台湾の中部地方に苗栗縣という都市があります。苗栗縣の特徴について、私の経験に基づいて紹介します。
台湾の中でもあまりにもマイナーな都市のため、苗栗縣という都市を知っている人は少ないかもしれませんね。
地理的には、台中の直ぐ北、新竹の南で両市の中間にある、かなりローカルな都市になります。
以下では、苗栗は台湾のどこにあるのか、苗栗の魅力と特徴は何か、苗栗の観光スポット、苗栗への行き方を詳しく紹介します。
台湾の苗栗ってどこ?
台湾の苗栗という都市をご存知ですか?
苗栗は中国語ではピンインでは【Miáolì】となり、カタカナ表記では「ミャォリィ」に似た発音になります。
苗栗を日本語の音読みで言うと、「びょうりつ」となりますが、私は「なえくり」と言ったほうが分かりやすいと思っています。
と言っても、苗栗という都市は台湾に興味がない方は全く分からないかもしれませんね。
苗栗縣は地理的には台湾中北部の都市で台中市と新竹縣の間に挟まれた台湾中部の都市として知られています。
台湾全体の地図で見ると、台湾島のどのあたりに位置しているのかがよく分かりますね。
実は、以前、私は何度も苗栗に立ち寄ったことがあり、この街へ行くたびに、街の良さに魅かれてしまいました。
そこで、私が体験した、あるいは肌で感じた、苗栗という都市の特徴と魅力を、以下でまとめておこうと思います。
苗栗縣の特徴①‐歴史的な観光スポット
龍騰断橋
龍騰断橋は苗栗の象徴的な観光スポットです。実は、世界遺産候補地としても知られています。世界遺産候補地は下記記事をご覧ください。
関連記事:台湾の世界遺産登録は0件‐理由は国際連合に未加盟‐候補地は18件
三義郷龍騰村という場所にある、1935年と1999年の地震によって分断された鉄道の橋げたが印象的です。
画像だけを見ると、宮崎駿さんのアニメに出てきそうな光景のようにも感じます。
実際に、断橋を間近で見てみると、地震の影響を歴史の中で画像で見ているような錯覚に陥り、時間が一瞬止まった感覚を覚えました。
観光客が少ない平日に、写真を撮影したり、絵画が好きな方は現地で絵を描いてみるのも面白そうだなと思いました。
きっと、分断された鉄橋の橋げたの歴史を感じながら、当時の状況が心に浮かぶことでしょう。
鯉魚潭水庫
鯉魚潭水庫は苗栗にあるダム湖で、苗栗縣の水の供給の重要な役割を担っています。
鯉魚潭水庫の見どころは幻想的で芸術的なダムの設計にあります。
天空之城
天空の城と言うと、天空の城ラピュタを思い浮かべてしまいますが…。
台湾の苗栗縣にある天空の城は商業目的で作られた観光スポットです。
天空之城はレストランなどが備わっている、ヨーロッパの建物をモチーフにしており、レストランも備わっています。
特にアトラクションなどがあるわけではないのですが、苗栗の観光スポットとして知られています。ちなみに、入場料は一人200元だそうです。
勝興駅
勝興駅は日本統治時代に利用されていた廃駅ですが、現在は観光スポットとして知られています。
昔懐かしい風情や歴史を感じさせる雰囲気があるため、インスタ映えすること間違いなしですが…問題がひとつあります。
勝興駅までの公共交通機関はないため、車かバイクで行くことになります、観光客の場合は三義駅からタクシーを利用します。(タクシー料金は観光客プライス?)
また、車で行く場合でも曲がりくねった狭い山道ばかりで、駐車場も確保されていないため、休日の観光客が多い日はおすすめできません。
南庄老街
南庄老街は老街と名の付く通り、苗栗縣南庄鄉にある歴史を刻んだ街がそのまま観光スポットとなっています。
九份老街のような細い通りに、お土産屋などのお店が立ち並んで、昔の名残を楽しむことができます。
桂花巷、洗衫坑と呼ばれる昔の洗濯場、日本統治時代の郵便局、乃木坂などが見どころになります。
南庄老街の行き方は竹南駅からバスで1時間程度は掛かるらしいです。
泰安温泉
泰安温泉は苗栗県泰安郷にある温泉郷で、リゾート化されたホテルが立ち並んでいるとのこと。
私は今まで泰安温泉には行ったことがないため、ココの温泉の魅力をお伝えできません。
泰安温泉は台湾苗栗県泰安郷錦瑞村にある温泉。 泰安温泉は汶水溪流域にある3つの温泉の総称で、個別には汶水溪上流にあり最も早くから開けた温泉を上島温泉、そこから少し下流に降りたところにある温泉を騰龍温泉、騰龍温泉からさらに下流を3.8km下ったところにある温泉を虎山温泉と呼ぶ。
(引用元:ウィキペディア)
西湖渡仮村
西湖渡仮村はヨーロッパをモチーフにしたテーマパークです。
季節により、美しい花、蛍、蝶などを鑑賞でき、自然体験学習もできるとのこと。
また、ホテルやレストランがあり、結婚式場としても利用されるとのこと。
興味がある方は、こちらのサイトを覗いてみて下さい。
三義の木材彫刻‐三義木凋博物館
苗栗の三義は台湾の中では木工彫刻で最も有名な街です。
三義の街を歩いていると、至るところで木材彫刻の工房を目にします。
昔は台湾で伐採した木材を使用して原木から彫刻をしていたそうです。
現在も原木から彫刻をすることもありますが、多くは中国で中間加工した材料を輸入して、台湾で最終加工をして仕上げているようです。
苗栗縣の特徴②‐農作物が豊富な都市
