台湾ではトイレットペーパーを流してはいけない(過去)
台湾のトイレを利用する時には、トイレットペーパーはトイレに流さないで、トイレに備えられているゴミ箱に捨てるのが一般的です。
これは、台湾のトイレはどこでも水洗トイレとなっていますが、下水管が細く、水圧が低いため、トイレットペーパーをそのままトイレに流してしまうと、詰まってしまうためです。
今では、新築のホテルや家ではトイレットペーパーをそのまま流しても問題ない場合もあります。
また、トイレットペーパーも2種類あり、水に溶けやすいものと水に溶けにくいものがあります。水に溶けやすいトイレットペーパー(衛生紙)であれば、多くの場合はトイレにそのまま流しても問題ありません。
台湾でのトイレ事情を変えるため政府の政策で慣習を変える
2017年3月、台湾の行政院は台湾のトイレ事情を改革しようとトイレとトイレットペーパーに関することを発表しました。
環境保護署は下記の政策を台湾国民に訴えかけました。
トペーパーをゴミ箱に捨てることにより、悪臭、害虫、ウイルスなどが発生し、衛生上や健康面での問題が懸念されるため、トイレットペーパーを便器に流そう、という内容です。
日本人から見れば、ごくごく当たり前の発想ですが、台湾人にとってはトイレットペーパーは便器横のゴミ箱に捨てるというのが習慣付けられてしまっているのが現状です。
観光大国である台湾は、このような点では海外から来た観光客から見ると、国際感覚からズレていると思われる点でもあります。
そこで、政府を挙げて国民の悪しき慣習を変えるため、トップダウンで政府による政策として、国民に訴え掛けたという背景があります。
台湾ではトイレットペーパーは便器に流してもよい(現在)
台湾にはトイレットペーパーとティッシュペーパーを言葉として明確に区別しています。
- トイレットペーパー: 衛生紙(Wèishēngzhǐ)
- ティッシュペーパー: 面紙(Miàn zhǐ)
ちなみに、トイレットペーパーを意味する衛生紙は食事をする時に手や口を拭く時にも同じものを使います。
上記のように政府による政策として国民に公表された、トイレ事情とトイレットペーパーの扱いに関する具体的内容は下記の通りです。
- トイレットペーパー(水溶性)はトイレに流してもよい
- ティシュペーパー(非水溶性)はトイレに流してはいけない
- 公共トイレはトイレットペーパー(水溶性)を完備する
- トイレ付近のトイレ紙の販売機は水溶性のものにする
- 「衛生紙請丟馬桶」(トイレットペーパーはトイレに流す)の表示をする
- トイレットペーパーの包装に「可丟入」(流せる)または「不可丟入」(流せない)と表記する
- 上記は強制ではないが、トイレ内のゴミ箱がトイレットペーパーで溢れるような場合は管理者に「廃棄物清理法」により罰金1,200~6,000元
上記の通り、観光で台湾を訪れる場合に知っておきたいことは、水溶性のトイレットペーパーの場合はトイレに流してもよいが、水に濡れても解けないポケットティッシュの場合はトイレに流してはいけないということです。
台湾のトイレの清潔感
また、トイレの便座の上に両足を乗せ和式トイレのように跨った状態で用を足す方もいるため、便座が汚れている場合がありますので注意しましょう。
公共機関やコンビニなどのトイレの清掃は頻繁にされていますが、日本ほどはトイレでの清潔感は高くない場合が多いです。
空港、MRT駅構内、ホテル、百貨店などのトイレは日本と同様に比較的清潔な場合が多いようです。
私の経験から、台湾でのトイレ事情と清潔度に関して、簡単にご紹介します。
- 中級以上のホテル:清潔
- 中級以下のホテル:ほぼ清潔
- 格安ホテル(古い):やや不潔~不潔
- 百貨店:清潔
- ファストフード:ほぼ清潔
- コンビニ:ほぼ清潔~やや不潔
- 空港:清潔
- 駅構内(新しい):ほぼ清潔
- 駅構内(古い):やや不潔~不潔
- 学校(大学):やや不潔
- 学校(古い小学校):不潔
- 公園:かなり不潔