一般的に、台湾人女性は日本人女性と比べると料理が苦手だとよく聞きますが、実際に台湾人の家族と生活して彼らの行動や生活習慣などを観察し、その理由を考えてみました。
1.自宅にキッチンがない
台湾の住居事情は日本のそれとは少し異なります。よく言われることですが、台湾の賃貸物件を見て回ると、多くの場合は家具付きの物件が多いです。その一方で、キッチンがない物件が多いのが特徴です。もう少し詳しく説明すれば、2LDK以上の物件であればキッチン付きの物件も多いですが、ワンルームや1LDKなどの賃貸物件には台所が付いていないのが一般的です。このような住宅で暮らしていれば、必然的に外食に頼る生活になるため、日常的に料理を作らなくなるという流れになりますね。
2.親が料理できないから子供に教えられない
私は子供の頃は、夕方くらいになるといつも母親のそばにいたため、いつも母親が夕食の準備をする場面に立ち会っていました。包丁を使えるようになると、野菜を切ったり皮を剥いたりするなどの手伝いをすることが自然とできるようになっていました。そのため、小学校6年生の時に家庭科の授業があったのですが、その科目だけは成績が良かったのを思い出します。このように、親の背中を見て子は育つものなので、親が料理が出来ない家庭で育った子供は、料理ができなくなるというのは、ごく必然的な流れになります。料理をする習慣がない家庭では、その習慣が子供にも伝授されていくという悪循環(?)になるのでしょう。
3.外国人労働者の家政婦がいる
台湾に来てビックリしたことの一つには、外国人労働者が非常に多いということです。台湾は労働不足を補うために国家の政策として外国人労働者を、主に東南アジアから受け入れています。彼らは外労と呼ばれ、女性は介護や看護など、男性は工場などの現場での肉体労働に従事しています。外労の雇用などについての記事は下記をご参照してください。
台湾の外国人労働者(外労)の雇用とその費用と外労の賃金
台湾では、ごく一般的な家庭でも家政婦(メイド)として働く外労の女性を雇うことが多いようです。メイドは全ての家事を任せられるため、食事の用意も全てしてくれます。そのため、そのような家庭では日常的に台湾人の女性は料理をしなくても済んでしまうという事情があります。
4.食材が高い
最近の円安の影響もあり日本円に換算すると、台湾の食材は非常に高く感じます。(台湾人目線では円安は台湾国内物価とは直接関係ないですが)家庭料理では必要不可欠な食材(米、肉、魚、卵、野菜、果物)を一般的な食品スーパーで、それらの価格を比較検討すると、日本と比較して安いな感じる食材は、お米くらいで、その他の食材は日本とほとんど変わらないか、少しだけ台湾の方が安い程度です。日台間の経済力の違いを示すGDPや平均年収を考慮すると、食材が非常に高く感じます。毎日、家庭で料理を作っていたら、1ヶ月の食費はかなり高くなってしまうのではないかなと思います。わざわざ高い食材を購入してきて、時間を使って家庭で料理を作る必要はないというのも頷けます。
日本と台湾の生活物価の比較は下記に詳しくまとめてあります。
台湾の生活物価
5.外食が安く美味しい
外食文化が社会の中で重要な存在を示す台湾では、外食は、朝食専門のファストフードがあるくらい、台湾人の生活習慣には切っても切れない関係です。朝食専門ファストフードは下記記事を参照してください。
台湾の朝食専門ファストフード店「早餐店」
多くの台湾人が外食中心の生活をしている最も大きな理由は、「価格が安い」に尽きます。当然、外食にもローカル屋台のような小吃から中・高級レストランまでありますが、多くの台湾人は、会社帰りに弁当を購入して自宅に帰る方も多いようです。夕方頃、コンビニ内を観察していると、子供の学校へのお迎えついでにイートインコーナーで夕食をとっている親子をよく見かけます。一般的に、台湾の外食は比較的安いため、わざわざ自宅で時間を掛けて料理を作るよりも、外食の美味しい料理を食べた方が手軽で効率的だという発想が台湾人の方にはあるのでしょう。
6.夫婦共働き
