<台湾の気候

台湾の気候

台湾の気候について、台湾気象局の資料、台湾現地の気象事情、台湾在住の私の経験をもとに、詳しく簡潔に紹介します。

ココに注目

  1. 台湾現地の気候はどのような状況なのか?
  2. 台湾ではどのような季節があるのか?
  3. 台湾での気候の特徴は何?
  4. 台湾ではエリアにより気候は違うのか?
  5. 台湾で気候や季節に影響を及ぼしているのは何?
  6. 台湾での気候の特性(台風、梅雨、春雨)は?

上記のような、台湾の気候や季節に関するポイントについて、分かりやすく簡潔に噛み砕いて台湾の現地事情を交えながら解説します。

台湾の気候区分

台湾の気候は、全般的に夏は期間が非常に長く暑く、冬は比較的短く温暖だというのが特徴です。

そして、台湾は小さな島のように見えて、実際には多様性をもった気候が存在しています。具体的には、台湾本島の中南部にある嘉義市付近を北回帰線が通っています。

この北回帰線を境界線にして、北側が亜熱帯気候のエリアで、南側が熱帯気候のエリアに区分されます。

ケッペンの気候区分では、下記のように区分されています。

  • 台湾北部:温暖湿潤気候
  • 台湾南部:熱帯モンスーン気候

上記以外にも、台湾中央部には玉山を最高峰とする反り立った山岳部があり、このエリアは冬には冠雪するなど特別な気候に属しています。

台湾の気象変動要因

台湾の気候の変動要因

台湾での気象について、その変動要因は2つの気圧と2つの季節風が関係しているとされています。

大陸冷高圧、太平洋副熱高圧
亜州冬季季風、亜州夏季季風

(引用元:台湾気象局)

  • 気圧:大陸性寒帯気団、太平洋高気圧
  • 季節風:冬季季節風、夏季季節風

夏になると、太平洋高気圧が発達して、太平洋上に台風が発生して、台湾の方向へと向かわせます。そして、南シナ海側からは夏季季節風により夏の時期特有の湿った熱い大気が台湾南部に吹きつけます。そのため、夏の台湾南部は非常に暑くなります。

一方、冬になると、大陸性寒帯気団が発達しますが、この寒帯気団の正体はシベリア寒気団であり、乾いた冷たい大気が台湾北部へと吹きつけることになります。(これを冬季季節風と言ったりします。)そのため、寒帯気団が少し南下すると、台湾に寒波が到来するという気象現象が起きます。

台湾の季節

  • 春: 3~4月
  • 夏: 5~9月
  • 秋: 10月~11月
  • 冬: 12~2月

台湾全島で5月から9月までは蒸し暑く、日中の気温は27度から35度くらいまで上昇します。

台湾の冬の時期は12月から2月までですが、冬でも台湾南部は比較的温暖な気候となっています。

具体的には、高雄や台南では冬でも比較的暖かいのが特徴です。ただし、寒波到来の時期は台湾全島で気温が急降下して、非常に寒くなります。

台湾は南国と言われることが多いですが、1月~2月の平均気温は15度以下になることもあり、冷え込むことが多くあります。

特に、冬の山間部では日中と比べると、日中と朝晩の気温差が大きく、気温計が示す気温とは異なり、体感温度が非常に低く感じられます。また台湾でも高山地域では積雪が観察されます。

冬の時期は寒波が到来すると、非常に寒く感じられますが、日本の冬と比べると温暖な気候だといえるでしょう。

台湾南部では、寒波到来を除けば、冬の時期も含めて1年を通して暖かい気候のため、日本の春の服装でも問題ないでしょう。

一方、台湾北部では12月から2月にかけて雨の日が多くなるため、体感温度は更に低くなり、とても肌寒く感じることが多くなります。そのため、冬の時期の台湾北部では日本と同じような冬服の用意が必要でしょう。

台湾の自宅やオフィスでは、多くの場合は、暖房施設が整っていないのに加えて、床材は石やタイルの場合がほとんどであるため、室内では底冷えして、日本以上に寒く感じることが多くあります。

一方、台湾では夏の時期は、室内はエアコンの冷房が必要以上に効き過ぎていることが多くあります。

そのため、夏場の台湾の服装もTシャツ一枚というわけには行きません。その場合は、上には羽織るような薄手のカーディガンなどが一枚あると重宝します。

台湾の雨季はいつ?台湾の乾季はいつ?台湾に四季はあるのか?それぞれの季節の特徴は?台湾旅行の際に気になる雨の季節や気候のよい時期について台湾現地から詳しくレポートします。

台湾の梅雨

日本では6月は梅雨の時期にあたりますので、雨がシトシトと降り続き、どこへ行ってもジメジメとした肌感覚があり、居心地が悪い季節になりますね。

それでは、台湾では梅雨の季節はあるのか?ないのか?

