海外旅行の準備で確認しておきたい重要なことの一つは海外旅行保険でしょう。海外旅行へ行く時に、旅行保険はどのようにしていますか?
私は短期海外旅行の場合は、特別な海外旅行傷害保険には加入しないで、数週間以上の海外滞在が必要な場合のみ海外旅行傷害保険に加入していました。
ところが、よく考えてみると海外旅行や海外滞在をしていて、加入していた海外旅行傷害保険を利用したことが一度もありませんでした。(これはこれで海外でトラブルがなかったため良いことですが…)
つまり、中長期の海外旅行へ行くたびに保険料を掛け捨てていたことになります。皆様もこのような経験はありませんか?
クレジットカードに付帯している海外旅行保険に注目してみると、全てのクレジットカードに海外旅行保険が付帯しているわけではないのですが、旅行中に、もしものトラブルが発生した時には最低限の補償がカバーされるものも多くあります。
そこで、今回はクレジットカード付帯の海外旅行保険について、必要な補償だけに焦点を当てて、海外旅行をする場合に最適なクレジットカードの持ち方をご紹介します。
クレジットカード付帯の海外旅行保険2種類ある
- 自動付帯
- 利用付帯
クレジットカード付帯の海外旅行保険の自動付帯とは、基本的にはクレジットカードを使用しなくても加入して保有しているだけ、海外旅行保険が適用される仕組みになっています。
一方、利用付帯とは、原則的にクレジットカードを利用することで海外旅行保険が適用される仕組みになっています。
ところが、それには条件があり、旅行に関する費用の支払いに対し、クレジットカードを利用しなければ適用されない場合がほとんどです。例えば、ツアー代金や飛行機・電車などの公共交通機関の費用です。
現在は利用付帯のクレジットカードが主流となりつつあります。海外旅行の際には、クレジットカードで支払いを済ますことで、手間を省き、保証が受けられやすくなります。
クレジットカード付帯の海外旅行保険で注目すべき補償項目
クレジットカード付帯の海外旅行保険には、いくつかの補償が付与されています。そのようなクレジットカードでは、下記のような補償が付帯されていることが多いです。
- 死亡後遺障害
- 損害賠償責任
- 治療費用(疾病・傷害)
- 携行品損害
- 救援者費用等
上記の補償内容の内、海外旅行で最も重要な補償は、治療費用と携行品損害の2つです。よくクレジットカード付帯の補償として「最高2000万円まで補償」というキャッチコピーを見かけますが、死亡補償や損害賠償責任に関する補償のことです。(死亡時の保障は生命保険でカバーしましょう)
海外旅行をする場合に最も注目すべき補償である疾病治療費用や傷害治療費用の金額と携行品損害に対する費用にスポットを当て、クレジットカードの最適な保有方法を考えてみましょう。
クレジットカード付帯保険の治療費用と携行品損害の補償を最大にする方法
クレジットカード加入時の規約をよく確認すると、海外旅行保険が付帯しているカードと付帯していないカードがあります。また、付帯しているカードでも、各カードで補償内容が異なります。
それでは、海外旅行保険が付帯されているクレジットカードを複数枚、所有した場合はどうなるのか? 例えば下記のような場合は…
- カードA(発行会社X):200万円
- カードB(発行会社X):200万円
- カードC(発行会社Y):200万円
一般的には、発行会社が同じ場合は補償額が合算されることは少なく、発行会社が異なる場合は補償額が合算されることが多くなります。そのため、上記の例では、補償額は最大で400万円となります。
ニコスカードの場合は治療費用の保障額は合算されませんが、ジャックスカードの場合は珍しく、治療費用や携行品損害の補償額が合算される場合もあります。このように、保障の合算に関しては各発行会社で異なる規約を適用しています。
その上で最適なクレジットカードの所有の方法は、出来るだけ異なる発行会社のクレジットカードを複数枚持つことです。そうすることで、治療費用や携行品損害の補償額を最大にすることが出来ます。
海外旅行保険の補償を最大化する最適なクレジットカードの持ち方
クレジットカードを選ぶ時にもう一つ重要な要素は年会費です。年会費は一年ではそれ程大きな負担にはなりませんが、数年あるいは10年単位で考えると、数十万円の負担になります。
そのため、ここでは基本的には年会費が無料のクレジットカードに絞って、最適解を考えてみます。(また、年会費が有料のカードであっても補償が充実しており、ポイントなども優遇されているカードもご紹介します。)
海外旅行時に所有しておきたいクレジットカードの条件について、今まで述べてきたことをまとめると、以下の点になります。
- 海外旅行保険(※)
- 年会費が無料(又は年会費が安く補償が充実)
- 治療費用や携行品損害の補償が充実している
- 異なるカード会社のクレジットカードを複数枚所有
(※)2023年10月1日より利用付帯に変更になります。
上記の条件を満たすようなクレジットカードの組み合わせを考えてみました。
カード名 | 年会費 | 疾病治療 | 傷害治療 | 携行品 |
---|---|---|---|---|
エポスカード | 無料 | 270万円 | 200万円 | 20万円 |
JCB EIT | 無料 | 100万円 | 100万円 | 20万円 |
REXカード | 無料 | 200万円 | 200万円 | 20万円 |
セゾンブルー | 初年度無料 | 300万円 | 300万円 | 30万円 |
年会費無料のクレジットカードでも上手に組み合わせて所有すれば、各補償額を合算すると大きな補償を確保することができます。
上記のクレジットカードは年間無料で加入が出来ます。
海外でトラブルに巻き込まれ、あの時、クレジットカードに加入をしておけば、治療費用や持ち回り品が補償されたのに…という後悔がないようにしたいですね。
これらの補償を海外旅行傷害保険を購入することでカバーしようとすると、滞在日数によっても(補償内容によっても)異なりますが、3日~90日で試算すると、数千円から数万円の保険料が必要になります。
クレジットカード付帯の海外保険を上手に利用すれば、海外旅行傷害保険費用を節約することができます。そして、浮いたお金で旅行先のホテルや航空機の座席をグレードアップしたり、現地でのアクティビティに利用したほうが絶対にお得ですね。
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