台湾での離婚率と再婚率および台湾社会での不倫事情について、台湾現地からレポートします。
日本では、にわかに不倫ドラマがブームなのでしょうか、民放だけではなくNHKまでもが不倫に繋がるようなドラマを放映していることに、少しだけ時代の変化を感じます。
それでは、台湾社会での不倫事情はどうなのか、早くレポートしなさいという要望があったわけではないですが…
台湾では、不倫が主な離婚要因だということを小耳に挟んだため、台湾の離婚や再婚などの婚姻事情を少し調べてみました。
その結果、浮かび上がってきた現代の台湾社会の実態と私が台湾に来て知人などから聞いた台湾人の不倫事情を少しだけシェアします。
私が台湾人の離婚率は高いと思っていた理由
ネット上の情報だけを頼りにすると、台湾の離婚率はアジアで最も高い、世界でも有数の離婚大国だ、などの情報がありました。
そして、台湾に移住して、今まで接してきた台湾人の知られざる国民性(笑)などを考えると、私も台湾は(たぶん)離婚率は高いだろうと思っていました。
それは、良い意味でも悪い意味でも感情を表に出し、自分の気持ちを正直に相手に伝える気性があり、日本人としては、悪く言えば能天気で、我がままだと思える時もたまにはあります。
つまり、周りの人のことを考えずに、文字通り、個人主義的な行動や言動をする人が多いように感じていたからです。
逆に言えば、このような国民性は、慣れてしまえば、お互い言いたいことを言って、相手の考えをよく理解する切っ掛けにもなる訳ですが…。
良いにつけ悪いにつけ、自己主張の応酬になるのが、台湾人のコミュニケーションのとり方の一つの形態なのかもしれません。
ボクシングで言えば、ガードを下げノーガードで、お互い引かずに前へ出て殴り合うようなイメージです。
相手の出方を見ながら、相手が出てきたところを、カウンターで狙い打つようなコミュニケーションは、台湾では、特に喧嘩になった時は通用しません。
こんな台湾人の特徴を鑑みると、台湾での離婚率は高いだろうなというイメージを持っていました。
台湾の離婚率と再婚率はどれくらい?
台湾の離婚率と離婚件数
台湾(台湾人と外国人を含む)の粗離婚率と離婚件数(組)は、下のグラフと表の通りでした。
年 | 離婚件数 | 粗離婚率 |
---|---|---|
2007 | 58,410 | 2.50 |
2008 | 56,103 | 2.40 |
2009 | 57,223 | 2.50 |
2010 | 58,037 | 2.51 |
2011 | 57,077 | 2.46 |
2012 | 55,835 | 2.40 |
2013 | 53,599 | 2.30 |
2014 | 53,144 | 2.27 |
2015 | 53,448 | 2.28 |
2016 | 53,850 | 2.29 |
2017 | 54,439 | 2.31 |
(台湾政府統計データ)
上表は台湾政府が公表している統計データの中から、離婚件数と粗離婚率を抽出し、表とグラフにしたものです。
過去の台湾の粗離婚率を遡ってみると、ピークだった2003年が約2.9%で、その後、直近の粗離婚率は2.3%まで少しずつ下がっていることが統計データから分かります。
当然、離婚件数も2003年の64,995組をピークに少しづつ下がり続け、直近の2017年では54,439組まで下がっています。
台湾の再婚率
- 男性: 27.10(2007年)→ 21.39(2017年)
- 女性: 11.20(2007年)→ 11.58(2017年)
上記の通り、10年ほど前と比べると、男性の再婚率は下がり、女性の再婚率はほとんど変わらないという結果になっています。
また、女性よりも男性の方が一貫して、再婚率が高くなっているのが特徴的ですね。
上記の再婚率は、一定期間で再婚した人数を離婚した人数で除した数値とされています。(再婚率=再婚者数/離婚者数)
台湾と日本の離婚率の比較
上記のデータを読み解いてみると、直近では1年間で1,000人に対して2.3組が離婚していることを示しています。
この数字だけ見ても、離婚率が高いのか低いのかが分かりませんね。そこで、台湾と日本の離婚率を比較して見ましょう。
直近の日本の粗離婚率(2015年)は1,000人に対して18組ですので、上記の表の離婚率に合わせると、1.8となります。
この数字をもう少し分かり易く比較すれば、下記のようになります。
- 台湾:23組/10,000人(2017年)
- 日本:18組/10,000人(2015年)
比較する年度が少し異なるのは気になりますが、そのことよりも10,000人に5組しか違わないという事実。
それにも関わらず、台湾の離婚率が高いと言い切ることに違和感を感じます。
私の実感としては、台湾の離婚率は、当初感じていたほど高くはなく、自分が思っていた程には、台湾の離婚率も日本の離婚率も変わらないという印象です。
台湾社会での不倫の実態は?
台湾社会での離婚の原因
先ずはじめに、台湾での不倫は法律的には刑法上の姦通罪も存在し、日本と比べても法律的には厳しく罰せられ、離婚のための法的な理由になります。
それに、台湾での離婚原因については、異性関係のトラブルが最も多い原因なのだそうです。
気を付けなければなりません…いや違う!皆さん気を付けて下さい!
日本での離婚原因のトップが性格の不一致であるのと比べると、台湾と日本での離婚原因は最も異なる点です。
とは言っても、日本でも夫側の離婚原因の2位は異性関係なのですが…。
台湾社会での不倫事情
それでは、台湾社会での不倫事情の実態についてですが、私が街を歩き回ってみた中で印象的だったことは、台湾(台中)ではラブホテルが思っていた以上に多く、昼間から車がよく出入りしています。
だからと言って、不倫カップルだとは言えないのですが、その可能性も高いと感じるようなカップルです(笑)。
更に、バス停などの人目に付くところに、探偵専門会社の広告をよく見かけます。
とは言え、必ずしも探偵を利用するのが不倫がらみとは限らないのですが…
広告イメージとして強い女性をイメージした写真などを使っていることを考慮すると、明らかに女性をターゲットにしたものであることは明白です。
台湾では誰が不倫をしているのか?
更に、私と直接関係がある方ではないのですが、友人の友人は不倫をしているなどの話をよく聞きます(直接関係のある人のことは言えません!)。
よくあるパターンでは、台湾の中小企業の小金持ちの社長さんなどが、ゴニョゴニョしているなんて話をよく聞いたりします。
直接、不倫に繋がるとは限らないのですが、台湾でも援交絡みの人間関係は存在します。
デイリーの人間関係ではなく、よく聞く話として、1ヶ月単位の愛人関係として契約するスタイルも多く存在するそうです。
つまり、お金があれば、何でもありという世界ですが、もちろん両者の合意が必要です。
イメージとしては、お金持ちのオジさんとお金に飢えた女子大生のカップルが、お金を介してお付き合いするような形態です。
あるいは、中国大陸に会社や工場などを設立して、台湾と中国を行き来するような社長さんは、現地妻がいるという話もよく聞きます。
視点を換えれば、台湾に進出してきている日系企業の駐在員で単身赴任の方にも、同じことが言えるかもしれませんね。
気を付けなければいけません…いや違う!気を付けて下さい!
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