台湾には日本統治時代から存在する台湾在来線の台湾鉄路管理局(台鉄)と台湾高速鉄路(高鉄)の2種類がありますが、今回は台鉄の乗車について簡単にご紹介します。
台鉄に乗車する時に切符を購入する方法は、いくつかあります。
- 鉄道窓口
- 鉄道自動切符販売機
- コンビニ
自動券売機で切符を購入すると、近距離の場合は座席を指定しない切符になります。切符販売窓口などで購入する場合は特急列車の場合は座席指定になります。
ここに注目
- 台鉄で座席指定できる列車とできない列車は?
- 台鉄で座席指定しないと乗車できない列車は?
- 台鉄に乗車する場合の座席指定の方法は、どうしたらいいのか?
以下では、上記のような台鉄の乗車時に気になる座席指定の事情について、現地事情を交えながら、台湾現地からレポートします。
切符販売機でも特急列車の自由席の切符を購入できる
上記のうち、鉄道窓口やコンビニでは指定座席扱いの切符を予約・購入することが出来ます。
ところが、各駅に設置されている自動切符販売機で購入する場合は、指定座席の扱いはありませんので、自由席の切符になります。
私は以前、台湾鉄道(台鐡)の自強号や莒光号は全席指定座席だと思っていたのですが、このような特急列車に座席を指定しないで乗車することができる仕組みになっているのか、ずっと疑問に思っていました。
以前、台鉄を利用した時に座席指定の切符を購入して、乗車したところ、自分の指定座席には知らない人が座っていたことがあり、不思議に思ったことがあります。
このような人は、どのような切符で乗車しているのか、普通運賃で乗車している人もいるのだろうかなど、ますます台鉄の乗車の仕組みが分からなくなりました。
よく考えてみると、切符券売機でも特急列車の切符を購入することが出来ます。
自動券売機でも自強号や莒光号に乗車するための切符を購入することができ、その場合は、もちろん切符には座席の番号の記載などはありません。
これが特急列車の自由席扱いの切符で、「自願無座席」と言ったりします。
特急列車の切符は座席指定切符でも自由席切符でも同額!
そこで、台湾人の知人に自由席と指定座席についての疑問をぶつけてみたところ、なるほど、ここは台湾だという意味では納得できる回答を得て、台鉄の運賃と乗り方についての疑問が晴れました。
基本的には、台鉄の自強号などの特急列車は座席指定となっています。駅窓口で特急列車の切符を購入する場合は、指定席の切符になります。
ところが、例えば、台北―板橋間など近距離の場合は、短時間で目的地まで到着できてしまいますので、座席を指定するまでもなく、指定席扱いではない自由席の乗車券だけでも全く問題はないわけです。
それでは、指定席と自由席の違いは何か?
基本的に、特急列車は指定席で販売されていますが、満席になると自由席のみが販売され、これを「自願無座席」で乗車すると言います。
その際の切符の値段は指定席も自由席も同額なのです。また、駅窓口で指定席切符を購入しても、券売機で自由席切符を購入しても、切符の値段は同額です。(へぇ~!)
自由席普通切符で乗車して空いている座席に座るのはOK?
それでは、座席を指定していない切符で乗車した場合、空いている座席に座っても良いのだろうか?
厳密には台鉄のルール上では、空いている席に自由勝手に座ってよいのかどうかは分かりませんが、一般的に台湾人の方の考えでは、自強号や莒光号の乗車券(普通車や区間車の切符より料金が少し高い)を購入していれば、空いている席に座っても良いとのことでした。
そして、座席指定券を持たずに空いている席に座っている時に、その席の座席指定券を購入した乗客が乗ってきたら座席を譲れば良いだけだそうです。
そして、また別の空いている座席があれば、その座席に座ればよいのだそうです。非常に台湾らしい、ゆるいシステムです(笑)。
週末や繁忙期は事前に指定席切符を予約・購入しておこう
それでも、例えば、台北から台中など何時間も乗車する場合は、座席指定の席を確保して乗車した方が、精神的には気が楽ですね。
30分以内の近距離で台鉄を利用する場合は、距離に応じて運賃が決められている自強号や莒光号の乗車券のみを自動券売機で購入して乗車し、空いている席を見つければよさそうです。
逆に、指定席切符で乗車したにも関わらず、自分の座席に他人が座っていたら…、自分の指定座席番号が記載されている切符を相手に見せれば、他の席に移ってくれます。
台鉄も高鉄と比べると、随分運賃が安いため、週末になると、乗客が多くなります。
そのため、特に三連休などの連休前後は非常に混雑するため、週末や連休前後に台鉄を利用する場合は、しっかりと座席指定切符を購入したほうが良いでしょう。
太魯閣号と普悠瑪号は座席指定券の購入が必要
座席指定券を購入しないで上記のような台鐵の特急列車に乗車することを「自願無座席」といいますが、このような乗車方法が出来るのは、自強号と莒光号だけです。
