台湾人が日常的に食べている朝食に興味がありませんか? 台湾の朝食の伝統的スタイル、台湾特有の朝食、そして若い人たちに人気のある朝食、ぜ~んぶまとめて、台湾現地からレポートします。
そして、台湾人の生活習慣から垣間見える台湾では”あるある”の朝の光景と台湾の朝食の習慣も合わせて、簡単にご紹介します。
台湾の朝食スタイルは台湾・中華・洋食と多彩
日本では朝食と言えば、和食か洋食の二択でしょう。つまり、ご飯、味噌汁、焼き魚、味付け海苔、お漬物という和食スタイルの朝食。そして、トースト、卵焼き、ウィンナー、サラダ、コーヒー(紅茶)という洋食スタイル。
台湾の朝食スタイルはどのようなものでしょうか?
- 台湾風スタイル
- 中華スタイル
- 洋食スタイル
私の知っている限り、上記のような3つくらいに区分できると思います。台湾風スタイルは和食に似ていますが、台湾では伝統的な朝食のスタイルでお粥や台湾風おにぎりなどでお米を主食としたものです。
そして、中華スタイルは、肉まんや饅頭(マンドウ)と呼ばれる食べ物です。そして、洋食スタイルはサンドイッチやハンバーガーなど小麦粉を主食としたものです。上記にジャンルに当てはまらない台湾特有の朝食もご紹介します。
台湾の伝統的な朝食スタイル
台湾で最も昔から嗜まれていた朝食はお粥とおにぎりです。それぞれの中国語と発音は下記の通りです。
- おかゆ : 粥(Zhōu)、稀飯(Xīfàn)
- おにぎり : 飯糰(Fàntuán)
お粥は、前日の夕食で食べ残ったご飯を、翌日の朝、水を加えて軽く煮上げるだけで出来上がりです。そして、家庭でお粥では缶詰の麺筋などの惣菜と一緒に食べます。
台湾では朝食時だけ開店する早餐店が多いですが、台湾の伝統的な朝食スタイルであるお粥と惣菜のローカル食堂もありますので、台湾旅行で見かけた場合は是非トライしてみてください。
台湾風おにぎりはご飯に煮卵、肉鬆、油條、漬物などを具材にしたものです。ご飯にはもち米を使っている場合もあります。しかも、サイズが大きいため、一つ食べただけでお腹一杯になり、昼食が進まなくなるくらいボリュームがあります。
もう一つ台湾伝統の朝食があります。それは豆乳のスープで、中国語では「豆漿(Dòujiāng)」になります。台湾人に人気があるのは塩味の豆漿で「鹹豆漿」です。味は少し醤油味を強めた茶碗蒸しのようです。塩味の豆乳の中には、油條(揚げパンのようなもの)、干し大根の漬物、葱などが入っています。
中国大陸由来の中華スタイルの朝食
元々、小麦粉を使用した料理は台湾古来の食文化ではなく、山東省方面の中国でも東北部の冬の寒さが厳しい地方で発達した食文化です。台湾でも、肉まんや饅頭(マンドウ)はコンビニでも販売されています。これらを朝食代わりに摂っている台湾人も多いです。
- 肉包(Ròu bāo)
- 筍包(Sǔn bāo)
どのお店にもあるメニューは上記の二つです。私はどちらかと言うと、肉まんよりも餡がタケノコの「筍包」の方が好きです。タケノコの歯応えと風味がたまら~ん!!
朝食としてよく食べられているものに「饅頭」というものがあり、人気があります。と言っても、これは日本で言う、甘いまんじゅうではありません。中国語では「Mántou」と発音されます。中には餡が入ってなく、肉まんの生地に黒糖や紫芋やチーズなどが練りこまれたものです。
台湾では若者に最も人気がある洋食スタイル
日本で言えば、朝マックに相当するお店です。台湾でも、下記のようなファストフード店はがあり人気です。
- マクドナルド
- モスバーガー
- ミスタードーナッツ
上記のような外資資本のお店は少し値段が高めに設定されています。上記のようなファストフードと同じようなハンバーガーやサンドイッチなどを提供している朝食専門店がたくさんあります。
人気がある商品はハンバーガーやサンドイッチあるいはトーストになりますが、その他にも中華風クレープとも言える「蛋餅」などもリーズナブルな値段で食べられます。サイドメニューとして、フライドポテトやハッシュドポテトなども人気があります。
- 漢堡(Hànbǎo): ハンバーガー
- 三明治(Sānmíngzhì): サンドイッチ
- 蛋餅(Dàn bǐng): 中華風クレープ
- 薯條(Shǔ tiáo): フライドポテト
- 薯餅(Shǔ bǐng): ハッシュドポテト
ハンバーガー(30元/個)とトウモロコシ蛋餅(25元/皿)
ハンバーガー(30元/個)とハッシュドポテト(30元/2個)
台湾人の生活習慣と朝の食習慣
台湾では夫婦共働きの家庭が多く、子供がいる場合でも家族一緒にゆっくり朝食を摂るという習慣は少なくなっています。ましてや、外食文化が浸透しきっている台湾社会で、独身の人が自宅で朝食を自炊することもほとんどありません。
そのため、朝食は特に外食で済ます家庭が非常に多くなっています。これが、台湾では早餐店という形態の朝食専門店が流行っている理由です。このような朝食店のメニューは、どれも一品30元程度で値段も安いのが特徴です。
会社への出勤前に朝食を買って、仕事始めに、あるいは仕事をしながら、朝食を食べたりします。また、大学生の場合は、朝一番の授業では、朝食を食べながら、授業を受けることも頻繁にあります。
それどころか、両親が早朝の時間に時間が取れない場合は、小学校へ子供を送っていくついでに、朝食を購入して、登校してから学校で朝食を摂る子供も多くいます。
これが台湾の朝の会社勤めの人と、その家族や子供の光景の現実で、最も台湾で多い朝食の食習慣の日常になります。
コメント
[…] 鹹豆漿とは、台湾の伝統的な朝食の一つです。中国語では「鹹」は塩味を表し、「豆漿」は豆乳を表しますので、塩味の豆乳となり、一般的に日本語では塩豆乳スープと呼んでいます。 […]