<台湾の小学校と小学生事情

台湾の小学校と小学生事情

台湾の小学校と小学生の事情について、台湾現地からレポートします。

  • 台湾の小学校はどのような感じなのか?
  • 台湾の小学校はいつから始まるのだろう?
  • 台湾の小学校の夏休みや冬休みはいつだろう?
  • 台湾の小学校の学費や諸費用はいくらくらい?
  • 台湾の小学校の授業時間や放課後はどう?

上記のような疑問を持たれる方へ向けて、台湾現地での状況をお伝えします。

この記事の目次

台湾の小学校の種類‐公立と私立

台湾の小学校は、日本と同様に、公立小学校と私立小学校があります。台湾では小学校のことを「國民小学校」と呼称して、通常は略して「國小」と言っています。

公立小学校に入学する場合は、日本と同様に、学区が決められているため、原則的に、居住地の小学校に通学することになります。ただし、様々な事情で学区以外の小学校に入学する児童もいます。

例えば、公立小学校にも評判の良し悪しがあり、評判の良い小学校に入学させるために、形式的に親の住所の登録を移動させて、希望の小学校に通学させることも日常的です。

また、公立小学校ではなく、私立小学校に入学することも可能です。その場合は、学費などの費用がかなり高くなります。また、台湾では私立学校の種別の学校になると思いますが、日本人学校やアメリカンスクールなどもあります。

台湾の小学校の入学年齢‐何歳から何歳まで

台湾の小学校の入学年齢は日本とは異なります。その理由は、学期開始時期が異なるためです。日本と比べると、入学年齢が約7ヶ月間、早く始まることになります。つまり、日本では幼稚園や保育園で年長の時期に、台湾では9月に小学校入学となります。

  • 日本の小学校入学年齢:4月1日時点で満6歳の人(6歳~12歳)
  • 台湾の小学校入学年齢:8月31日時点で満6歳の人(6歳~12歳)

台湾の小学校の学期と夏休み・春節休み

台湾の公立小学校は、2学期制で1学期目は9月から1月末頃(旧正月)前まで、2学期目は2月頃(旧正月明け)から6月末頃までです。

その頃に修了式があり、夏休みは7月~8月末頃までの約2ヶ月間となります。つまり、9月から6月までの約10ヶ月間を春節を節目にして2学期としています。

  • 一学期:9月~春節まで
  • 二学期:春節明け~6月まで

台湾の小学校の学費とその他の費用

台湾の公立小学校の学費は無料です。学校で必要な費用は給食費と教科書代、その他の諸経費が掛かります。学年や学期などにより多少異なりますが、一学期の費用は4,000元~5,000元程度です。

台湾の公立小学校からの請求書明細

  • 家長会費(PTA会費) 100元
  • 学生平安保険費    158元
  • 教科書費        455元
  • 遊泳教学費         0元
  • 給食費         3,157元
  • 合計             3,870元

上記の明細項目から分かるように学費そのものは台湾の公立小学校でも無料です。今回の請求書での食費は77日分の費用となっております。単純計算すると1日当たりの給食費は41元です。街角で販売している安い弁当の価格は50元くらいなので、それよりも少しだけ安い程度です。

上記の明細の通り、台湾の公立小学校の学費自体は教科書代の数百元が負担となるだけで、ほとんどお金はかかりません。2学期1年分を合計しても、10,000元以下でお釣りがきます。ただ、他に掛かる費用はもちろんあります。

その他の費用として、制服や体操着をはじめとした学用品が必要です。また、クラブ活動は自由参加になっていますが、参加する場合は日本とは異なり別途費用が必要です。この場合、一般的には外部講師が指導しているようです。

一方、台湾の私立小学校の学費は、少なくても1ヶ月の学費が10,000元以上は掛かるのが一般的です。そのため、年間の学費となると12万元以上となりますので、学費や給食費だけでもかなりの負担になることが考えられます。もちろん、学費以外の活動費などの費用も必要ですので、更に負担が重くなることでしょう。

台北日本人学校の2015年の年間必要な費用は、以下の通りでしたので、抜粋を載せておきます。

児童生徒一人あたり毎年必要な費用

  • 授業料    :小学部7,500元/月,中学部7,600元/月
  • 施設設備使用料:1,250元/月
  • PTA会費   :300元/年
  • 教材費    :6,000元〜15,000元/年(上級生ほど高い)

