台湾の外国人労働者(外労)の雇用とその費用と外労の賃金

台湾での外国人労働者の雇用とその費用または彼らの賃金についてのレポートをします。台湾では高齢者の介護をするための介護士や看護士、あるいは家庭内でのメイドとして外国人を合法的に雇用することができます。日本でもインドネシア、フィリピン、ベトナムからの外国人看護師・介護福祉士候補者の受入れが少しづつ進んでいますね。

 

台湾での外国人労働者事情

このような外国から台湾に出稼ぎに来る労働者を台湾では中国語で「外労」と言います。台湾では特に裕福な家庭でなくても、共働きが多い普通の家庭がこのような外国人労働者を雇っています。街を歩けば高齢者を車椅子に乗せて付き添っている外労をよく見かけます。また、お昼時や夕方頃に公園に行けば、そのような外労の付き添いが必要な高齢者と外労が集まり、高齢者同士あるいは外労同士で談笑しています。

台湾では、日本よりも早い時期に外国人労働者を受け入れて、その出身国は、インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイなどから出稼ぎに来ています。ちなみに中国からの外労は受け入れていないようです。外労専門の就職斡旋業者が、中国語の語学教育や仕事の研修をして、台湾に斡旋しています。

 

外国人労働者を雇用するための費用

それでは、外労を雇用する場合の費用はどれくらいなのでしょうか?
外労の雇用費用は定期的に見直されているようですが、ある情報によると以下のような費用(元/月)となっています。

介護師:20,872~21,400元
メイド:23,872~24,400元
看護師:23,407元+残業代(約100/H)

上記の負担費用は、雇用側である各家庭が負担するものです。

 

台湾での外労の1ヶ月の賃金

それでは、労働者側の外労の1ヶ月分の給料(元/月)はいくらなのでしょうか?

介護師:15,840元 → 17,000元
メイド:15,840元 → 17,000元
看護師:19,273元

上記は1ヶ月の基本給ですので、看護師の場合は更に残業時間があれば給料に加算されるようです。その他、各家庭によっては個人的に、お正月時期にボーナスを支給したりする場合もあります。

 

2018年の最新情報では、台湾の外国人労働者の給料は、下記の通りとされています。

 

台湾での外労たちの家庭事情と借金

一般的に、外労は裕福な家庭の出身ではない人たちが出稼ぎに来ることが多いです。そのため、航空チケット代や手数料代などの費用を斡旋業者から借金をして台湾に働きに来ていると言われています。そのため、最初の半年から1年くらいは借金を返済するため、ほとんど手元にはお金が残らないと聞いたことがあります。

実は、上記の外労の給料から毎月以下のような費用が差し引かれますので、手元に残るお金は更に少なくなります。健康保険費、労働保険費、サービス手数料が毎月差し引かれます。

その他にも、外労は、往復航空券、空港送迎費、健康診断費、居留証発行更新手数料などの費用も各自負担します。ただし、介護やメイドなどとして家庭内で働く場合は、住み込みでの雇用となるため、生活費などは一切掛からないため、出費は娯楽費を抑えれば貯金がかなり出来ます。

 

外労にとって台湾は夢を実現する国!?

そのため、東南アジア諸国と台湾ではGDPや物価の違いにより、出稼ぎに来ている外労にとっては魅力的なお仕事のようです。かつて、妻の実家で働いていた外労は、約3年間くらいメイドとして働いていました。彼女は、英語も中国語も身に付けていたため、香港で3年間働いた後、台湾で3年間働きました。

外労として働いていた間、出費をほとんどしないで節約し、台湾で稼いだ給料を全て貯金をして帰国しました。そしてその後、母国のインドネシアで、家を一軒購入して、大家さんとして不動産事業をしながら飲食業もして、悠々自適な生活を送っていると伝え聞きました。このような話を聞くと、東南アジアからの労働者からすると、外労は台湾ドリームというものかもしれません。

関連記事:台湾を支える外国人労働者の人数と人口比率は?|日本との比較

コメント

  1. tomo より:

    台湾人との間に、人間関係に亀裂が生じるのはビジネスのトラブルが大きいです。
    一言で言うと、お金に関して、ビジネスに関して、執着心が強いのだと思います。

    それを離れれば、台湾人とは付き合いやすいです。
    友情、細かいところを気にしない、一緒に遊ぶ、話をする、とても愉快です。

    日本人が余り人間関係のトラブルになり難いのは、日本語教師、技術者(半導体製造技術)等です。
    余り、商売でドロドロしないからです。

    台湾人に設備を売って、楽しいことも有りましたが、失望も有りました。
    出来れば、台湾ではお金を使うだけにして、楽しむ場所にしたいですね。

  2. いいぞっ より:

