一般的に、日本ではほとんど、料理の食材として使われない植物が台湾では、料理の食材や具材として使われていることがあります。台湾と日本の食文化の違いに関して、主に台湾では食材として使われている野菜について、台湾現地からレポートします。
日本では食べない野菜(?)たちは台湾料理では御馳走
ヘチマ:私がヘチマを食べるまでのストーリー
台湾人の妻と結婚する前までの私の認識では、ヘチマはできるだけ大きく育てて、自然素材のタワシを作る材料というものでした。ところが、台湾人の妻と結婚後に、台湾では夏料理の食材として、日常的に食卓に並ぶということを知りました。そうは言っても、はじめは、何となく青臭いイメージがあり、タワシを食べるというイメージと食欲が融合しないため、食べることを躊躇っていました。
ある時、何かのテレビ番組でヘチマを食材にした料理が紹介されていたことに触発されて、ようやくヘチマが料理の食材として使われていることを脳内で消化することが出来るようになりました。そして、ある夏の日に、妻が私の実家で小ぶりなヘチマが結実しているのを見つけて、ヘチマ料理を作りました。
一つだけ食べてみたところ、こんなにトロトロの野菜の食材を食べたことがなかったため、タワシのイメージから一気に食材へと昇格しました。こうして、タワシの食べず嫌いは払拭されました・・・あっ違う!ワタシの食べず嫌いは払拭されました(笑)。
サツマイモの葉:芋掘り後は邪魔だった茎と葉
昔々、タワシの実家の・・・いや、私の実家の家庭菜園では、サツマイモを自作していました。そして、サツマイモの収穫時には、芋掘りをして、その後、サツマイモのツルや葉は、邪魔な存在そのものでした。そのまま放置するとまた根を張って畑が荒れてしまう可能性があるため、わざわざ大きな穴を掘って土の中に埋めていたこともありました。
そんな、サツマイモの葉が、まさか台湾では食材の一つとして野菜と認識されているとは思いもしませんでした。しかも、台湾では夏になれば、常に食品スーパーの野菜の生鮮食品コーナーに並べらています。さらに、夕方くらいにお店に行った時には、サツマイモの葉はほとんど売り切れているという現状を知ったのは、ごく最近のことです。
サツマイモの葉とは言っても、食材として使う部分は出来るだけ先っちょの方の柔らかい葉と茎です。食品スーパーでは、空心菜と同じくらいの量で一束20元から30元程度で販売されています。日本の食品スーパーでは、空心菜が超高値で販売されていることはあっても、サツマイモの葉が売られていることを私は見たことすらありませんでした。
かぼちゃの葉:ザラザラの毛は下処理が必要
かぼちゃの葉はベトナムではよく食べられていると聞いたことがありますが、台湾では食べる人もいれば食べない人もいるようです。私は、台湾に来てはじめて、かぼちゃの葉を食べました。食用として使われる部分は、やはりツルの先の柔らかい部分です。
かぼちゃの葉をよく観察したことがある方は分かると思いますが、茎の部分も歯の部分も少しチクチクした毛のようなものがたくさんあります。このまま調理したら、喉にザラザラと引っかかりそうですが、料理の下準備として塩で揉んでから調理すると問題ありません。そして、食べた感想ですが、歯ごたえかあり食感がシャキシャキしてなかなか美味しかったです。
石蓮花:多肉系の観葉植物
石蓮花とはサボテン科の多肉植物で観葉植物として飾られていることがあります。見たことがない方は、こちらの画像を確認してみて下さい。最近では、糖尿病にも効用があると言われていたりします。昔のことを思い出してみると、私の実家の庭先では、石蓮花が異常繁殖して群生していました。それを見た、近所のおばあちゃんが、コレは食べられるから食べてみたら、と言っていたのを思い出します。
日本でも食べられる植物だということを知っている方はいたのだと今気が付きましたが、私は日本では食べたことがありませんでした。そして、台湾のホテルの朝食バッフェで、はじめて石蓮花を食べてみたのですが、ドレッシングが美味しければ、美味しく食べられます。今後は、健康食材ブームで日本でも、その流れが来るかもしれませんね。
日本では食されていて、台湾では食されていないモノ
台湾では、和食ブームということもあり、日本の料理で台湾人が受け入れられないような料理はあまり思いつきません。それでも、日本では日常的に食べられていますが、台湾の食品スーパーではあまり見かけない食材や台湾人が食べているのを見たことがない惣菜などを考えてみました。
下記の惣菜などは、私が今食べたいと思ったものの中から厳選して、いくつかピックアップしてみました。偶然かもしれませんが、大きくまとめると、発酵食品に関するモノと生食するモノになりました。
下記のようなものが、台湾の食卓に並ぶようなことは、ほとんどありません。もちろん、日本食レストランに行けば、食べられるかもしれません。台湾人の口には合わないことが理由なのか、台湾人には、このような料理の良さがまだ知れ渡っていないだけなのかは定かではありません。
最後にオマケですが、肉料理や魚料理の脇役として使われているネギを食べる台湾人がほとんどいないのが不思議です。肉料理はネギと一緒に食べるから美味しいと思えるのは日本人だけ、いや私だけなのかもしれませんね。
- イカの塩辛
- わさび漬け
- 糠漬け系の漬物
- 赤味噌系の料理
- ソース味付けの料理
- 生野菜サラダ
- 副食材のネギ
コメント
赤味噌系料理・・・・東門に、「矢場とん」が、できてから2回も行きました。
台湾人のお客さんもいっぱいで、赤味噌が浸透するのも近いですよ。
コメントありがとうございます。
日本食ブームの中、名古屋めしも少しずつ進出しているようですね。
赤味噌が食品スーパーに並べられる日も近いかもしれないですね。