アメリカ移住より台湾に移住した方が良いと思うことを挙げてみた

台湾に移住して数年が経過しました。以前、私はアメリカに居住していたこともありました。そこで、日本人がアメリカに住む場合と台湾に住む場合の比較を、それぞれの国の良い点や悪い点あるいは面倒臭いことなどに焦点を当てて考えてみようと思います。

今回は、アメリカ移住よりも台湾移住の方が快適、つまり台湾移住の優位性について台湾現地からレポートします。もし機会があれば、アメリカ移住の優位性についても別記事で考えてみたいと思いますが、今回は一方的に「台湾移住の方が良いよ」という点をピックアップしています。

 

人種差別の可能性

アメリカ社会は人種的・民族的な多様性からメルティングポットと呼ばれることがあります。それだけ多くの人種により構成されている社会ということを示しています。これだけ多くの人種を抱えているにも関わらず、一つの国として安定した社会を構成している国は他にないでしょう。

その反面、実際にアメリカに居住してみると、人種間の葛藤が存在することを思いしらされることもあります。コインの裏表のような関係ですが、人種の違いを受け入れる人もいれば、人種の違いを受け入れられない人がいます。

日本人を含めたアジア人がアメリカに居住すれば、一度は人種差別あるいは人種差別的な扱いを経験することがあるはずです。一方、台湾では日本人が人種差別的な扱いを受けることはほとんどありません。むしろ、観光客として台湾を訪問すれば歓迎されることの方が多いでしょう。

 

テロに巻き込まれる可能性

私がアメリカに居住していた時は、幸いにも、テロリストが米国を名指しでターゲットにするような時代ではありませんでした。(よく分からない爆破事件などはありましたが)

2001年以降、アメリカ社会はテロリストのターゲットになり、その流れは今なお米国社会を震撼させています。その代償として、入国審査の厳格化や人が多く集まる場所でのセキュリティーチェックなどの面倒な対応を余儀なくされています。

今のアメリカ移住にはテロに巻き込まれる可能性を常に念頭に置いておかなければならないと同時に、テロに巻き込まれないための防衛手段を考え、自分の身は自分で守る行動を余儀なくされています。さらに、テロに怯える他人の監視を受けなければならないことも多くあることでしょう。

その点、台湾での移住はテロどころか、外国や他民族からのテロ行為に関しては、ほとんど平和ボケ国家ともいえるくらい平和な社会です。そのため、無用な神経を使わなくてもよいという点は台湾移住の優位性を強く感じる部分です。

 

チップの煩わしさ

アメリカではレストラン、ホテル、タクシー、その他特別なサービスを受けた際にはチップを渡さなければなりません。これは日本の慣習にはないため、日本人がアメリカで生活する上で最も煩わしい習慣でしょうね。

レストランで楽しく食事をした後に勘定をする際に、わざわざ15~20%の計算をしてチップを提供するという行動が本当に面倒臭かったです。そして、そのプロセスがチップをあげる方も貰う方も奴隷的人間関係を感じてしまうのは日本人(個人的には私)の性でしょうか。

そもそも、奴隷制度という歴史的背景があり、チップ制度が存在しているのですよね。歴史的に奴隷制度が存在しない国には、今の時代でもチップ制度が存在しないわけなので、むしろ誇るべきはチップ制度がない国のはずなのですが…。

話を元に戻すと、日本でも台湾でもチップ制度がないため、日本人が台湾を旅行したり、ロングステイで長期滞在したり、移住したりする場合は、支払いの際の煩わしさがないため、その点ではアメリカ移住よりも台湾移住の方が日本人には快適です。

 

食文化の違い

アメリカでは、肉、ポテト、ハンバーガー、ピザ…これらの食べ物に飽きたら、中華料理を食べるというのが、ほとんどの日本人の食に関する行動ではないでしょうか。都市部では日本料理レストランもありますが料金が高めのためあまり利用できない。学生などで年齢的に若ければ、アメリカスタイルの食文化に少しは我慢が出来るかもしれませんが、一般人は頑張ってもせいぜい3ヶ月が限界でしょう。

アメリカの食文化と異なり、台湾では日本と同様にコメ文化が根底にあり、ご飯類だけではなく麺類もあり、日本の食文化に比較的近いのが救いです。しかも、日本料理をどうしても食べたくなれば、和食レストランはどこでもあるし、日本食も食品スーパーに行けばほとんどの食材が手に入るというのが台湾移住の優位性でもあります。

 

生活費の違い

アメリカに居住していた時は大学寮に住んでいたため、かなり生活費を節約できていました。そのため、実際には生活費がとても高かったという実感はあまりなかったのですが、少し外出して遊びに出かけたり、旅行に出かけた時は、やはり日本よりも生活費が高いことを実感しました。

唯一、日本より安いと感じたものはガソリン価格とバーガーキングのハンバーガー(デカくて安い)くらいでした。アメリカは日本や台湾のような国民健康保険制度がないため医療費はバカ高いし、田舎以外の都市では家賃も高い、何気に食費も高い。

アメリカ移住と比べて台湾移住の最大の優位性は生活費が圧倒的に安く済むという点でしょう。

 

銃による被害の可能性

最後に、あまり触れたくないことですが、アメリカで最も日本人が気を付けなければならないことで、最も文化的に理解し難いことが「銃社会」です。

アメリカ全州で銃の所持が認められているわけではなく、銃の所持が認められている州でも登録、免許、許可などの基準があるため、アメリカ社会全体を語ることはできませんが、米国移住をするのであれば少なくても銃規制が厳しい州あるいは認められない州に移住するのがよいでしょう。

銃に関しては、台湾では日本と同様に法律では認められていないため、銃による被害の可能性は非常に少ないため、余分な神経を使わなくて済むという点では台湾移住に優位性を感じます。

 

アメリカで悪夢が再び起きてしまいました。アメリカにおいては銃乱射事件は忘れた頃に定期的に起こるのが当たり前のような風潮になっているのが海外から見ていると不思議でなりません。銃社会と銃文化の歴史はアメリカ社会では変えることが出来ないことのように見えます。

何度同じ過ちが起きても歴史に学ぶことが出来ないと考えるのか、アメリカ社会にとって銃は身を守るための防衛手段と考えるべきか、そのように考える以上、世界から核爆弾はなくならないというのが現実でしょう。亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

 

関連記事:台湾に移住するには? 条件や現地生活の12個の疑問にズバリ回答

コメント

  1. 敏度 より:

    台湾生まれ、台湾育ち、どこにも移住したくない人ですけど、会話する時

    アメリカにい移住した→うらやまし~
    台湾に移住した→あ…ふん…

    みたいな先入観や思い込みはまあまあ理解できます、他人の目が気になる人としては世界大国アメリカはやっぱり最善の移住先と思います…

    • いいぞっ より:

      いつもコメントありがとうございます。
      台湾人の方の意見や考え方はとても興味があります。

      日本人の外国への先入観も米国を含めた欧米への移住は「憧れ・羨ましい」で、台湾を含めたアジア諸国への移住は「面白そう&大変そう」というのが一般的だと思います。

      実際に移住した後のその国の印象は良い部分も悪い部分も随分と変わるものだと思います。

      今後も台湾人の方からの「一般的・普遍的な」視点のご意見やコメントを歓迎します。

タイトルとURLをコピーしました