海外で老後の生活を悠々自適に過ごそうと考えている退職前の方もいることでしょう。
日本では消費税が8%で、将来的には10%になることが決まっています。
このような日本を飛び出して、移住先として、物価の安い東南アジア諸国を考えている方もいることでしょう。
実際に、多くの方が老後の生活拠点として、ロングステイを満喫しているのも現実です。
その一方で、実は、様々なトラブルや想定外の現地事情に戸惑っているという方もいます。
今回は【海外での老後をなぜ選んだのか?】というドキュメントをもとに、海外移住を考察しながら、海外で生活している自分自身の感想をご紹介します。
「海外での老後をなぜ選んだのか」の内容
老後を迎えた高齢者や高齢者を家族に持つ人たちが日本を離れて、フィリピンに海外移住した結果、移住者たちがどうなったかという内容です。
フィリピンに海外移住する理由は、下記の4点になります。
- 生活上の物価が安い
- 老人介護ホームの施設費が安い
- 気候が暖かく老人にも快適
- 上記3点に関して日本では逆(物価や施設費が高く気候も寒い)
フィリピンは年間を通して気候も温暖で快適で、しかも生活費が安く済むというのが現地の特徴であり、メリットでもあります。
そのような理由で、フィリピンへの海外移住に成功した人の例が紹介されていました。
逆に、フィリピンに移住して、フィリピン人と結婚して、フィリピン人の妻に全ての財産を乗っ取られてしまった。
その上、高齢の母親を日本に帰国させて、フィリピン現地で1人だけで裁判途上にある方が海外移住の失敗例として紹介されていました。
上記のように、老後にフィリピンに移住した成功例と失敗例を紹介しています。つまり、老後にフィリピンに移住して良い面と悪い面の両面から報道されていました。
国内で生活するリスクと海外で生活するリスク
このドキュメンタリーは、日本の現状と日本の未来を物語っているように感じます。
つまり、日本では年金だけの経済力では生活できないため、物価の安い東南アジアの国であれば豊かな生活ができるという理想と現実です。
どちらにしても、将来的には日本で生活するには老後の生活費が必要になり、これは日本で生活するリスクになります。
一方で、日本と比べて物価の安い海外で生活するには、外国人であるが故のリスクを負うことになります。
- 老後を日本で生活するリスク
- 老後を外国で生活するリスク
言い換えると、老後を日本で生活するためには、それ相応の費用が必要になり、年金を当てにしても、将来はそのような保障がされているとは限らないという点に尽きます。
また、年金を受給できたとしても、その年金の受給額だけで生活が成り立つかどうかというリスクも負うことになります。
このような日本で生活する将来的なリスクを避けるために、物価の安い東南アジアに生活拠点を移すという考えが生まれてきます。
ところが、海外移住した場合、見知らぬ土地で、頼る人もいない状況で、全て自分の判断で自分の責任で生活しなくてはならない現実があります。ここに落とし穴がある場合があります。
サービスを提供する受け入れる国(フィリピン)やその国の企業(高齢者施設)は、お客さんである日本人に対して良いことしか言わないのでしょう。
言葉も文化も習慣も法律も違う国に、裸一貫で何も知らずに海外移住したら身ぐるみ剥がされるのもやむを得ないことかもしれません。
実は、海外で生活するリスクは、挙げきれないくらい多くあります。そんなリスクを少しでも低く抑えるため、ある程度言葉を習得したり、外国の制度を理解するなどの下準備が必要になります。
将来死亡の死亡リスクと長生きするリスク
さらに、生命保険を学んだ人であれば分かると思いますが、寿命が長くなることに対するリスクも存在します。
生命保険は、将来の死亡に対するリスクをヘッジすることが主な目的だと考えられがちですが、将来長生きすることに対するリスクをヘッジする目的の保険もあります。
広い意味では、国民年金も将来長生きするリスクに対する保険とも言えます。
- 死亡するリスク
- 長生きするリスク
死亡するリスクとは、人が死亡するという「もしも」のリスクですが、死亡した家族を養うための経済力を保障する保険が死亡保険です。
逆に、長生きをするリスクに関しては、老後に高齢者となった場合の介護費用などの自分に降りかかってくる保障を担保するための保険が年金保険になります。
老後の生活場所のリスクと将来の余命期間のリスクを検討
上記4つのリスクのマトリックスグラフを作り、現状で自分に最も適した位置は、どこなのかを考えつつ、将来迎えるであろう老後(未来)の状況を考えてみる必要があります。
自分にとって一番居心地が良いのかを考えないと、この動画の失敗した人のようになってしまう可能性があります。
現在は人件費が安いフィリピンでさえ、物価の上昇とともに人件費が高くなりつつあるため、老人介護ホームの経営が難しくなっているようです。
それでは数年後には、更に経済発展した時には、物価が上昇する可能性が高く、将来的には人件費は更に上昇すると推測されます。
もう、その頃には、日本人が安いと感じて魅力的だったフィリピンはないかもれません。
そのため、その国に不動産など物価と連動して上昇するような資産に投資し、そのリスクをヘッジするという考え方があります。
ところが、フィリピンの場合は、外国人が土地を所有することができないという制度になっているとのこと。
このような落とし穴があるため下調べ・事前準備が必要となります。
「海外での老後をなぜ選んだのか?」という動画を見て、人生のリスクを「いつ?」「どこの国で?」「どのように?」生活して、老後の生活をどのようにヘッジするのか、ということについて考えさせられました。
そして、何よりも高齢者となった時に人生を楽しめるかどうかは、「健康」であることが最も重要なことなのかもしれません。
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