台湾移住と沖縄移住、あなたはどちら?‐諸々比較してみた結果

台湾への海外移住と沖縄への国内移住の2つの地域の2択の場合は、あなたならどちらを選択しますか? 実は以前、台湾への移住を考えていた時、密かに沖縄への移住も考えたことが少しだけありました。

その当時は、台湾へも沖縄へも旅行程度しか行ったことがなく、そこで暮らしたことがなかったため、漠然と台湾も沖縄もよく似た文化や社会の雰囲気だ、くらいのイメージしか持っていませんでした。

そして、台湾に移住してきて、いくつかの部分で似ていることもあり、逆に、台湾と沖縄では明らかに異なることも実感しています。

とはいっても、私は、沖縄には未だに数回、1週間程度の期間の旅行程度しか経験がないため、沖縄で生活している方からすると、ちょっと違うぞ、という点も多々あるかと思います。

そのため、独断と偏見で私なりに台湾暮らしと沖縄暮らしの比較をしてみようと思います。(※沖縄在住の方へ、ご意見などありましたら、生温かい目で見てもらい、ご教示願います。)

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台湾と沖縄の比較ポイント7つ

  • 気候
  • 物価
  • 仕事
  • 社会
  • 文化
  • 生活
  • 人間関係

 

1.気候

私が沖縄を訪れたことがある季節は、春先(3月頃)と秋口(10月頃)だったと思います。つまり、夏や冬に当たる季節には沖縄で暮らしたこともなければ、旅行をしたことがありません。

そのため、厳密に比較することは不可能なのですが、沖縄の春先は本土から沖縄に行ったため、少し暖かく感じたのを覚えています。ところが、朝夕は少し肌寒く感じた記憶があります。

沖縄の秋の季節も、同様に日中は暖かく、海辺で裸足になっても楽しめる程度の気温で、朝夕は少し肌寒く感じる時もあった記憶があります。

やはり、沖縄と台湾では緯度が異なりますので、春や秋の季節は台湾の方が暖かい(暑い)と感じます。夏の沖縄には行ったことがないのですが、名古屋あたりでも、夏は非常に暑いことを考えると、沖縄も台湾も暑いことには変わりはないでしょう。

それでは、冬の時期はと言えば、台湾(台中)では寒波が来なければ、底冷えするような寒さに襲われることはないですね。

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2.物価

私が沖縄に旅行へ行った時は、その当時はAirbnbはありませんでしたが、ウィークリーマンションのような形態の宿泊施設を利用しました。

2LDKの間取りで家族で宿泊する場合は、ホテルよりは少し料金が安かったです。それでも、1泊1万円弱だったと思います。台湾の場合は、ホテルの予約をする場合は、多くの場合は1室単位のため、台湾で1週間単位で宿泊すれば、安くなるでしょう。

また、不動産業者で沖縄の賃貸物件の相場を検索してみると、2LDKの間取りでは、最も安くて55,000円くらいからの物件が多いですね。上記の間取りで平均的な賃貸相場としては、60,000円~80,000円(管理費など含む)程度の物件が多いようです。

一方、台湾では、最安家賃はワンルームで5,000元程度からありますが、2LDで8,000元~、もうワンランク上で10,000元~15,000元程度の物件が多いようです。もちろん、沖縄でも台湾でも、更にグレードが高く、家賃も高い物件は多くあります。

食費を比べてみると、沖縄(主に那覇市内)の一般的なスーパーで買い物をした時には、価格はどの商品も高く感じた記憶があります。たぶん、沖縄産の食品以外は本土の食品スーパーの方が安いように感じました。

その上で、台湾での食品価格と比較すると、やはり沖縄の方が食料品の物価は高くなるのでしょう。また、台湾の場合は、小吃などの外食は非常に安いのですが、沖縄ではそのような形態の外食文化が少ないため、トータルで考えると食費は沖縄よりも台湾の方が物価は安く感じます。

 

3.仕事

日本人が沖縄に国内移住する場合と、台湾に海外移住する場合では、国内と海外という条件が異なりますので、比較は難しいのですが、敢えて比較してみます。

単刀直入に言えば、台湾で日本人が仕事を選んで就職する方は、特殊な技能があるなどのごく限られた方のみでしょう。また、台湾で起業するにしても外国人であるが故、様々な法的な制限が関係してきます。それを考えると、日本国内である沖縄の方が、まだ仕事は探しやすいように感じます。

