でヘチマを野菜で食べる時には、20cmくらいまでの比較的小さなサイズで収穫します。
やはり、あまり大きく成長してしまったヘチマは繊維質が強くなり食用に適さないようです。
台湾でのヘチマ料理は柔らかくなるまで炒めて塩や鶏がらだしで味をつけて食べます。
あるいは、ハマグリなどの貝類と一緒にスープにして食べると出汁が出て美味しいです。
意外にもヘチマの食感はトロッとした柔らかさが特徴で甘みがあっておいしいですよ。
長いナス
台湾のナスは長い形状をしており、面白いですね。
日本のナスのような、丸っこくて、ずんぐりむっくりな形状をしているナスは。一般的スーパーや伝統市場ではほとんど見かけません。
台湾のナス料理は、油で炒めて、醤油ベースで味付けした、ナス炒めが一般的です。
ナスは油との相性がとってもよく、台湾の長いナスは火も通りやすいため、トロッとしたナスの食感がとても美味しいです。
丸い大根
台湾の大根の形状は少し日本のモノとは異なり、丸っぽい形をしています。
日本の大根のように、長細く大きい大根も見かけますが、よく見ると輸入品だったりします。
上の画像のように、丸っこい大根が台湾産の大根の特徴です。
台湾と日本の大根で味は違うのか…、味のほうは台湾の大根も日本のものも、同じようなものでした。
台湾では、野菜を生で食べることが少ないため、大根おろしのような食べ方は、一般的な台湾の家庭料理ではありません。
それでは、台湾では大根をどのように調理するのか…、主にスープの食材、煮物の食材、台湾式漬物のように使われています。
A菜(大陸妹)
A菜とは生のまま食べるものではなく、炒めたり茹でたりして加熱して食べるためのレタスの一種です。
A菜の呼び名は大陸妹と言われることもありますが、実際にはレタスのように葉が丸まっているかどうかにより使い分けているようです。
ところが、食べてみてもA菜と大陸妹の違いは全く分かりません。
A菜の食べ方として、台湾料理で最もよく見かけるのは炒め物です。その他には、スープの具として使われていることもあります。
A菜の炒め物の味はどのような感じなのか?
普通のレタスと同じように少しだけ苦味がありますが、炒めた後でも日本のレタスよりシャキシャキとした食感が強いように感じます。
龍鬚菜(ロンシューツァイ)
龍鬚菜は、台湾に来て初めて知った野菜の一つです。文字通り読み解くと、龍の髭の野菜となります。
こちらもフライパンで軽く味付けして炒めて食べるのが一般的ですが、軽く茹でて醤油ダレをつけて食べることもあります。
味は苦味や酸味などのクセがあるわけではないため食べやすいです。しかも、食べた時の食感や歯応えがシャキシャキしていて絶妙です。
私は小吃店に行って、龍鬚菜があれば、迷わず注文します。
紅鳳菜/莧菜(ヒユナ)
この野菜も台湾に来て初めて知った野菜です。種類により少し異なりますが、日本では水前寺菜または地域によっては金時草と呼ばれています。
調理前の野菜を見ても、葉や根は部分的に赤い色をしているところがあります。
そして、料理をすると野菜から出て来る水分で赤っぽい色が更に強くなります。
色が濃いものは炒めた後は真っ黒に見える場合もあります。
ちりめんジャコのようなものと一緒に炒めることが多いようです。
初めて食した時には、炒めた後の赤い煮汁が出ている様子を見ると、少し食欲がなくなりましたが、最近は栄養満点と思うようになりました。
野菜の味には少しだけクセがあるため、子供はあまり食べないかもしれません。
芥菜・鹹菜(シェンツァイ)
台湾流の漬物のようなものです。実際、鹹菜は「芥菜」という野菜を天日干しにした後、塩で漬け込んだものです。
そのため、酸味と塩辛さが味と風味の特徴となっています。
初めて、この野菜を食べた時は、味と風味が強すぎて、あまり美味しいとは思いませんでした。
何度か食べる内に、少し苦味がある味の虜になりつつあります。
鹹菜を使った料理で、最もよく見かける料理方法は、スープ(鹹菜湯)です。客家料理の一つだと聞いたことがあります。
それから、豚肉料理と一緒に煮込まれることも多いです。私の場合は、軽く炒めて味付けをして白ご飯と一緒に食べると、ご飯3杯はいけます(笑)。
芥菜と呼ばれる野菜(漬ける前)
漬物にする前の新鮮なものは芥菜と呼ばれ、炒め物にしたり、スープの具材として使用されることが多いです。
独特の苦味があり、この苦味にハマってしまうと芥菜の野菜炒めは大好物になります。
鹹菜と呼ばれる野菜(漬けた後)
タケノコ
筍(タケノコ)は台湾では、なぜか一年中、食材として使われています。
しかも、日本ではタケノコの品種が少ないですが、台湾ではタケノコの品種が多く、食材として調理方法も豊富です。
下の画像は、私が大好きなピリ辛味のタケノコ料理で、唐辛子と薄く醤油ベースで味付けされています。
これだけで、ご飯3杯くらいは食べられそうなくらい、美味しいタケノコ料理です。
マコモダケ
日本でもスーパーでは偶に見かけたこともありますが、台湾では旬の時期になると良く食べられています。
台湾では水がきれいと言うことで有名な「埔里」でほとんど生産されています。
旬の時期に埔里に行くと、稲作の水田ではなく、マコモダケの水田ばかりが広がっている光景を目にできます。
マコモダケは、焼いて食べると風味が引き立つようですが、お湯で茹でて台湾式の甘いマヨネーズで食べるのが台湾の家庭料理のようです。
台湾に来たら、是非、美味しい台湾特有の珍しい野菜を食べてみて下さい。
夕顔(ユウガオ)=扁蒲
日本では野菜として、乾燥させずにそのまま食材として使用することはないどころか、食品スーパーや八百屋で見かけることもありません。
一方、台湾では中国語で扁蒲と呼ばれ、野菜炒めやスープの食材として、よく使われます。
大頭菜(結頭菜)
大頭菜(結頭菜)という野菜は台湾のスーパーではよく見かける野菜ですが、日本ではほとんど見かけませんね。
日本では、コールラビやカブカンランと呼ばれ、その名の通り、カブの一種だとされています。
台湾では、スープの食材、台湾式漬物、炒め物の食材に使われたりします。
外観の形状が面白いため、見た目はインスタ映えする野菜のレベルではトップクラスのおすすめ野菜です。
台湾式の漬物で、ごま油と唐辛子で一夜漬けにしたような漬物は比較的サッパリしていて、シャキシャキとした食感も少し残っていて、美味しいですよ。
茴香
茴香(Huíxiāng、ホェシァン)という野菜を台湾に来て初めて食べました。
日本では、フェンネルやウイキョウと呼称されています。
茴香は食用のほかに、薬用や化粧品の原材料として使われることもあります。
スパイスやハーブとして使われ、中華調味料の五香粉の原料としても使われています。
小吃店の店主によると、胃腸の働きが悪い時に食べると、整腸効果があるとのこと。
茴香の炒め物を頂いたのですが、とても香りが強く、やや苦味があるのが特徴で、好き嫌いがハッキリしそうな料理でした。
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