台湾での働き方は、日本以上に男女とも働く家庭が多く、夫婦共働きというスタイルが社会に浸透しています。そのため、朝食や夕食のための料理作りに時間を掛ける時間があまりないのが現状でしょう。そのため、社会には早餐店が普及し、家庭では外労などのメイドを雇うため、親が子供に料理を教えられないという現象に繋がるのでしょう。意外にも台湾人の日常生活は、日本と同様に時間に追われているような生活スタイルの方が多いです。ゆっくりと朝ごはんをつくり、のんびりと朝食をとり、夕食は自宅で家族一緒にテーブルを囲むという習慣は少ないのかもしれません。
7.家事は男女平等の文化
台湾では夫婦共働きの家庭が多いため、家事も夫婦で分担している傾向があります。日本のように専業主婦という発想があまりないため、女性が家庭を守り、家事や育児は女性の仕事という考え方も台湾では薄れつつあるようです。そのため、男性が料理をして女性は子供の世話をする、あるいは男性が料理をして女性が洗濯をするというような生活パターンとなっている家庭も多いようです。つまり、家庭での家事に関しては男女平等で時間のある方が協力しているという傾向があります。必ずしも家庭で料理をするのは女性である必要はないという考えが浸透しつつあります。
以上、「台湾人女性の特徴で料理が苦手な理由」を7つほどまとめてみました。実際には、私が知っている女性(妻も含む)は料理が出来ないわけではなく、やろうと思えば出来る方も少なくはないようですが、日本の女性と比べると料理が苦手な(料理が上手ではない)方が多いようです。もう一つ付け加えておくと、上記のような傾向は、比較的年配の方は料理が上手ですが、年齢が若くなるにつれ料理が苦手な女の子が多くなる傾向にあります。台湾人の女の子の中にも、料理が上手な方がいることも事実です。台湾人女性もこのブログを見ていいるかもしれないので・・・最後は少し弱気になりました。(笑)
台湾の女の子の特徴や性格をもっと知りたい方は下記をご参照下さい。
台湾在住日本人が見た台湾の女の子の7つの特徴
コメント
個人的には、外食が安いのに尽きます。特に大都市(台北とか)は、外食対食材(スーパー価格)の比が小さく、作る気にはならないかも。
食材は、田舎の汚い市場に行けば、スーパーの何分の一で買えます。野菜一束(スーパーの一袋の何倍かの量があります)で10元てのはザラにあります。
また、共働き、女性の意識の向上などはほんとうにあると思います。
ここにないもので、私が考える理由は、台湾の教育(学校と家庭または社会全体)は、英、数、理の学科優先で、実技はほぼ置き去りにされているところです。学校でも、家庭でも、社会全体でも、料理とか工作できて何になると云うような態度です。
コメントありがとうございます。
4人以下くらいの家族であれば、費用的に外食(1食50元~)<家食(食材が意外と高い)となってしまうため、時間と手間を考えると外食の選択になってしまうのが、料理をしなくてもよい最大の理由ですね。
食材はおばあちゃんが道端で販売しているようなところや昔ながらの懐かしい(汚い?)市場に行けば、まあまあ安くなりますね。と言っても、肉や魚はそうでもないですが・・・。
学歴社会の弊害をモロに受けて、小さい頃から塾に連れて行かされて、成長させられる子供が可哀想ですね。自分の子供もそうならないようにと考えるばかりです。
你不懂就不要亂寫好嗎?
1.我們房屋的計價單位是坪,而不是用你們那個奇怪的稱呼。搞清楚你們所謂的1LDK的K就是廚房好嗎?有些套房可能沒廚房,但不是所有的,別一竿子打翻所有人。
2.我們做菜可不是辦家家酒,會不會做菜跟小六上的家政課可是一點關係都沒有。再者可能你一直在台北吧,中南部的人可是很能幹的,能邊上班又能做出一手好菜的人多的是。
3. 你知道外勞是要申請的嗎?申請條件自己去勞動部google一下再來po網比較好,不要以偏概全。不是每個家庭都有外勞幫忙做菜,做的菜又不是中國菜我們也不會喜歡。試想台灣人做日本料理做的不道地你們會嫌嗎?一定會的嘛。
4.你有算過實際的比例嗎?上菜場買菜的錢比出去吃便宜太多。
7.大家一起做咩,比較省時間。沒有人規定天生那個性別只能做某件事情。這種言論給歐美人看到他們是會崩潰的。
貴重なご意見ありがとうございました。
ちなみに、私は台中に住んでいます。
上の中国語のコメントは女性の方のものでしょうかね?
