台湾のコインの重量誤差はどれくらい?-台湾製の品質と年代別のクオリティを実証

年代毎に商品や製品の品質が良くなっているかどうかを知ることは、なかなか難しいですね。

例えば、日本の自動車の品質は50年前と現在のものを比べてみれば、格段に安全面でも機能面でも品質は向上していることは検証するまでもなく明らかなことでしょう。

それでは、台湾製のクオリティーは数十年前と比べて、どれくらい向上しているのか、コイン(硬貨)を計測することで年代毎のクオリティーを実証してみました。

はたして、台湾製のクオリティーは年代毎に向上しているのでしょうか?

 

台湾と日本のコインの重量は何グラム?

一般的に、台湾では日本製の商品や製品は品質が高く非常に人気があります。そのため、台湾製などの商品や製品と比べて価格が高くなっていますが、それでも日本製はよく売れています。

そこで、その国のクオリティーを図る尺度として、コインの重量を考えてみました。コインの重量は、日本でも台湾でも同様に、造幣局により、使用している金属の種類や重量が明確に決められ公表されています。

日本のコインの金属の種類(素材)と重量(グラム)は、下記の通りです。

種類金属の素材重量
一円アルミニウム1.0g
五円黄銅3.75g
十円青銅4.5g
五十円白銅4.0g
百円白銅4.8g
五百円ニッケル黄銅7.0g

台湾のコインの金属の種類(素材)と重量(グラム)は、下記の通りです。

種類金属の素材重量
一元3.8g
五元白銅4.4g
十元白銅7.5g
五十元10.0g

台湾の通貨については、下記の記事で詳しく説明しています。

台湾の通貨の種類(紙幣&硬貨)台湾元とニュー台湾ドルの違いは!?
台湾の通貨の種類を紙幣と硬貨に分けて解説します。台湾元とニュー台湾ドルの違いは!? 台湾ドルの価値はどれくらいか?現在の台湾で使用されている紙幣と硬貨を中心に、その使い方を現地の状況を踏まえて解説します。希少な通貨も紹介するよ。

 

日本のコインの重量を0.01g単位で計測してみた結果

まずは、最も軽い一円玉と最も重い500円玉の重量を計測した画像からご覧下さい。

一円玉の重量を0.01g単位で計測した画像

 

500円玉の重量を0.01g単位で計測した画像

 

1円玉と500円玉の重量を0.01g単位で計測した結果、一円玉は1.00g、500円玉は7.00gで、どちらも造幣局が公表している重量とピッタリでした。実は、その他の1円玉も計測しましたが、1.00gの重量でした。(今回は500円玉は現地台湾では自分の手元に一枚だけでしたので、この一枚の結果だけです。)

その他にも、5円玉と50円玉を計測した結果、下記のようになりました。(その他、10円玉も一枚だけ手元にありましたが、縁が少し削れていました。計測した結果は4.48gでした。)

  • 5円玉: 3.78g / 3.79g
  • 50円玉: 4.01g

この結果から考えると、1円玉や500円玉などの中心に穴がないコインの重量は比較的正確ですが、5円玉や50円玉のような中心に穴があるコインの重量は少し誤差があるようにも見受けられますね。

いずれにしても、0.01g単位で日本のコインを計測してみても、誤差は僅かに0.01g~0.02g程度で、かなり正確な重量となっていることがよく分かります。

 

台湾のコインの重量を0.01g単位で計測してみた結果

さて、ここからが本題になりますが、台湾の各コインの重量を0.01g単位で計測してみました。

 

下の画像のように、ほとんどのコインの重量は上記の公式の重量とは誤差があるものばかりでした。

 

今回計測した台湾のコインの種類と、それらの計測枚数および重量が正確だった枚数、計測した各コインの最小重量と最大重量を表にまとめてみました。

種類計測枚数正しかった重量枚数最小重量最大重量
1元10枚2枚3.73g3.84g
5元5枚0枚4.34g4.42g
10元20枚2枚7.44g7.55g
50元2枚0枚9.97g10.05g

