台湾へ移住して子育てをするメリットとデメリットのまとめ

台湾へ移住する機会があり、台湾で子育てをする場合のメリットとデメリットについて、日本での子育てと比較しながら、台湾現地からレポートします。

主に、台湾人と国際結婚した方や台湾への海外赴任などにより台湾で暮らす機会がある方へ、台湾で子供と暮らす中で気が付いたことや自分の経験を基に、台湾在住の日本人目線で台湾での子育てのメリットとデメリットを簡単にご紹介します。

 

学校事情

台湾には、台北、台中、高雄の3つの都市に日本人学校(小学校と中学校)がありますので、どうしても日本語で教育を受けさせたい場合は、居住都市は上記の3つの都市に限定されますが、台湾で日本語のみで教育を受けさせることは可能です。

日本人学校以外の場合は、台湾の公立小学校・中学校、あるいは私立小学校・中学校に入学することになります。基本的に、公立学校の場合は日本と同様に学区エリアが決められていますので、住んでいるエリアにより自動的に通学する学校が決まります。

学費に関しては、日本人学校の場合は、それ相応の学費が掛かりますが、台湾の公立学校の場合は、日本と同様に、学費は無料ですが給食代やその他の諸費用だけは掛かります。また、私立学校の場合は、かなり高い学費が必要になります。

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暮らしの環境

台湾でも、大都市で生活する場合と郊外あるいは田舎で暮らす場合では、かなり異なりますが、日本でも台湾でも田舎で生活する場合は、自然が多く環境はよい方だと思います。

ところが、台湾の都市部で生活する場合は、日本よりも、排気ガスが多く大気汚染が酷いのが現状です。多くの台湾人が外出する場合はマスクをしていることが、その現状をよく物語っていると思います。

それ以外にも、ラッシュアワーは交通渋滞が酷く、交通ルールも酷いため、子供だけで歩いて登校するような光景は、ほとんど見ません。特に、小学生の場合は、誘拐などの被害を防止するため、ほとんどの児童は保護者同伴での登下校になります。

教育レベル

台湾の公立学校の例を挙げると、日本の小学校よりも台湾の小学校の方が宿題が圧倒的に多いと思います。私が小学校の時と現在の小学校の事情は異なるかもしれませんが、自分の経験では、小学校の時に毎日たくさんの宿題をしたという記憶がないため、台湾の公立学校に通学する子供の現状を見ていると本当に可哀想に感じます。台湾では、多くの小学生が、夜9時頃まで塾で詰め込み教育を受けているのをよく見ます。

その反面、躾教育に関しては、圧倒的に日本の方が学校でも家庭でもしっかりとした教育をしています。躾に関しては、台湾人と日本人の考え方や国民性の違いかもしれませんが、よく言えば、自由そのものですが、悪く言えば、いい加減な人間教育をしている印象を受けます。

一般的な学力(読み書き計算能力)だけであれば、少なくても小学校や中学校までは、日本も台湾もそれ程変らないと思いますが、躾教育に関しては、全く異なる教育事情になります。躾など生活面での教育を重視する方は、台湾での子育ては、あまりおススメできません。

言語教育

日本の児童が台湾で生活していれば、中国語を自然と習得できるでしょうか。台湾ローカルの学校、つまり公立学校へ通学すれば、教える大人も学ぶ児童も最初は学習が大変ですが、間違いなく中国語が身に付くと思います。

公立学校へ通学する場合は、親が中国語を理解できない場合は、学校との事務連絡や宿題などの世話が出来ないため、家庭教師などを雇用しなければいけなくなるかもしれません。そのため、その分の教育費用が必要になります。家庭教師を1人雇って、親子で中国語を学ぶこともありかもしれませんが・・・。

治安・安全性

日本と台湾の治安に関しては、以前にも記事にしていますので下記をご参照下さい。

台湾の治安‐犯罪の多い都市と滞在中に注意したいことと危険な場所

台湾での子育てに対する治安や安全性に関して注意したいことは、2つあります。一つは上述しましたが、交通マナーが悪いため、交通事故に巻き込まれる可能性が高くなることです。必然的に、子供だけで外出する場合は交通被害に遭遇することが多くなります。