大湖のイチゴ
苗栗縣の南部にある大湖郷というエリアは台湾でも有数のイチゴ産地として有名です。
大湖ではあたり一面がイチゴ畑が広がっている光景を目にしました。
旬の時期は1月~3月頃までで、特に春節の時期には大勢の人で賑わいます。
多くの農家ではイチゴ狩りの観光農園を開園しており、食べ放題ではなく、自分でもぎ取ったイチゴを量り売りという形態になります。
芥菜
芥菜という野菜は日本では見かけることはほとんどないと思いますが、台湾では食材としてよく使用されています。日本の高菜漬けの高菜と同じ種類の野菜になります。
中国語のピンインでは【Jiècài】、カタカナ発音では「ジェツァイ」に似た発音になります。
炒めたり、スープに入れたり、漬物の材料として使用されます。
客家式漬物の酸菜・鹹菜
上記で紹介した芥菜を客家式の漬物にしたものは「酸菜」「鹹菜」などと呼ばれています。
文字の通り、漬物として発酵させて、酸っぱい味、塩で漬けてあるため塩っぱい味がします。
客家料理としてはスープの具材として酸っぱいスープを作る時に使用されます。
また、高菜漬けのように漬けたものを軽く油で炒めて食べることもあり、とても美味しいですよ。
上海蟹の養殖場
苗栗は上海蟹の養殖場がある都市としても有名です。台湾で上海カニの養殖場と言えば苗栗というくらいです。
苗栗には地元の上海蟹を扱ったレストランが多くありますので、是非、苗栗に行く機会があれば、上海カニをたくさん食べてみてはいかがでしょうか?
苗栗縣の特徴③‐客家人が多い都市
苗栗には客家系民族が多い
台湾で客家系の人が多く住む都市は桃園、新竹、苗栗とされており、その中でも苗栗は客家系の人口比率が多い都市として知られています。
苗栗縣での客家人の人口比率は65%程度とされており、3人に2人は客家系の人ということになります。
実際に、苗栗のコミュニティーで食事をした時には、ほとんど客家系の人ばかりで、お酒がはいると客家語で会話をされているようでした。
客家人は勤勉で商売上手
客家人は勉強熱心で勤勉な人が多く、財を成す人が多いという話を聞いたことはありますか?
血縁関係を非常に大切にして、争いをしないで、商売上手であることも客家系の人たちの特徴でしょう。
ただし、私が出会った苗栗の人は酒飲みの男性が多かった…(笑)。
台湾客家文化館
苗栗には客家文化発展中心が運営する「台湾客家文化館」があります。
客家の歴史、民族、文化などに興味がある方は是非、訪れてみてはいかがでしょうか?
台湾客家文化館の場所は苗栗縣銅鑼鄉九湖村という街にあります。
詳しくは >> 台湾客家文化館 で確認してみて下さい。
苗栗縣の特徴④‐田舎でのんびりしている都市
私が訪問した場所が郊外ばかりだったためなのか、苗栗は山が多い田舎のイメージしかありません。
自然豊かでのんびりした街が多く、台北や高雄のような大都市で感じる、慌しく賑やかな雰囲気は1ミリも感じませんでした。
時間が緩やかに流れ、農村の中で空を見れば鳥が飛び、川を見れば魚が泳ぎ、山を歩けば耕運機が通る、そんなのんびりとした雰囲気が印象的でした。
台北の生活で心の疲れを感じたら、苗栗のようなのんびりとした雰囲気の中で、少しだけ心を休めてみるのもよいかもしれませんね。
苗栗への行き方
台北→苗栗への行き方
台湾高鉄(新幹線): 46分(台北駅→苗栗駅)
台鉄(自強号):1時間30分~1時間40分(台北駅→苗栗駅)
国光客運(1824):2時間(台北站→苗栗站)
桃園空港→苗栗への行き方
- 桃園客運:45分~1時間(空港→中歴駅)
- 台鉄:55分(中歴駅→苗栗駅)
※中歴の「歴」は正式には「土+歴」
コメント
台湾の給与と、交通費支給
台北の給与平均が32000NTくらいと、
ニュースで、やっていました
あと、大学の非常勤講師が一コマ720NTくらいで5つの大学を
掛け持ちして、高速バス、タクシーを自己負担して教えておられました
収入は、46000NT有るが、交通費の二人があり、実際の手取りは、
42000NTくらいと、言われておられました
やはり、この交通費を払わない給与支給の習慣が、厳しいですね
コメントありがとうございます。
台湾の給料については下記記事でまとめていました。
台湾の平均年収と平均月収
大学の講師の場合は700元~/hくらいですね。
3コマ(1.5h/コマ) × 5日/W × 4週間 = 60,000元/月
交通費は大学により規定が異なり、支給ありの場合もあります。(自宅から勤務先の大学が遠い場合など)
やはり、交通費が支給される場合も有るのですね
私は、永漢日語で二年間、勤めましたが、
交通費は、ありませんでした
あと、当時、ホンダのシビックと
アコードを作っていた三陽に行って、日本語を教えていました
楽しかったですね
さすがに、それは、3人くらいの先生でいっしょに、
車で工場に行っていました
コメントありがとうございます。
企業内研修は成績もつけなくてもよく、テストもなく、気楽にできるので楽しいですね。
当時は、工場に着いて、まず、食堂で晩御飯を食べるんですよ
それから、授業をしていました。
四では、マレーシアの華僑の外労がいて、私たちだけ、お金を取られないので
申し訳ない感じでした、青春の一ページですが