上表の通り、正確な重量だったコインの枚数を数えてみると、その比率は20%~10%以下という結果になりました。

古いコインと最近製造された新しいコインでは重量の正確性は違うのかどうかも興味があるところです。コインには製造年が刻印されていますので、製造年もチェックしながら計測してみたのですが…、台湾のコインは製造年に関係なく重量の誤差があることが分かりました。

ちなみに、コインの重量が正確だったものだけを挙げると下記のようになります。

  • 1元(1981年-民国70年)
  • 1元(1995年-民国84年)
  • 10元(1982年-民国71年)
  • 10元(2014年-民国103年)

当初、製造年が新しいコインであれば、そこそこ正確な重量で製造されるのであろうと思っていましたが、台湾のコインは最近製造されたものでも、プラスマイナス0.05g程度の重量誤差があることも分かりました。

 

まとめ

残念ながら、台湾現地からのレポートになりますので、日本の硬貨の重量に関してはサンプル数が少ないのですが、他の方が計測した実証レポなどを拝見すると、日本のコインはかなり重量も正確だということが書かれていました。

敢えて、今回、日本のコインの重量を計測したのは、日本のコインの重量はかなり正確だということを踏まえた上で、今回使用したポケットサイズの携帯型電子スケールの計測精度の正確性を確認するためでした。

今回は、台湾のコインの重量に関して、その正確性と重量誤差はどれくらいなのかを実証してみるのが目的でした。そして、10枚くらい10元コインを計測した時点で、概ね結果は予測できることとなりました。

10枚くらい計測しても全くピッタリの重量のコインがない! まさかの展開です。時には、ゴミや垢が付いているのではないかと布巾で擦ってみて、再計測してみましたが、公式重量よりも軽いほうでした(笑)。少し重ければ、ゴミや垢を拭き取ればピッタリになるかもしれなかったのですが…。

当初、私は50%くらいは重量誤差があるコインがあっても不思議ではないし、製造年が最近であれば、正確な重量のコインばかりだろうと予測していましたが、見事に裏切られました。

台湾でいろいろな商品を購入して残念な結果になることが多かったのですが、台湾のコインの重量の計測結果は台湾製の商品や製品の品質を象徴しているようにも感じました。

皮肉なことに、今回使用したポケット携帯型電子スケール(0.01gまで計測可能)の製造国は中国です。この電子スケールはどれくらい耐久年数があるのかわかりませんが、近年の中国製の精度の向上には目を見張るものがあります。

安かろう悪かろうの中国製の精度がどんどん上がり、比較的信用されてきた台湾製の品質レベルは時代の経過ほどには向上していないことを裏付けるような皮肉な結果になりました。

コメント

  1. tomo より:

    ビザラン用に、スタークルーズの台湾ページを見ていましたが、

    高雄 → 香港 片道 NT1800

    基隆 → 石垣島 → 基隆 NT7000余り
                  食事込み、二泊三日

    これは、安くて便利で、快適だと思いました。
    台湾の方の旅行記も読みましたが、
    食事も良さそうです。

    https://www.starcruises.com/tw/tc

  2.   より:

    一つ質問ですが、台湾の公立学校で、外国人労働ビザの
    手続きを支援してもらうのは、ハ-ドルは、高いと思いますか?
    日本語教師としての雇用です、

    大学の卒業証明、以前の会社の雇用証明 部署等を記載、
    これらは、自分で準備しますが、雇用主の支援がないと、 不可能です、

    待遇自体は、1万元でも、稼げれば、充分です、
    28年くらい前は、日本語教師で5万元くらい、稼いでいました。

    今は、そんなに要りません。

    ずっとボランティアも、少し困るなと、思案しているところです

    • いいぞっ より:

      コメントありがとうございます。
      私は台湾の就労ビザを申請・取得したことがないため、経験としてお話しすることができませんが、分かる範囲でお答えします。

      まず、「公立学校」が大学なのか高校なのかによりますが、大学の場合は下記記事で要件などを、まとめていますので参考にしてみてください。
      台湾の大学で日本語教師として働くことになるのか!?