ところが、台湾では子供だけで遊ぶ場所は公園などはあるのですが、そのような公共の公園で子供だけで遊んでいる光景をほとんど見ることはありません。これが二つ目ですが、子供だけで遊ぶような場所はあるにはありますが、台湾では子供だけで外で遊ぶ習慣はほとんどなく、外で遊ぶ場合は親が必ず付いています。それだけ、子供を過保護にしているのか、誘拐などの犯罪を非常に警戒しなければならない社会状況なのかもしれません。

自然環境

自然環境は、日本でも台湾でも同様に、郊外で生活すれば自然豊かな環境で子育てができ、都市部で生活すれば、日本と同様に、アスファルトだらけの場所での子育てとなります。台湾は日本以上に、生活圏での人口密度の高い国です。その理由は下記の記事にまとめておりますので、ご参照下さい。
台湾で暮らしてみて人口密度を調査した結果

特定のエリアに人口が密集して形成されている台湾社会を考えると、自然豊かで自然環境のよい場所で子育てをしたい場合は、台湾ではかなり辺鄙な地域の田舎で生活することになるでしょう。

医療環境

医療環境に関して、医療レベルについては日本も台湾も同じようなものでしょう。また、一エリアあたりのクリニックの件数に関して言えば、西医と中医がありますが、西医だけでも台湾の方が圧倒的に多いという印象です。

医療費に関しては、日本の場合は各市町村によっても異なりますが、子ども医療費は実質ゼロのところが多いと思いますが、台湾ではそのような制度はありません。ただし、台湾の医療費そのものが日本と比べると安く済む(自己負担一回100~150元程度)ため、それ程大きな負担にはなりません。

まとめ

最後に、まとめとして私の個人的な意見を述べておきます。日本でも台湾でも教育レベルなどの面では同じようなものですが、最も気になる点は、日本的な躾や習慣の習得は親が意識的に気を付けないと学校教育や友人との社会性の中で育まれることは期待できません。

また、子どもの健康のことを重視すれば、排気ガスまみれの都市部での子育てはしない方がよいでしょう。大人の私でも、ラッシュアワー時にマスクなしで外出すると、翌日の朝くらいまでは鼻がムズムズして、何だか調子が悪くなる気がします。

また、メリットについては、大人になってからは、発音などの面でなかなか習得することが難しい中国語と日本語のバイリンガルになることが期待できます。子どもの数年だけでも中国語の習得が出来れば、大人になり、中国語発音に悩まされることはなくなるのではないでしょうか。(言葉だけできても・・・という気持ちもありますが)

最後に、子どもの時に台湾という外国での生活をすることで、将来は日本に帰国した場合は異文化に対する受容性が高くなることが期待できるでしょう。

 

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お子様が小学生の場合はこちらを参照下さい。 >>> 子供用通信教材比較
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コメント

  1. アコ より:

    はじめまして
    台湾人と結婚し、3歳の娘を私立幼稚園に通わせようと思い色々と調べていたところこちらのブログの記事に辿り着きました。

    2014年のブログになってしまうのですが「幼稚園の補助金」についてお聞きしたいのですが、政府からの所得制限のあるものではなく、「それ以外の補助金」というのはどういったものかわかりますか?
    私立幼稚園の費用がかなり高く困っています。教えて頂けると大変助かります、よろしくお願いします。

    • いいぞっ より:

      コメントありがとうございます。

      2年ほど前に長男が私立幼稚園に通園していた時の話になりますが下記の記事でアップしています。
      台湾の私立と公立幼稚園の学費・諸経費の比較と補助金
      1学期で15,000元程度の補助金を貰うことが出来ました。
      ただし、私立幼稚園の学費は非常に高いため、補助金を頂いても、「焼け石に水」的な金額でした。
      その後、学費が比較的安い公立幼稚園に転園しました。
      その時は、幼稚園に入園すると、幼稚園側から補助金の案内を頂きました。入園前でも入園説明会の時に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

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