とは言っても、沖縄はアルバイトの最低時給や求人倍率などを雇用に関するあらゆるデータをトータルで考えると最も仕事を探し難い地域であることがよく分かります。もっと具体的に言えば、仕事はあるけれど給料は安く、職種も限られているようですね。

沖縄でも台湾でも共通して言えることは、特殊な技能がある方や経済的に裕福な方であれば、仕事をする上で非常に有利になりますが、一般的な日本人が目的もなく、敢えて働くために移住する場所ではないように思います。

 

4.社会

沖縄と台湾の社会の雰囲気を内地の日本人の視点から見ると、社会の空気の「ゆるさ」という点では共通しているように感じます。

沖縄で生活したことがない私が断言することは避けますが、台湾のいい加減さ(=ゆるさ)程までは行かないかもしれませんが、沖縄の人も良く言えば、かなり大らかですね。

ただし、沖縄では時間がゆっくり流れる感じを受けましたが、台湾では逆に全ての時間が速く感じることが多いです。台湾人の方は食事を済ますのも非常に速いですし、街を歩いていてもバイクが多く、街並みが混沌としていて、落ち着きがないように感じます。

 

5.文化

文化には様々な側面がありますが、表面的な部分に絞って考え、言語文化を除いた、食文化、国民性、住空間の3点に焦点を当ててみましょう。

沖縄の方あるいは台湾の方の目線からは、沖縄料理と台湾料理では全く異なると思われるかもしれませんが、日本内地出身の私からすると、沖縄料理と台湾料理はかなり被っているように思います。豚肉料理が多く、炒め物の料理が多い、あるいは麺類も多いなどという点で、この両地域の食文化は似ているように思います。

国民性についても先述したとおり、沖縄人も台湾人も、大らかでのんびりとした雰囲気の方が多いように思います。ところが、国が変わると、物事の考え方や他人の考えに対する捉え方は、日本人と台湾人で異なる点が多くあります。

そう考えると、やはり、沖縄で生活するのと台湾で生活するのでは、いい意味でも悪い意味でも、生活を始めた初期段階でのカルチャーショックはかなり異なるのだろうと思います。

更に、住空間についてですが、沖縄の古民家と台湾の昔ながらの住居では、同じような作りになっていることに驚きました。台湾の古い屋敷には畳みも縁側もないですが、沖縄の古民家のように家の周りに塀がありますね。また、本屋敷があり東屋のようなものがあるのもダブって見えました。

台風の影響を昔から受けているためでしょうか、家屋の周りには木が植えられているのも、住空間としては似ている部分ですね。何だか、沖縄と台湾の比較をしているだけの記事になってしまっていますが…。

 

6.生活

生活のしやすさや気軽さという視点で、日本人が沖縄あるいは台湾に移住した場合を考えて見ましょう。縁故や人脈などで近くに頼る人がいなければ、圧倒的に国内である沖縄の方が生活しやすいでしょうね。

例えば、病気になったり、交通事故になったり、大怪我をしてしまった場合は、言葉の問題もありますが、近くに頼る人がいないというのは、精神的ストレスが掛り、大きな問題です。

また、沖縄と内地間、あるいは台湾と日本間の交通アクセスにしても、圧倒的に沖縄の方が便利でしょう。最近は、格安のLCC便が台湾と日本間に就航していますが、ビザや出入国などの手続きを考えると国内の方が便利ですね。

生活環境という意味では、沖縄(那覇)と台湾(台北・台中・高雄)を比べると、どちらも生活環境は整備されているため、それ程、不自由を感じることはないと思います。ただし、沖縄の方が台湾よりも大気汚染は酷くないでしょうから、その点も沖縄に分がありそうです。

 

7.人間関係

台湾に移住して、驚いたことの一つは、台湾に来た多くの日本人が感じているように、台湾の方が日本人(外国人)に親切だということです。そのため、言葉の問題さえクリアされれば、台湾人との人間関係を築くことはそれ程、ハードルは高くないでしょう。

それでは、沖縄での人間関係はどうでしょうか?
私は沖縄では暮らしたことがないため、実情は分かりませんが、情報を掻き集めた結果では、ナイチャー(本土の人)へのよそ者扱いが沖縄では存在するとの情報ありました。とは言っても、那覇のような、もはや国際都市ともいえる大都市では、そのような望まざる人間関係は存在しないようですね。

