台湾で現金を両替(日本円から台湾元への換金)をする場合の最もお得な交換レートはどこの銀行なのか、を調べてみましたので台湾現地からレポートします。
調査方法は、各銀行のインターネット上のリアルタイムの為替レートを参考にデータを入手しました。
台湾への旅行を予定している方で、台湾の通貨が何か分からない方は、下記の記事で解説していますので、お役立てください。
日本円から台湾元へ両替する方法
現金で日本円から台湾ドル(台湾元)へ両替する方法は、下記のようにいくつか考えられます。
- 日本の空港で両替する方法
- 台湾の空港で両替する方法
- 台湾の市中銀行で両替する方法
- デパートやホテルで両替する方法
- 免税店で両替する方法
「日本の空港で両替する方法」は、為替レートが非常に悪く設定されているため、台湾への出発前に、わざわざ日本の空港で両替をするメリットは全くありません。
「台湾の空港で両替する方法」については、最も多くの旅行者が利用する方法です。国際空港であれば、早朝便であろうと深夜便であろうと、土日祝日などの曜日に関係なく、航空便到着に合わせて、空港での銀行の両替サービスの窓口は開いています。台湾の空港では両替サービスを提供している銀行がいくつかありますが、銀行間で為替レートを比較しても、同じレートに設定されています。しかも、両替時の手数料も同じですので、空いている窓口で両替しましょう。
「台湾の市中銀行で両替する方法」について、空港の銀行で両替をするよりも少しだけ為替レートが良いのがメリットです。空港の銀行よりも10,000円の両替で数十円程度有利なレートが設定されているようです。ただし、市内の銀行の場合は、土日祝日を除く平日(3時まで)のみの利用に限られます。市内の銀行で両替する場合のデメリットは、他にお客さんがいれば待ち時間が長くなり、両替の手続きにも少し時間を要します。
「デパートやホテルで両替する方法」については、営業日の営業時間内であればいつでも手軽に利用できる点はメリットですが、為替レートが悪い上に、場所によっては手数料が高かったりするため、実質的な両替金額は悪くなります。突発的に台湾元が必要になった時以外は利用する価値は低いでしょう。
「免税店で両替する方法」について、台北などで観光客が多い都市の中心街では免税店があります。そのような免税店では、合法的に外貨両替所が設置されている場合があります。為替レートは、銀行と比べても比較的良いほうです。1万円~3万円程度の両替であれば、数十円程度は有利なレートで両替が出来るようですが、わざわざ免税店まで行って両替するほどのメリットはないでしょう。ただし、市内の銀行が営業していない土日祝日には利用価値がありそうです。
数日間の短期観光旅行であれば、数万円程度の両替になることでしょう。そのような場合で現金で日本円から台湾元へ両替する際には、空港の銀行で両替するのが最も手軽で楽でしょう。
各銀行での為替レートはいくらか?
ロングステイや出張などで数週間から数ヶ月の台湾滞在の場合には、多くの現金を持ち歩くのは神経を使うものです。そのような場合は、必要な金額だけ市内の銀行で両替をしても良いでしょう。どの銀行で両替をするのが最も為替レートと手数料のバランスから考えて、お得に両替が出来るのでしょうか?
台湾銀行
兆豊国際商業銀行
合作金庫銀行
国泰世華銀行
彰化銀行
華南銀行
上の画像のスポットレートはリアルタイムデータのため、各銀行間で数分のタイムラグが出ていますので、各銀行のデータ入手の過程で為替レートが変動している場合があります。
その結果、数分のタイムラグの間にレートが変動した場合は、ピッタリ同時間の為替レートをキャプションすることができませんでした。
各銀行のTTBとTTSレートの1~3元の違いは、全くのリアルタイムで同時間ではないことによる変動です。
6行の銀行比較で最も良い外貨両替レートはどこか?