    いつもコメントありがとうございます。
    仰る通り、ビジネスとお金に関してあまり深入りすると思わぬ人間関係の諍いに発展しますね。
    ビジネスやお金が絡むと極端に台湾人の方との付き合い方が変わってしまいます。
    台湾の社会が社長さん(自営業や店長さん)ばかりで大企業があまり存在しない理由もそんなところに原因があるかもしれませんね。

    > 台湾人との間に、人間関係に亀裂が生じるのはビジネスのトラブルが大きいです。
    > 一言で言うと、お金に関して、ビジネスに関して、執着心が強いのだと思います。
    >
    > それを離れれば、台湾人とは付き合いやすいです。
    > 友情、細かいところを気にしない、一緒に遊ぶ、話をする、とても愉快です。
    >
    > 日本人が余り人間関係のトラブルになり難いのは、日本語教師、技術者(半導体製造技術)等です。
    > 余り、商売でドロドロしないからです。
    >
    > 台湾人に設備を売って、楽しいことも有りましたが、失望も有りました。
    > 出来れば、台湾ではお金を使うだけにして、楽しむ場所にしたいですね。

  3. tomo より:

    6月~飛ぶみたいですね。
    いいぞさんに便利になって良かったですね。

    発信日時:2015/2/18

    6月より遠東航空が台中を拠点に大阪と名古屋へ就航

    6月より遠東航空が台中を拠点に大阪と名古屋へ就航

     遠東航空は2月16日、日本の大手旅行社であるJTBグループと提携意向書に調印し、今年6月より台中空港から大阪および名古屋への航空路線を開設することを発表した。

     同調印式は陳盛山・台中市政府観光旅遊局長が立ち会うなか行われ、遠東航空の曽金池・営運長とJTB台湾の林田充・社長が提携意向書に調印した。

     陳・局長は、台湾中部の日本人観光市場の開拓に寄与し、台湾中部住民の日本への旅行も便利になるとして、両社に感謝の意を表した。

     陳・局長は、「台中には『山・海・花・都』の多様な観光スポットがあり、新社花梅、草悟道、宮原眼科などはいずれも日本人観光客に喜んでもらえる潜在力あるスポットである」と述べ、より多くの日本人観光客が台中を訪れることに期待を示した。

     林田社長は、「新社白冷?、道禾六芸文化館、草悟道、国家歌劇院など、台湾中部には日本とつながりのある文化古跡やスポットがたくさんあり、これらを今後日本の旅行者に紹介していきたい」との意欲を示した。

     また、曽・営運長は、ゴルフや野球などのスポーツ活動、学校交流などの団体旅行の誘致にも力を入れていく考えを示した。

    《2015年2月18日》
    写真提供:台中市政府

  4. いいぞっ より:

    コメントありがとうございます。
    以前、以下の記事でも取り上げましたが、台中―名古屋の定期便が就航すると非常に便利になります。
    http://nippontaiwan.blog137.fc2.com/blog-entry-1170.html
    発着時刻とチケット料金が気になるところです。

    > 6月~飛ぶみたいですね。
    > いいぞさんに便利になって良かったですね。
    >
    >
    > 発信日時:2015/2/18
    >
    >
    > 6月より遠東航空が台中を拠点に大阪と名古屋へ就航
    >
    > 6月より遠東航空が台中を拠点に大阪と名古屋へ就航
    >
    >  遠東航空は2月16日、日本の大手旅行社であるJTBグループと提携意向書に調印し、今年6月より台中空港から大阪および名古屋への航空路線を開設することを発表した。
    >
    >  同調印式は陳盛山・台中市政府観光旅遊局長が立ち会うなか行われ、遠東航空の曽金池・営運長とJTB台湾の林田充・社長が提携意向書に調印した。
    >
    >  陳・局長は、台湾中部の日本人観光市場の開拓に寄与し、台湾中部住民の日本への旅行も便利になるとして、両社に感謝の意を表した。
    >
    >  陳・局長は、「台中には『山・海・花・都』の多様な観光スポットがあり、新社花梅、草悟道、宮原眼科などはいずれも日本人観光客に喜んでもらえる潜在力あるスポットである」と述べ、より多くの日本人観光客が台中を訪れることに期待を示した。
    >
    >  林田社長は、「新社白冷?、道禾六芸文化館、草悟道、国家歌劇院など、台湾中部には日本とつながりのある文化古跡やスポットがたくさんあり、これらを今後日本の旅行者に紹介していきたい」との意欲を示した。
    >
    >  また、曽・営運長は、ゴルフや野球などのスポーツ活動、学校交流などの団体旅行の誘致にも力を入れていく考えを示した。
    >
    > 《2015年2月18日》
    > 写真提供:台中市政府

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