ちなみに日本の私立小学校の平均的な年間学費と給食費用は、90万円弱ですので、それと比べれば、金額的には安いと言えるかもしれません。

台湾の小学校の授業時間

台湾の小学校の登校日は、日本と同様に、月曜日から金曜日までです。そのため、土曜日と日曜日が休みになります。台湾の学校は週休二日制です。

台湾の小学校の授業時間は、基本的には、1年生と2年生は午前中までで終了します。ただし、1週間に1日だけ午後16:00まで授業がある日があります。また、3年生から6年生までは午後16:00まで授業があります。ただし、週一日(水曜日)は午前中まで出授業が終わります。

台湾の小学校の通学形態

台湾の小学校の通学は、日本とは異なります。日本では、子供同士だけで通学しますが、台湾では学年に関係なく、親が送り迎えをするのが基本です。そのため、登下校の時間帯は、幼稚園や保育園の送り迎えのように、小学校の周囲が混雑することも度々です。

台湾の小学校の放課後の過し方

台湾の小学校の放課後の児童の過ごし方は、大きく2つに分かれます。親や親族が迎えに来て、授業終了後はすぐに自宅に帰宅するケース。あるいは、授業終了後に学習塾に通うケース。この場合は、小学校までミニバスなどで迎えの車が来ることが多いです。

多くの学外の学習塾では、スクールバスを用意しており、小学校の授業終了に合わせて各塾のバスが迎えに来ます。そして、学習塾で夕方までお世話をしてもらい、両親の退社時間まで宿題を含めた勉強をすることになります。

このように考えると、台湾の小学生は、1年生であっても、朝から夕方まで勉強しているようで、非常に教育熱心な印象を受けますが、両親共働きという事情により、やむなく安親班に通う児童が多いという見方もあります。

台湾の小学校の放課後にはクラブ活動がある学校もあります。常に開講しているわけではなく、学期途中のある期間だけ、外部講師を招いて指導する場合もあります。

クラブ活動は自由参加で、参加する場合は有料ですので、別途参加費用が必要です。例えば、野球、卓球、バスケットボール、武道、ダンスなどがあります。

台湾の小学校の諸事情

台湾の小学校の行事

台湾の小学校でも、日本と同様に、各種行事が組まれています。例えば、運動会や文化祭、あるいは、近年はハロウィーンや節句ごとに催し物をすることがあります。

関連記事:台湾の小学校の行事

台湾の小学校の宿題はとても多い

台湾の小学校の宿題は、日本の小学校と比べると宿題が非常に多いと言われています。実際、台湾の児童の宿題を見てみると、何枚ものプリント教材や読書や作文、家事手伝いなど盛りだくさんです。

そして、週末には、更に多くの宿題が出されて、日曜日の夜には、多くの小学生が宿題に追われることになることでしょう。

このような教育制度が良いことかどうかは、分かりませんが、多くの親はそのような教育を受けてきたため、疑問に思わないのもやむを得ないかもしれません。

台湾の小学校の教科書はどんな感じ?

中国の北京語と台湾の國語では、中国語という意味ではほとんど同じだと思いますが、大きく異なる点を3つ挙げるとすれば、文字、発音、発音符号でしょう。

つまり、発音記号に関しては中国の発音符号はピンイン(ローマ字表記)であるのに対して、台湾の発音符号は注音(ポポモフォ)となっています。

これが台湾の小学生が國語を学ぶための副教材です。

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本の中を覗いてみましょう。

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もう少し本の中を覗いてみましょう。

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台湾の國語だけに漢字ばかりですが、繁体字を使っており、簡体字ではないことから初めて中国語を学ぶ日本人にはとっつきやすいと思います。内容的には、少し中国語を学んだ日本人ならばなんとか分かるくらいの内容です。

そして、もう少しアップ画像を見てみましょう。

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なにやら、文字の横にごちゃごちゃ書かれていますね。これが、日本語で言えば平仮名にあたる、文字の発音符号である注音(ポポモフォ)です。

このように、日本で中国語を学ぶ時に必ず目にするピンイン符号は全く使われていないのです。このように、一般的には、台湾人はピンイン符号を読むことができないわけです。

関連記事:台湾の公立小学校の学校指定制服と服装事情

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お子様が小学生の場合はこちらを参照下さい。 >>> 子供用通信教材比較
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