人間関係はどこに移住するにしても、その地域が都市化されているか、伝統を重んじた田舎であるか、あるいは移住者の異文化受容性によっても異なりますので、沖縄と台湾の単純な比較をしても意味がないかもしれませんね。

 

日本に親日的な台湾と政府と対立する沖縄

最近では沖縄米軍基地問題で日本政府と沖縄県が対立を深めていますが、このような対立が激しくなるにつれて、沖縄が日本からますます遠くなっていくような気がします。それと同時に、内地から沖縄に移住したナイチャーはますます沖縄での暮らしがし難くなるのではと危惧しています。

 

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コメント

  1. tomo より:

    国民党 総統候補 洪さん

    民進党の蔡さんと比べると、どうしても、カメラ映りが
    きつく見えますね。
    蔡さんが知的に見えるだけに、差が際立ちます。

    私だけでしょうか?
    今までの報道を見ると、民進党の圧勝の気がしますが、
    違うのでしょうか?
    台湾に住んでいないので、雰囲気がわかりません。

    私が望むのは一つ、余り中国大陸の方に、永住権を与え過ぎないで
    欲しい。台湾の主体性がなくなります。

    • いいぞっ より:

      コメントありがとうございます。

      学生の立法院占拠から先回の統一地方選挙の結果(民進党の躍進)と来て、来年の総統選挙ですので、民進党が有利である状況は変わりないでしょうね。
      どうやら、来年の総統選挙の国民党候補者は、成り手がいなかったため、洪さんが貧乏くじを引いた形になっているようです。
      国民党の中でも現・新北市長の朱さんや立法院長の王さんなど、もっと適任者がいると思いますが、民進党が勝つ流れが出来てしまっている中では、立候補を控えて次々回の総統選挙に備えている雰囲気がありますね。

      中国大陸はしたたかに台湾を香港のように中国への純化を図っていますね。遠いいつの日か、台湾にも共産党が台頭しそうな気がしてなりません。

  2. tomo より:

    民進党の蔡さんを見ていると、本当に清廉潔白、前回の総統選で
    負けた際も、すぐに辞任し、権力にこだわらない。
    人のために付くし、知的なイメージです。

    表情だけ見ていても、知的な部分を感じます。
    ただ、国の運営能力は、如何なのでしょうか?
    国民党は長年の経験もあり、アメリカの人脈もある。
    心配なのは私だけ?

    • いいぞっ より:

      いつもコメントありがとうございます。
      政治の実情についてはよく分かりませんが、どの国でもどの時代でも政治の世界では裏側にはドロドロした世界がありそうですね。与野党双方からの押しの引っ張り合いとか・・・
      そんな意味では、陳水扁さんは良くも悪くもパワフルだったなという印象です。
      来年には台湾でも女性総統が誕生しそうですが、パワフルな部分だけではなく、女性総統にしかできない新たな潮流が出始めるかもしれませんね。民進党の総統になっても、これまで国民党が築いてきた中国との脈は分断しないようですね。

  3. しげ より:

    気候で言えば中央山脈のある台湾には高度2000mを超す高さにある避暑地がたくさんあるので暑さからの逃げ場がない沖縄に比べると良いと思います。

    • いいぞっ より:

      コメントありがとうございます。
      仰る通り、沖縄には真夏の時期には暑さからの避暑地がありませんね。
      私の住む台中は、真夏でも台湾の中では比較的涼しい地域です。

      • しげ より:

        台中に引っ越しされましたか。あそこは天気は良いのですが夏の暑さは半端ないですよね。私も昔住んでいましたがどこまで行っても暑くて困ってしまいました。

        台中から東部に向かうと温泉地の谷関ですか。災害で梨山に向かう省道8はまだ通行止めになっているのでしょうか。あの道が通れば福壽山農場まで直通で行けるから便利なんだろうけど。

        • いいぞっ より:

          コメントありがとうございます。
          私は台湾に移住して以来、ずっと台中在住です。
          台中の夏の暑さは暑いと言えば暑いですが、場所にもよりますね。
          山間部や海の近くの町はそれ程暑くはないですよ。
          さすがに真夏の昼間はエアコンがないと辛いですが、日本にいてもそれは同じだと思います。(特に昨年の夏に日本に一時帰国したときには台中よりも暑かったです)

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