今回は台湾でも大手銀行である下記の6行の銀行で比較してみました。その結果を表にまとめてみました。現金の日本円を台湾ドル(台湾元)へ両替した場合のレートを見てください。
銀行名 | 評価 |
手数料
(元)
|
円→元 (現金) |
元→円 (現金) |
---|---|---|---|---|
台湾銀行 | × | 0 | 0.2615 | 0.2726 |
兆豊国際商業銀行 | × | 30 | 0.2619 | 0.2728 |
合作金庫銀行 | △ | 100 | 0.2655 | 0.2735 |
国泰世華銀行 | 〇 | 0 | 0.2661 | 0.2741 |
彰化銀行 | 〇 | (※)100 | 0.2673 | 0.2733 |
華南銀行 | △ | 100 | 0.2652 | 0.2729 |
(兆豊国際商業銀行だけ空港での両替、その他は台中市内の分行での両替)
(※)または両替金額の1%
上記の6行の銀行は、私が台湾に来てから実際に各銀行で日本円の現金を台湾元の現金に両替したことがある銀行です。
日本円の現金を台湾元に外貨両替する場合は銀行別に大きくレートが異なる
左側のTTBやTTSではほとんどの銀行では、ほぼ同じレート(実際には各銀行同レートでした)ですが、現金での為替レートを見ると、各銀行に大きな違いが見られることが分かります。
つまり、台湾で現金の外貨両替をする場合は、どの銀行で両替をするかによって、金額が大きくなればなるほど、手元に戻ってくる台湾元の金額が変わってくるということです。
日本円から台湾元への現金両替の場合は、為替レートだけを見ると、彰化銀行が圧倒的に有利なレート設定になっているということがよく分かるかと思います。そして、空港では必ず見かける台湾銀行と兆豊国際商業銀行の為替レートはあまり、お得ではないことが分かります。
それでは、今度は、実際に私が台中市内で両替した時の両替手数料を見てみましょう。台湾銀行と國泰世華銀行では両替手数料が必要ありませんでした。(兆豊国際商業銀行は空港では30元ほど掛かりました。)そのほかの銀行(合作金庫銀行、彰化銀行、華南銀行)では、1回の手数料100元が掛かりました。
この手数料は、固定手数料として設定している銀行と両替金額によって変動するのですが最低金額として設定している銀行があるのかもしれません。数万円程度の両替であれば、100元程度だと思います。
両替金額によってもお得な銀行と不利な銀行がある
ここからは、非常に細かい話になりますので、説明を割愛している部分もあるため、読み飛ばしていただいてもいいです。
最も為替レートが有利な彰化銀行と最も為替レートが不利な台湾銀行との比較をして、その損益分岐(この表現が適切かどうか分かりませんが)を計算してみました。つまり、いくら以上の日本円の金額を両替する時は、どちらの銀行で両替する方がお得なのか、ということの計算です。
その損益分岐点を計算したところ、17,241円という金額になりました。つまり、17,241円以上の両替をする場合は、両替手数料を払って彰化銀行で換金をする方がお得というわけです。一方、17,241円以下の両替の場合は、両替手数料が掛からない台湾銀行で換金する方がお得というわけです。
それでは、手数料が掛からない銀行の中で、最も為替レートが高く有利な国泰世華銀行と手数料が掛かっても最も為替レートが高い彰化銀行では、どのような結果になるでしょうか?
この2行での損益分岐点は、83,333円という結果になりました。つまり、83,333円以上の両替をする場合は、手数料が必要がない国泰世華銀行よりも手数料を支払っても換金レートが良い彰化銀行の方が、有利な両替ができるということになります。
今回取得したデータは、一万円の両替で2元ほど、時間差のため彰化銀行の方が良いレートで計算しているため、大よそ85,000円を基準に彰化銀行で両替するか国泰世華銀行で両替するかを決めることが賢い選択でしょう。
日本円で10万円を台湾元に外貨両替するといくらになったか?
とは言え、実際には大きな金額を両替しない限り、上記の2行の両替換金額はほとんど変わりません。
例えば、10万円を両替した場合は、上記の2行では20元しか変わらないですが、彰化銀行と台湾銀行の比較では、480元も換金額が違います。
国世銀行 26,610元
台湾銀行 26,150元
たかが480元と考えるか、されど480元と考えるかは、人にもよりますし、時と場合によりますので判断しかねますが、それらの銀行が隣同士であったのならば、誰でも間違いなく有利な両替ができる彰化銀行を選択するでしょう。
台湾の市中銀行で外貨両替をする場合のまとめ
最後にまとめとして、各銀行のTTBとTTSの為替レートは同じですが、台湾で現金を両替する場合は各銀行によって手数料が必要であったり必要でなかったりします。それに加えて、それぞれの銀行が設定している為替レートも異なってきます。
そのため、両替する金額によっては、どの銀行で両替をするのが最も有利かを考えた方がよいでしょう。
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