結論を言ってしまうと、台湾にも梅雨の季節はあります。

台湾での梅雨の時期は、日本よりやや早く始まり、5月から6月末までの時期となることが多いです。と言うのも、日本のように入梅のタイミングがはっきりとしておらず、気が付いたら雨が頻繁に降る季節になっていたという感じです。

ズバリ、台湾での梅雨の時期は何月なのかは毎年異なり、一般的には、5月中旬~6月中旬ころまでの場合が多いです。

それと、日本の梅雨と台湾の梅雨で異なる点は、日本では雨の降り方はシトシトと降り続くことが多いですね。ところが、台湾ではスコールのような土砂降りの大雨になることが多いです。

スコールの豪雨のような雨の降り方は降っては止んで、また降り出すということが多いですが、一日中、豪雨となり降り続くこともあれば、そのような大雨が一週間くらい降り続くこともあります。

そのため、ゴールデンウィークの時期に台湾を旅行しようと考えている方は、雨が突発的に降ることもありますので、雨具などのそれなりの対策が必要になるでしょう。

台湾の6月の気温は何度?現地の6月は暑いの?雨の状況はどう?台湾の梅雨の時期はいつからいつまで?6月の台湾旅行での注意点は何?気象データと分かりやすいグラフと表で肌感覚で感じる体感温度を現地の状況を踏まえて詳しく解説します。出発前に是非ご覧下さい!

台湾の台風シーズン

台湾では台風が多いイメージですが、実際に台湾では台風が多いのか?

台湾に住んで気が付いたことですが、台湾では必ずしも台風が多いとは言えず、実際には台風の当たり年があり、頻繁に台風が上陸する年もあれば、一度も台風が上陸しない年もあります。

2009年 4回
2010年 5回
2011年 5回
2012年 7回
2013年 6回
2014年 3回
2015年 6回
2016年 5回
2017年 5回
2018年 2回

(引用元:台湾の台風シーズンはいつからいつ頃まで?

上記の通り、10年間の気象データを参考にすると、台湾本島に台風が接近した回数は2回~7回で、平均すると5回程度になります。

台湾に台風か接近した時の進路は、多くの場合は台湾北部をかすめるように抜けていくルート、または台湾南部をえぐるように南に抜けていくルートが多く、台湾本島を中央からぶった切るように上陸することは稀です。

その結果、台風の被害に遭うエリアは台湾東部が最も影響が大きく、次いで台湾北部または南部となります。

台湾に台風が上陸すると、夏の農作物が壊滅状態になり、大雨による水害などが発生して、生鮮野菜や果物の収穫に悪影響を及ぼし、一時的にそれらの値段が急騰することもしばしば。

台湾での台風シーズンはいつ頃なのかは台湾旅行をする方や台湾で長期間ロングステイをしようと考えている方には重要なポイントですね。

【質問】台湾で台風が発生するのは何月が最も多いのか?

台湾への台風の発生件数は7月、8月、9月に集中しています。
7月~9月の発生比率は他月を圧倒し約73%と集中しています。

上記の通り、7月から9月にかけて台風が多く台湾に接近します。

また、台湾では台風が接近すると、地方政府の判断で、全ての学校と会社はお休み(公休)になります。

台湾の春雨

あまり知られていない台湾の気候についてですが、台湾には「春雨」という雨の季節があります。

春雨の時期は2月~4月の冬から春に向かう季節の節目に発生します。特に、台北など台湾北部では小雨が降り続くようなことが多くなります。

春雨が発生する要因は、北からのシベリア寒気団と南からの太平洋暖気団がぶつかり合う形で気圧のバランスが崩れて雨が発生するとされています。

台湾では春雨により水の確保がされるため重要な降雨として考えられています。

具体的には、この時期には冬の少雨によりダムの水位が低くなり水不足を補填する役割があり、更に重要なことは農業においては、種まきの時期に当たるため、春雨はなくてはならない気象現象となります。

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