台鐵にはその他の特急列車で、本数は少ないですが「太魯閣号」と「普悠瑪号」があります。
運賃は自強号と変わらないのですが、自強号よりも乗車時間は短く、スピードも速い野が特徴です。
そのため、週末などの休みの日は予約をしておかないと、乗車することができないくらい人気が高いのです。
そして、さらに気をつけるべきことは太魯閣号と普悠瑪号は自願無座席という乗車方法は利用できません。
つまり、全ての座席は指定のみです。座席指定乗車券を購入しないで乗車すると、ペナルティーとして、50%を加算した料金を支払わなければいけなくなりますので注意しましょう。
普悠瑪号に乗車した経験と感想
普悠瑪号(ぷゆまごう、プユマゴウ)に乗車した経験と感想をご紹介します。
- 乗車列車:自強号(普悠瑪)288
- 乗車日時:2015年10月27日(火)19:12
- 乗車区間:彰化→台中
- 乗車料金:40元
切符を購入して気が付いたのですが、切符には自強号と記載があり、普悠瑪号と呼称されていますが、実際には自強号の別名なのかもしれません。
私が乗車したのは平日の夜でしたので、列車内は思っていた以上にガラガラで座席が空いていました。搭乗率にしたら2割くらいでしょうか。
そして、一般的な自強号と普悠瑪号の違いは、車両の外装も内装も自強号よりもかなり新しい雰囲気です。
特に座席は前後座席間のフットスペースも少し広く感じました。また、座席自体も新しいため座り心地が良かったです。車両内部は高鐵(新幹線)と同じくらい新しく清潔です。
自強号にはないシートテーブルも設置されています。
更に下の画像のような向かい合って4人で寛ぐことができる座席も用意されています。
先述した通り、乗車の所要時間も自強号よりも少しスピードが速いため、乗車時間も短くて済みます。
ただし、自強号に限らず、台鐡列車は乗車時よく揺れるのですが、同じレール上を走行しているので普悠瑪号も例外ではなく、よく揺れますので、乗り物に弱い方は注意しましょう。
それでは乗車料金が自強号よりも少し高いのかと思っていたのですが、実際には自強号と普悠瑪号の運賃は同額でした。
普悠瑪号にはデメリットがない上に、乗車料金も自強号と同じであれば、今後は普悠瑪号を積極的に利用した方が良さそうです。
以前、週末でしたが太魯閣号という列車の予約を乗車数日前に取ろうと思ったのですが、すでに予約も満席になってしまっていたことがありました。
そのため、週末や休暇前後は予約を早めに入れないと座席を確保できないのかもしれません。
コメント
台湾のATM
これも少し日本人には慣れないかもしれません。
治安が良いので、それほど心配要らないかもしれませんが、
囲いがなく、歩道に立ったまま、お金を引き出すような感覚です。
いいぞ さんは怖くないですか?引き出すとき。
いつもコメントありがとうございます。
以下、記事にしてみましたのでご参考にしてください。
http://clubtaiwan.net/blog/2014/11/17/post-0/
> 台湾のATM
>
> これも少し日本人には慣れないかもしれません。
> 治安が良いので、それほど心配要らないかもしれませんが、
> 囲いがなく、歩道に立ったまま、お金を引き出すような感覚です。
> いいぞ さんは怖くないですか?引き出すとき。
はじめてコメントさせていただきます。
無座票の存在は慣れないととまどいますね。
最近は悠遊?で(一部を除く)自強號にも乗車できるようになりましたので、近距離ですとチケットを買うことも無くなってしまいましたが。
10月に高雄周辺を旅したときですが、日曜夕方に嘉義→高雄で自強號に乗車したところ、車内通路まで人がきっしりで身動きできないほど。
予約しておいて良かったとつくづく思った次第でした。
コメントありがとうございます。
自願無座票の仕組みは、日本人には理解しがたいですね。
つまり、台鉄の自強号などの特急列車は指定席だけだということなんですね。
しかも、無座票のでも料金は同額という点も不思議です。
土日は指定席を取っておかないと、通路も含めて大変混雑することを、私も何度も経験しています。
> はじめてコメントさせていただきます。
>
> 無座票の存在は慣れないととまどいますね。
> 最近は悠遊?で(一部を除く)自強號にも乗車できるようになりましたので、近距離ですとチケットを買うことも無くなってしまいましたが。
>
> 10月に高雄周辺を旅したときですが、日曜夕方に嘉義→高雄で自強號に乗車したところ、車内通路まで人がきっしりで身動きできないほど。
> 予約しておいて良かったとつくづく思った次第でした。
今のJRですと自由席車両が多くの列車にありますので、「立席特急券」で乗ることが少なくなりましたから、若い方には台湾のシステムは「???」でしょうね。
最近は台鐵オンライン予約ページに日本語版までできて、予約に苦労していたのは昔話になってしまい、ほんと便利な世の中になりました。