      公立高中の場合は、台湾人の知り合い(大卒)が非常勤講師として働いていたことがあります。特に、台湾の教員免許などは必要ないと思います。そのため、日本語教師の募集があれば可能性はあると思います。

      問題なのは就労ビザの取得で問題となるのは、受け入れ側教育機関のビザ取得の支援になりますね。
      ここで考えるべきことは、応募に関してライバルとなるのは台湾人の日本語教師になります。

      ここからは私の推測ですが、学校側が教育や生徒募集に熱心な場合は積極的に日本人を採用する可能性があります(やはり日本人講師の方が生徒からは求められている?)が、事務作業をやっつけ仕事として考えている学校は、ビザ取得の支援をしてまで日本人を採用することをしないで、台湾人の日本語教師を採用してしまうと思います。
      日本人の日本語教師を採用するなど、教育に熱心な学校との巡り会わせがあるかどうか、あるいは人脈などの伝手で紹介してもらえるかどうかがポイントとなるように感じます。

      話が少し逸れますが、就労ビザを取得して日本語教師として勤務することになると、常勤となり制度上は週14時間以上の勤務が必要になるようです。1コマ90分授業であれば10コマになり、1コマ45分授業であれば20コマくらいになります。かなりタイト…いや充実した日本語教師のお仕事のボリュームになります。これは(私の感覚では)非常勤で半分ボランティアとして少し働くというレベルではないようにも感じます。

      詳しくは下記記事でまとめました。
      ≫≫台湾で日本語教師をする時の就労ビザについて詳しく解説します

      まとめると、仕事の募集案件の有無、ビザ取得のサポート、勤務時間のハードルがあるように感じます。

      下記記事は私が台湾の某私立大学に赴任する直前に直面した必要書類に関するドタバタ劇です。
      台湾の大学で日本語教師採用までの必要書類と手続き

  3. tomo より:

    いいぞ 様

    お世話になります。
    このような大変ご丁寧な回答を頂き、誠に有難う
    ございます。
    私も、会社の社員の中国、タイ、ベトナム等に送り、
    労働ビザを取る仕事をしていますが、日本側の書類を
    出したり、日本の外務省の公印確認をしたり、
    各国の大使館の認証を取ったりしています。

    私も台湾で働くなら、卒業証明書を取り、公証か外務省の公印確認を
    とり、台北駐日文化代表処(台湾の大使館)で、認証してもらい、
    台湾に持ち込むことが必要だと思います。

    やる気と、経験、能力も自身がありますが、60歳を超える年齢と、
    週10コマ受け持つことに対して、自分で決断ができないですね。

    自分の台湾での生活の原資は、個人年金 5万円、家賃5万円、
    現金の取り崩しです。あと、65歳からは、妻と合わせた
    公的年金26万円ほど。

    おとなしく、働かずに、これで台湾で暮らしていくかですね。
    合法と言うのを、最優先に考えていきます。

    いつか、お会いして、直接、お礼を申し上げたいですが、
    今夜は、心から謝意をお伝えしてします。

  4. tomo より:

    日本人オーナーが、膨湖島で開いている
    日本人向けの中国語学校です。
    ご参考下さい

    http: //akan-language.com/index.html

    • いいぞっ より:

      コメントありがとうございます。
      台湾移住前、日本で暮らしていた時に、阿甘さん(?)のサイトも参考にさせていただいていました。
      昔は台中に住んでいたらしいですね。

  5. tomo より:

    昨日のコメントは、コピーして
    ワードに張り付けておきました。

    ボランティアをしながら、誘いが有れば、
    ぜひ常勤の日本語教師に挑戦したいと思います。

    駄目なら、ボランティアをしながら、過ごします

    • いいぞっ より:

      コメントありがとうございます。
      台湾で日本語教師をする際、配偶者ビザやワーホリビザなどの特別なビザを所持していない場合は、常勤という形で働くことになると思います。良い巡り会わせや人との伝手ができると良いですね。

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