台湾の有名な弁当の種類と伝統的な弁当文化について、台湾現地からレポートします。
台湾では、どこでも弁当が販売されています。
台湾に行ったら是非食べてみたいと思っている方も多いことでしょう。
そこで、今回は台湾旅行の際、是非食べてもらいたい、台湾では昔ながらの懐かしい3つの有名な弁当をご紹介します。
台鉄弁当(台鐵便當)
台湾鉄道直営(?)の台鐵便當本舖が製造販売している、「台鉄弁当(台鐵便當)」です。台湾鉄道を利用した方であれば、一度は見かけたことはあることでしょう。
「台鐵弁当」とは? 値段は?
この弁当は、台湾鉄道に乗車すると、お昼前後には必ず販売スタッフが列車内にワゴンで販売に来ます。
また、販売されている場所は列車内だけではなく、台北駅や台中駅などの主要な駅構内でも販売されています。
主に3種類の弁当が販売されています。
- 台鐵弁当 : 60元
- 台鐵弁当(素食) : 60元
- 台鐵弁当(八角) : 80元
販売数量は少なめですが、素食派にの人向けに食材に肉や魚などを使用していない素食の弁当も販売されています。
台鐵弁当(八角)は内容量が少し多めのお弁当箱の形が八角形のものです。
駅構内で購入する場合は、レジ袋が必要かどうかを聞かれます。レジ袋は有料(1~2元程度)ですのでほとんどの方はそのまま弁当を持って行きます。
駅に足を運んだ場合は、是非一度ご賞味することをおススメします。そして、今回、台中駅構内で台鉄弁当を見かけてしまい、誘惑に負けて久々に食べてみることにしました。
台鐵弁当を画像でご紹介します
お箸付き、お手拭付きで、下の画像のような形で販売されていました。
これは、最も安くてリーズナブルな排骨弁当で、たぶん最も人気がある台鉄弁当です。
なんだか、昔ながらの…というレトロ感満点の雰囲気の弁当デザインがいい感じですね。
そして、弁当の箱を開けてみると、弁当の中身は非常にシンプルです。
骨付き豚カツの甘辛醤油付け1個、煮卵1個、干豆腐1個と台湾風漬物だけです。このお弁当の雰囲気が、何とも伝統的な台湾弁当を醸し出しています。
台鉄台中駅から乗車した際、電車の中で台鐵弁当を購入したら、パッケージが台中仕様でしたが、お弁当の中身は同じでした。(お値段80元)
台鐵弁当の味はどう?
味は、豚カツはガツンとインパクトのある強めの味で、煮卵も味が浸み込んでいます。これらの惣菜の味は、台湾の料理にしては全般的に濃いほうです。
一般的に、日本人が食べても安くて旨いと思えるような味の弁当です。元々は肉体労働者の方のために作られたそうです。そのため、味は濃い目に作ってあるのでしょう。
ただし、豚肉料理や煮卵によく使われる「八角」という香辛料が使用されている為、台湾料理特有の匂いがします。日本ではあまり使われない素材のため独特な風味がします。そのため、苦手な方もいるかもしれません。
昔から今まで、ほぼ同じメニューで弁当が販売され続けているということは、台湾の方たちになくてはならない食べ物なのでしょう。
このような弁当は、台湾鉄道に乗って、鉄道の旅で食べると、また格別な味わいと思い出になることでしょう。
台鐵弁当の販売数量はどれくらい?
