海外で暮らす日本人が外国生活を感じなくなる時期と状況

海外生活に慣れてくると外国で暮らしていることを自覚しなくなる時期があります。なぜこのような感覚が生じるのか、様々な理由がある中で、個人的な経験を元に簡単にご紹介します。

 

外国で生活している感覚が薄れてきたのは何故だ?

ふと我に返る時、朝起きた時、街を歩いている時、現在、台湾で生活しているということを忘れることが最近多くなりました。昨年頃までは、いつどこにいても、何らかの緊張感やワクワク感のような気持ちを無意識の内に感じながら生活していたように思います。ところが、そのような感覚が最近はかなり薄れてきています。

台湾移住直後には、何をするにも緊張感を感じていたのを思い出します。例えば、台湾では市内バスに乗る時にはバス停でバスの運転手に手を挙げて乗車の意思表示をしないと止まってくれないのですが、手を挙げるのもドキドキハラハラしながら、バスに乗っていました。ドリンクスタンドで注文する時にも、指差し会話で何とか注文をしようとしても、サイズや糖度や冷たさなどを聞かれオロオロしていました(笑)。これらの緊張感の緩和の最も大きな理由は、言葉や習慣の慣れであることには間違えありませんが、それ以外にも何らかの理由がありそうです。

 

日本での生活と同様の住環境を整える

かなり昔の話になりますが、外国を一人で放浪している時に旅程の管理だけではなく荷物の管理から健康の管理まで全て一人で孤独の中で旅を続けてきて、いわゆる日本人宿に辿り着いた時には、緊張感が解れてホッと安心した気持ちになったのを思い出します。なぜこのような感覚の変化が起こるのか・・・周りが日本人で、日本の生活様式で暮らすことが出来て、日本人の考え方が許される環境だからでしょう。

上記のように、台湾だけではなく世界のどの国で生活しようと、住む家が日本と全く同じ生活環境になった場合は、少なくても自宅にいる間は、日本で生活しているような感覚になるのでしょう。テレビをつければ、日本のテレビ番組が流れ、面白いテレビ番組がなければ、ユーチューブで興味のある動画を探せば問題ありません。日本の情報が必要であれば、インターネット環境さえ整えておけば、日本の情報は、ほぼ全て得られます。もし分からないことがあれば、メールで問い合わせることも出来れば、Skypeなどを利用して電話をすれば、直接必要な情報を得られます。

 

台湾では食文化の違いはどう解決できるか?

もう何度もこのブログで紹介していますが、台湾料理は日本人の口に合うのですが、台湾料理を食べ続けると、どこかのタイミングでギブアップしてしまいます。日本人為とって台湾料理は、醤油ベースの味が単一で油っぽく、飽きてしまい日本食が恋しくなります。

台湾で生活していれば、価格は少し高くなるかもしれませんが、手に入らない日本の食材はほとんどありません。最近では、台中でも日本の外食産業が次々と新規進出してきており、日本と同じ味を享受することも出来てしまいます。衣食住の内、生活する上ではあまり関係のない「衣」以外の食と住の面で日本と同じ環境を整えてしまえば、もはや海外で生活していることを忘れてしまいそうです。

 

海外移住と海外ロングステイの違いは?

仕事にルーティンワークがあるように、一日の生活にルーティンがあるとすれば、その日常に慣れてしまうと、海外での暮らしの新鮮さが色あせて見えてくるものです。海外でのロングステイの時には、このような感覚になりやすいのかもしれません。その理由は、ロングステイの場合は海外で暮らす目的は、あくまで観光の延長だからでしょう。

海外で暮らす目的が「生活」そのものである私にとっては、台湾で生活することは観光の延長ではありません。そのため、海外生活に飽きたから、他の国で生活しようと言う訳にはいきません。そう考えると、海外生活の色あせた暮らしは、海外移住者にとっては喜ぶべきことかもしれませんが、少しモヤモヤとした寂しさも感じます。

 

海外での生活習慣の慣れは時間が解決?それとも環境整備?

海外で暮らし外国生活を感じなくなるような海外生活の慣れは、海外暮らしの目的や個々の性格や生活する国によっても異なることでしょう。海外生活に慣れれば、良いこともあればそうでないこともあります。そして、外国生活にどうしても慣れないで、その生活が嫌になる時もあることでしょう。そんな時には、逃げ道を予め作っておくことも重要かもしれません。

悪戦苦闘の海外生活は時間が解決してくれる場合もありますが、そのタイミングまで我慢が出来なければ、海外でも日本の生活環境を整えることで、日本での生活と同様の生活を外国でもすることが出来るのですから・・・。ただし、外国と言っても、かなりの僻地の場合はそうはいきませんので、そのような国へ赴く場合は覚悟が必要になりますね。

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