そもそもこの文章は、台湾人女性が料理がほとんどできないことを客観的に分析しているだけで、別に批判的に取り上げているわけではないですよね。感情的になるところですか。それとコメントは日本語で書きましょうよ、これは日本人のブログなんだから。失礼じゃないですか?
台湾人女性は「何で女だと料理ができなくてはならないのか」と反論する人多いですが、そういう台湾人女性は男性に食事をおごらせ、学校や職場に送らせ、経済的には男性に頼りっぱなしです(ある意味、日本以上)。
華人というのはみんなそうなのかなと思いますが、つまりは「義務は果たしたがらず、権利だけ主張する」のかなって印象です。本人たちに全く自覚はないようですが。
「女性は料理をする必要はない」というのであれば、台湾人女性が常々女性として享受している権利も一緒に、積極的に捨てなければなりませんよね。
カナダに移民した台湾人の知人が言ってましたよ。「女性も徴兵に応じるべきだ。どういう理由で男性だけが徴兵に行かなければならないのか」と。
台湾人女性って、本人たちが思うほど独立してなんかないし、欧米とも違う。むしろ中国の封建的な思想を今も根強く受け継いでると思いますけどね(だから「男は女性を守るもの」っていう考えが出てくる)。
コメントありがとうございます。
この記事を書いた主旨は、台湾と日本の比較の中で日本人女性よりも台湾人女性の方が料理に関しては苦手な方が多いように日本人の私の目には映りました。そのため、日本と台湾の社会や国民性などの違いから、その原因を考えてみたというのが始まりです。そのため、ここに挙げた個々の要因が全ての台湾女性に当てはまるわけでもありませんし、そもそも台湾の女性も日本の女性も料理が上手な方も多くいます。(女性に限らず両国の男性も)
この記事では台湾女性の特徴のうち、料理という一部に関してスポットを当てただけですので、社会の中での女性の進出や経済的独立などに関しては、コメントを控えさせていただくと同時に、別の記事で考えてみたいと思います。(ただし、投稿者様のコメントに対して共感できるところが多いです)
最後に、このブログは日本語で書かれていますが、なぜか多くの台湾の方にもご覧頂いています。
そのため、中国語でのコメントも歓迎しますが、中国語が理解できない日本人にとっては何のことか分からないのも事実でしょう。
かといって、若干面倒くさいため、中国語でかかれたコメントをわざわざ翻訳をしようとも思いません。
このブログを通して日本人の方へ意見を述べたい台湾人の方は、節度を守って日本語でコメントを書いて下さい。
はじめまして。こんにちは。
外食は安い危険な材料を使っているので寿命を縮めているでしょうね。台湾人はその意識はないようですが。
有機野菜は30元くらいで売っているので高くないとおもいます。
台湾人は農薬、食品添加物、水道水、PM2.5などの危険性を理解していないし、しようともしていないと思います。
母親が朝から幼児にマックのハンバーガーを食べさせているのを見ると「この国は終わったな」と思います。
はじめまして、コメントありがとうございます。
台湾人は食と健康の関係に関してはいろいろと鈍感ですね。
最近では食品安全問題でマスコミが吊るし上げているので少しはマシになったのかな…。
小学校などの学校では親が早餐店でハンバーガーやサンドイッチなどを買って、子供は教室で朝食を摂るのが一般的です。
学校教育も家庭教育も食育や躾という点では、(日本人の目線からは)教育後進国といってもいいくらいのレベルです。
台湾の親も学習塾や詰め込み教育ばかりに注目しないで、生活面での教育や躾に目を向けたほうがいいんじゃないかと…嘆かわしい現状ですね。
お返事ありがとうございます。
やはりそうなんですね。
小学校で親が朝飯を作らずハンバーガーなどを食べさせるなんて論外ですね。
最近は玉子の安全性で騒いでますが別に今に始まったわけではないし。台湾人が知らないだけ。意識低すぎ。
夜市でも馬鹿な日本人が旅行に来てわざわざ食べていますが、農薬まみれの野菜をほとんど洗わずに使い、肉は抗生物質、ホルモン剤漬けです。
私も台湾に来た当初は夜市でいろんなものを美味しいと思ってバクバク食べていました。
台湾の食の事情を知るのに数年は掛かりました。
全ての夜市や小吃がヤバいとは言えませんが、大抵の廉価なものはそれなりの食材しか使われていないため、何らかの問題があるかもしれないと思ったほうがよさそうですね。
[…] なぜ台湾人の女の子は料理ができないのか […]