画像のように、2018年上半期(6ヶ月間)で台鐵弁当は502万個販売したとの報道がありました。
このまま売れ続ければ、年間販売数量は1000万個を突破する予定だと報道されています。
実は、2016年(民国105年)に1000万個の販売数量は一度突破していますが、その後、食品安全問題が社会問題化され、販売数量が下落しました。
そして、2018年には再び、台鐵弁当の販売する量が増加しており、年間販売数量の目標は1000万個だとされています。
新国民弁当‐コンビニで売ってます
例えば、コンビニでは台湾の有名な弁当の筆頭とも言える「新國民弁当」という弁当が販売されています。
日本で言えば、豚カツ弁当、あるいはてりやき弁当と言ったところです。
中に入っている肉は、豚肉、あるいは鶏肉のものもあります。
台湾の7-11では、新國民弁当をよく見かけます。
新國民弁当のお値段は55元~くらいです。
見た目はいかにも台湾の弁当の特徴がよくあらわれていて残念なものです。
彩りもなく、お肉のジューシーな感じもへったくりもありません。
ただ、ご飯の上に大きな照り焼き風の豚肉がドカーンと乗っているだけ(野菜も少しあり)です。
ところが、このお弁当は食べてみると、なかなか見た目とは反対に美味しいのです。
アメリカに行くと、何となくマクドナルドのハンバーガーが食べたくなります。
そんな気持ちと同じように、台湾に来ると何となくこの新国民弁当を食べたくなるのです。
特にお腹が空いている時には、このお弁当を食べたくなるのが不思議です。
新国民弁当は台湾の定番弁当です。
池上弁当‐池上米ブランドの弁当やで売ってます
それに対して、「池上弁当」という弁当があります。
下の図のように、池上ブランドでお弁当屋さんを台湾国内でチェーン展開している伝統的な弁当屋さんのようです。
こちらのお弁当は昔から木の箱が使われています。
箱の中身はどうなっているか?
こちらも肉か魚かあるいは野菜だけ(?)と、いろいろな種類の弁当があります。
池上弁当の値段は弁当の中身のおかずによって異なりますが、70元~となっています。
バカでかい豚カツがドカーンとご飯の上に乗っかっています。
台湾のお弁当は日本の弁当と比べると明らかに重量オーバーです。
昔々、肉体労働者がこのようなボリュームのあるお弁当を食べてよく働いたのでしょうと勝手に想像してしまいます。
池上弁当の名前の由来は台東県にある池上という場所が発祥の地だから、このように呼称されています。
そして発祥の地には現在、池上弁当博物館なるものがあると言うから驚きです。
台東に行く機会があったら、是非見学してみてください。
まとめ
台湾のお弁当は日本のお弁当と比べると、肉などのおかずの大きさやご飯の量のボリュームが大きいのが特徴です。
また、ご飯の上におかずをドーンと乗せただけで、見た目の盛り付けが雑なことも特徴的ですね。
ところが、どちらのお弁当も見た目以上に美味しいです。
ただし、味付けは少し濃い口で、台湾料理に特有のニオイがするのが特徴です。
台湾で最も有名な「台鉄弁当」、台湾の定番弁当「新国民弁当」、昔ながらのお米が美味しい「池上弁当」の紹介でした。
コメント
いつも楽しく拝見してます
台湾の弁当は確かに見た目はアレですが味は美味しいですね
台湾旅行から帰ってきてしばらく経つと無性に食べたくなります
コメントありがとうございます。
台湾の弁当はボリュームと雑な盛り付けが特徴ですね。
> いつも楽しく拝見してます
> 台湾の弁当は確かに見た目はアレですが味は美味しいですね
> 台湾旅行から帰ってきてしばらく経つと無性に食べたくなります
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初次見面、はじめまして!
懐かしく拝見させて頂いています。
台中にお住まいなんですね。私は都合2回、計6年台南に駐在していました。
台中には出張で何度もお邪魔しました。逢甲夜市の真ん中のホテルに泊まり、早朝は逢甲大學グラウンドを歩いていました。
ところで池上弁当ですが、池上米という美味しいお米がベースになっています。
実は私も食べたことは無いので大きなことは言えた義理ではないのですが、おかずよりもお米のほうで有名になったお弁当です。
今は大陸で仕事してますが、中国語のレベルアップを図りながら、数年後は台湾に戻りたいと思っています。
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コメントありがとうございます。
台南に駐在していたんですね。
駐在員と言えば、圧倒的に台北、もしくは台中と思っていました。
それでは数年後に、台湾(台中)にお越しの際は、お米の美味しい池上弁当でお一緒しましょう(笑)
今後ともよろしくお願いします。
> 初次見面、はじめまして!
> 懐かしく拝見させて頂いています。
> 台中にお住まいなんですね。私は都合2回、計6年台南に駐在していました。
> 台中には出張で何度もお邪魔しました。逢甲夜市の真ん中のホテルに泊まり、早朝は逢甲大學グラウンドを歩いていました。
>
> ところで池上弁当ですが、池上米という美味しいお米がベースになっています。
> 実は私も食べたことは無いので大きなことは言えた義理ではないのですが、おかずよりもお米のほうで有名になったお弁当です。
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> 今は大陸で仕事してますが、中国語のレベルアップを図りながら、数年後は台湾に戻りたいと思っています。