海外でのキャッシングをする方法についてのレポートです。外国在住の方や海外旅行へ行った時に現金が足りなくなってしまったり、留学やロングステイなどで海外在住の場合に日本国内から海外にいる親族にお金を送金したい時などには、銀行送金よりも海外キャッシングをした方が即時に現金を受け取ることが出来ますので非常に便利です。海外キャッシングのメリットとデメリット、海外で現金を手にする実践的な手続きと返済方法とそのメリットを簡単にご紹介します。
台湾旅行がはじめてで、台湾の通貨のことも、よく分からないという方は、先に下記記事をご覧頂くと分かりやすいですよ。
海外キャッシングとは?海外キャッシング可能なクレジットカードは?
海外キャッシングとは、海外の空港や駅などのATMで現地通貨を引き出すことが出来るクレジットカード会社が提供するキャッシングサービスのことです。厳密に言えば、個人の銀行口座からお金を引き出すわけではなく、クレジットカード会社から一時的に借金をすることになりますので、ローンと言った方が正確かもしれません。海外キャッシングに必要なものは、クレジットカードとカード発行時に自分で決めた暗証番号だけです。
現地通貨を引き出すことが出来るクレジットカードは、基本的には国際クレジットカードであれば、どのカードでも利用可能です。ご自分のクレジットカードの裏面を確認すると、Cirrus(シーラス)かPLUS(プラス)のマークがあると思います。
これらは、それぞれマスターカードとVISAカードが運営している世界的な銀行のオンラインシステムのマークです。海外の多くのATMではシーラスかプラスのどちらか、あるいは多くの場合は両方が利用可能となっています。逆に言えば、クレジットカードの裏側にCirrusかPLUSのマークがなければ、海外キャッシングが出来ないと言うことになります。
海外キャッシングのメリットとデメリット
まず、私が海外キャッシングを勧める主な理由を挙げてみます。
【便利】海外の多くのATMで利用可能
【安全】大金を持ち歩かなくてよい
【安心】手数料などの分かり易さ
【安さ】早期繰上げ返済で金利負担も軽く
即時引き出しの手軽さ
今まで私は台湾で日本円から台湾元に両替する時には銀行の国際金融業務をしているカウンターまで行き、手数料に加えて、現金両替用の不利な為替レートで両替をしていました。しかも、銀行が混んでいる時には1時間近く待たされたこともありました。混んでいない時であっても、銀行内の諸手続きなどで少なくても10分程度は時間が掛かります。また、銀行で両替をする時には、現金とパスポート(または居留証)が必要です。もし現地での言葉(英語や中国語など)が出来なければ、少し不安かもしれませんね。
そう考えると、海外キャッシングであれば空港や駅だけではなく街中の銀行に設置してあるATMに行き、クレジットカードさえあれば、即時に現地通貨である現金を手にすることが出来ます。現金引出に要する時間はたったの1分くらいです。手間が掛からない海外キャッシングがいつでも24時間できるというのは、よい世の中になったものです。一度に引き出しが出来る上限は、私が利用した桃園国際空港の兆豊国際商業銀行のATMでは20,000元でした。
海外の多くのATMで利用可能
例えば、台湾では海外キャッシングがどれくらい便利かご紹介します。一般的には、空港や駅などの主要公共場所にはATMが設置されていますので、そのような場所では利用できる上に、市中銀行のATMでも当然利用できます。台湾では、その他、コンビニには、ほとんどの場合はATMが設置されていますのでコンビニなどのATMでも利用できます。しかも、コンビニは24時間営業で世界一コンビニ密度が高い台湾では、どこに行ってもコンビニがあるため24時間いつでもクレジットカードさえあれば即時にATMから現金を引き出すことが出来ます。
大金を持ち歩かなくてよい
大金を持ち歩いて海外旅行へ行ったり、外国で観光したり、短期の留学をしていては、落ち着いて安心して、旅を楽しんだり外国語を学習することが出来ないですね。旅行中、観光中、留学中は、必要な金額だけ持ち歩けば安心して行動できます。必要な時に必要な現金をATMを利用すれば、即座に現地通貨を引き出すことが出来ます。日本国内でも大金を持ち歩くと無意識の内にヒヤヒヤするものですが、海外で大金を持ち歩くのは、なお更不安になるものです。ATMから海外在住中などに使う予定の現地通貨の現金を即時に引き出せるのも海外キャッシングのメリットです。
手数料などの分かり易さ
私の使っているクレジットカードでの手数料は、単純明快で金利負担だけでした。
つまり、クレジットカード会社から後日請求される金額は現地通貨の現金に相当する日本円換算額と金利負担分だけです。
ここで、重要なことは為替換算レートと金利の実質年率です。まず、為替レートはスポットレートと現金レートがありますが、スポットレートでの計算を採用しているようです。そのため、利用客者にとっては少し有利なレートです。
