台湾の中華料理で使われる「八角」という香辛料について、台湾現地からレポートします。台湾のコンビニに入ると、何だか鼻を突くような奇妙な臭いに襲われたことはないでしょうか?
その原因は、(たぶん)台湾のコンビニでは、よく販売されている煮卵(茶葉蛋)がありますが、その煮卵には八角という台湾特有の香辛料が使われているからです。
八角(ハッカク)とは何か?
それでは八角とは、何でしょうか?
八角とは、正式にはトウシキミという樹からできる果実を乾燥させたものです。八角は別名でスターアニスとも言われています。最近では、インフルエンザの治療薬であるタミフルの原材料の一部としても使用されています。
主に、四川料理などの中華料理の香辛料として利用されることが多いです。実際、台湾の家庭料理で、よく食されている豚の角煮には、必ず八角が使われています。
なぜ、独特の強い臭いがある八角を料理に使うのか疑問ですが、豚肉独特の臭味を緩和するため、あるいは消化を良くするなどの薬効の効用があるからではないかとされています。
薬のような臭いがする八角は料理には向かない!?
八角が使われている料理は、日本人にとっては慣れていないため、鼻を突くような独特な匂いがします。
多くの日本人は、八角の匂いが苦手なのではないでしょうか。そのため、八角が香辛料として使われている台湾の料理は口に合わないと感じてしまうのでしょう。
そこで、八角について、少し違う角度で考えてみました。台湾の中医では漢方薬が処方されますが、漢方薬の中には八角よりも更に匂いの強い植物なども含まれています。そのため、漢方薬を煮詰めて液体の薬を作ると部屋中が、とんでもなく奇妙な臭いで充満します。
ところが、これは薬だからと割り切って飲むことも出来ます。一方、八角は香辛料としてスープや煮物料理の一部として使われています。そのため、多くの日本人は、はじめて嗅ぐ奇妙な臭いに戸惑い、口に合わないという拒絶反応に繋がるのでしょう。
台湾の料理ではごく一般的な香辛料である八角のポジション
台湾でよく目にする薬膳料理は、八角のような香辛料を使った料理が多くあります。
私は、薬膳料理が苦手ですので、食べられないほど嫌いな訳ではないですが、…かといって薬膳料理を美味しいと思ったことがあまりありません。
台湾だけではなく、東南アジアの料理には日本料理には使われていない香辛料がたくさんあります。多くの場合は、香辛料の臭いのために、東南アジアの料理が口に合わないと思いがちです。
ところが、失礼ですが少しだけ鼻をつまんで味見して、味そのものだけを感じ取ってみると、意外にも美味しいことが多々あります。
このように、世界各国でその国独特の香辛料が食文化の中心の一部を成しているのだと思います。
八角が使用されている台湾の料理の具体例
例えば、台湾料理では、多くの肉料理には八角が香辛料として使用されています。
台鐵弁当
具体的には、台鐵の各駅で販売されている「台鐵便當」は、ど真ん中ストレートで八角の匂いがします。
多くの台湾人が食べているので、美味しそうだからと、はじめて購入してみると、食べてビックリ、日本では嗅いだことがない風味に驚く人も多いでしょう。
魯肉飯
また、豚肉の粗挽き肉を煮込んだ「魯肉飯」にも八角が香辛料として使われていることがほとんどです。
いずれも、見た目は美味しそうな肉料理ですが、食べてみて残念と感じる方も多いと思います。実は、これらの味は美味しいのですが・・・。
茶葉蛋
茶葉蛋(チャーイエタン)は台湾のコンビニでは必ず販売している茶葉で煮詰めた、ゆで卵です。コンビニ内のニオイを独占するのはコチラが原因です。味は出汁が浸み込んでいて美味しいですよ。
肉粽
牛肉麺
肉を食材に使った料理や煮込んだ料理には香辛料として八角が使われていることがほとんどです。
日本では香辛料として八角を使うことがほとんどないため、料理の見た目で注文してみると、意外な風味が口の中に広がり、見た目と風味のギャップに驚くかもしれません。
何度か食べているうちに、ニオイや風味に慣れてくるため、台湾在住者の中には八角が効いていない料理は物足りなく感じる方もいることでしょう。
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薬入り料理と錯覚すれば苦手にされてしまう八角の立場
薬として八角を使った漢方薬であれば、何ら抵抗なく飲むことができますが、八角のような特徴のある匂いがある香辛料が料理の一部として使われる場合は、どのように感じるでしょうか?
初めて八角入りの料理を食す人にとっては、料理と薬の境界の線引きがあまり出来ていないため、料理として美味しく食べることができないかもしれません。
そして、漢方薬などの薬入りの料理を食べていると錯覚してしまい、一般的な日本人の方は、残念ながら八角を使用した料理が苦手だと感じてしまうのでしょう。
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コメント
台湾滞在中は、また八角…!!食えんわ!!!ってなるんですけど、日本に戻ると八角の香りがが恋しくて、苦手なのに八角(ホール)を買って豚の角煮とか作ってます。これがないとほんとの意味で中華料理とは言えない位、八角愛用してます。私は滞在中のあの街中から(いやコンビニから?)溢れる八角の香りを嫌と思いながらも好いてるのかもしれません。嫌よ嫌よも好きの内?みたいな(^_^;)
コメントありがとうございます。
その気持ちは本当によく分かります。
大嫌いだったあの子がいつの間にか大好きになっていた気分ですね(笑)。
八角以外にも、仙草なども、嫌いだったのですが、最近は偶には飲みたくてたまらなくなる時があります。
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八角は激マズ。
二度と台湾旅行には行かない!
コメントありがとうございます。
八角は中華料理の香辛料として利用されることが多いですね。
中華料理の肉料理や煮込み料理などではよく利用されています。
そのため、台湾だけではなく、中華料理に特徴的な匂いともいえます。
台湾料理には肉料理以外のグルメでは八角が使われていない料理もあります。
機会があれば、八角が使われていないグルメも試してみてください。
八角はとても大好きですよ!
あの香りと苦みがいいです。
調味料だって買いますね…入手困難だけど。
初めてルーローハンを食べました。
独特の風味に (?_? )となりググってこちらにたどり着きました。
なるほど、八角という香辛料なのですね。
食べてたらなれるかも