2015年に成約した台湾台中市のマンションやアパートの不動産価格が地域によっては、かなり高騰しているとのことですので、新聞で掲載されているデータを基にレポートします。日常的に不動産価格を気にしている訳ではないのですが、街を歩いているとマンションなどの不動産販売のチラシをよく見かけます。一言で言えば、台中市の不動産価格は「高い!」
台中市内のマンション坪単価上昇率トップ5区域はどこ?
不動産を扱う新聞の一部でもある折込情報でも台中市内の不動産価格がある地域は高騰しているという見出しを打っていました。マンション不動産価格の上昇が取り上げられていた台中市内の地域、平均坪単価、上昇率は下記の通りです。
区域名 | 坪単価 (万元/坪) | 上昇率 (%) |
---|---|---|
烏日区 | 18.63 | 26 |
梧棲区 | 8.33 | 18 |
北区 | 17.47 | 13 |
沙鹿区 | 13.42 | 13 |
北屯区 | 17.97 | 10 |
台中市烏日区では26%も不動産の坪単価が上がっていますが、昨年までに上昇しすぎて、逆に価格が下がっている地域もあるようです。例えば、逢甲夜市で有名な西屯区は10%程度成約不動産の坪単価が下がったそうです。
その一方で、台湾の新幹線の駅(高鐵台中駅)がある烏日区は急騰しています。この駅周辺では台中市郊外の住宅地としての需要があるのでしょうか、マンションの建設が盛んなようです。そのため、新築マンションが建設されれば、新築であるがゆえに坪単価が上昇するのも当然と言えば当然です。
また、その他の地域もマンションの新築建設が盛んな区域が上昇率の上位を占めているようです。例えば、北屯区内も台中市外から少し離れた郊外ということもあり、住宅地としては最適な区域かもしれません。このような住宅地に最適な地域では、新築のマンション建設が非常に盛んです。その新築マンションの価格は日本円に換算すると1億円以上の物件ばかりです。
台中市郊外の中古マンション価格はいくら?
今回の紙上では、潭子区と大雅区が取り上げられていました。具体的には、各地区のマンションの坪単価と中国語で「透天厝」(長屋型一戸建てアパート:通常3階建て以上)の一棟当たりの価格は下記の通りです。
どちらの地域も、マンションの場合は築年数20年以上の物件で坪当たり11万元から14万元程度となっています。潭子区では築年数10年~15年の物件は坪単価15~18万元、大雅区では新築マンションの坪単価が16万元~21万元となっています。
透天厝の場合は、どちらの地域も築年数10年~20年の物件で1,000万元~1,300万元で、築年数20年以上の物件では500万元から1,100万元となっています。築年数がある程度経過している長屋式一戸建てアパートであれば、販売価格はそれ程高くないと感じます。
ちなみに、潭子区と大雅区のような台中市内でも郊外区域にあたる地域への交通アクセスは、台鐵台中駅からは電車では30分程度、バスでは30~40分程度になります。
台中市の不動産価格の上昇を主観的な視点で分析
近年の台中市の都市計画と併せて不動産価格の変化を考えてみましょう。
現在、台中ではMRTの建設が進められており、その他にも台鉄台中駅の周辺の再開発も急ピッチで進められています。
これらの都市計画は、いずれも台中市内の各区域を公共交通機関で結び、交通アクセスを効率化することになるでしょう。現在は、そのような状況を見越した建設会社やデベロッパーが、台中市街から少し離れた郊外へ、マンションを新規に建設しているのでしょう。
その結果、新築のマンションは居住用としての魅力と同時に投資用として購入する人が現れ、不動産価格を高騰させているのだと思います。いわゆる不動産のミニバブルの現象が起きているのかもしれません。日本人の私から見ても、台湾の不動産価格は異常に高く感じます。
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