金利の実質年率は、クレジットカード所有者の属性により異なりますが、一般的には海外キャッシング時の金利は15~20%/年程度です。
早期繰上げ返済で金利負担も軽く
一般的には、海外キャッシングの金利計算は、クレジット会社によって異なりますが、共通して言えることは、金利の支払額は利用日、締め日、支払日(決済日)の期間と利率(実質年率)に決まることです。具体例を示すと下記のようになります。
- 実質年率:20%
- 利用日 :1月1日
- 締め日 :毎月15日
- 決済日 :毎月10日
- 支払金利(220円)=10,000円×20%×40日÷365日
- 実質年率20%の場合の40日間の支払金利は220円となります。
ところが、繰り上げて一括返済をする方法があります。つまり、上記の事例で言えば、1月10日に日本に帰国後その日に一括繰り上げ返済した場合は、10日間だけの金利負担で済みます。その場合の計算は下記のような金利負担になります。
支払金利(55円)=10,000円×20%×10日÷365日
実質年率20%の場合の10日間の支払金利はたったの55円だけです。
海外キャッシングでの繰り上げ一括返済をする方法は、クレジットカードの裏側に記載のあるコールセンターに電話をして、返済額と振込銀行口座を聞いて、手数料や金利分を含めた返済額を振込みをするだけです。
実際に空港のATMを利用して海外キャッシングで現金引き出し
どこの銀行のATMでもどこのコンビニのATMでも、海外キャッシングで現金を引き出す方法は概ね同じ流れになるかと思います。今回私は桃園国際空港の兆豊国際商業銀行のATMを利用しました。
ATMでクレジットカードを利用して海外キャッシングをする方法
- クレジットカードをATMに挿入する
- 案内のための言語を選択する
- 暗証番号を入力後に確認を押す
- クレジットでのキャッシング(信用卡帳戸)を選択する
- 必要な金額を入力して確認を押す
- その他のサービスの有無を選択する(否Noを押す)
- クレジットカードが出てくるので受け取る
- 現金が出てくるので受け取る
- 明細票を受け取る
日本でATMを利用してキャッシュカードで現金を引き出す流れとほとんど変わらないため、英語や中国語が分からなくても、利用できると思います。
ATM利用の海外キャッシングの流れを画像で説明
ATMでクレジットカードを利用して現地通貨を引き出す方法の流れを画像を使って説明します。
ATMを見つける(桃園国際空港には出国ロビーには兆豊銀行と台湾銀行がある)
台湾のATMは下の図のようなものです
ATMで重要なことはシーラス(マスターカード)又はプラス(VISA)のマークがあること
クレジットカードを挿入口に入れる
言語(英語か中国語)を選択する
暗証番号を入力する
クレジットカード(左側パネル)をタップする
※上記までのプロセスのどこかでカード種別(国際ブランド)を選択する画面があったかもしれません。
金額(台湾元)を入力する→確認を押す
手続きが終了し画面が遷移するのを待つ
他のサービスを続けるか?→Noを押す
クレジットカードが挿入口から出てきたら引き抜く
現金受取可能との案内が表示されます
出金された現金を受け取る
明細票受取をタップして明細書を受け取る
クレジットカード1枚から現金を引き出せました!
海外キャッシング後の返済はどうなるか?
日本到着後に直ぐクレジットカードの裏面に記載のクレジットカード会社に電話連絡をして、繰上げ一括返済を問い合わせました。(問い合わせ窓口は365日稼動しています)ところが、データが挙がってきていないため対応できないとのことでした。つまり、私が空港でキャッシングしたデータが日本のクレジット会社まで届いていないということでした。
私が海外でキャッシングした日は1月22日(金)の夜でした。翌日、日本到着後の1月23日(土)に電話連絡をしたのですが、土日は休みの可能性が高いため、それがデータ未着の理由かと思いました。そして、週明け後の1月25日(月)もデータは未着でした。そして、ようやく1月26日(火)の夕方ころクレジット会社の利用履歴にデータが反映されていました。
上図の通り、海外キャッシングの手数料は48日間で136円の金利負担だけです。しかも、為替換算レートは、有利なスポットレートをベースに計算されていました。手数料や為替換算レートに関する詳細や一括返済(実際には17円だけの負担で決済)に関する対応については、下記の記事をご参照下さい。
関連記事:海外キャッシングと現金両替を比較検証!どちらが有利でお得?
関連記事:海外キャッシングでMasterCardとJCBの換算レートと手数料を比較した結果
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