今回は、中国語の文章(2語以上)の聞き取り過程での脳内メカニズムを考えてみました。単語を少しずつ聞き取れるだけの中国語能力が身についてくると中国語表現を聞き取れる準備が整います。概ね、中国語を聞き取ることができる能力のレベルによって3段階のステップがあるのではないかと想定しています。
中国語聞き取りの3つの段階レベル
1.中国語の単語を断片的に聞き取る
2.聞き取れない中国語の単語を推測しながら脳内で考える
3.耳で聞いた中国語の表現を脳内で瞬時に消化する
1.中国語の単語を断片的に聞き取る
1)の中国語の単語を断片的に聞き取る段階では、習得していない単語がたくさん耳に入ってきます。そのため脳内では聞き取れる単語に焦点が向けられます。そして、聞き取れた単語から耳に入ってきた中国語の表現の意味を推測します。これを推測ストラテジーと呼ぶのだそうです。
簡単な一例(脳内で太字部分に注意が向けられる)
你要不要跟我一起去便利超店買東西?
一般的には「要」か「不要」としか返答ができないレベル。
2.聞き取れない中国語の単語を推測しながら脳内で考える
一方、2)の聞き取れない中国語の単語を推測しながら脳内で考える段階では、脳内では聞き取れない単語の部分に焦点が向けられます。そしてこの段階では「聞き取れない単語」<「聞き取れる単語」の公式が成り立ちます。そのため、1)の段階より正確な聞き取りが可能になります。
你要不要跟我一起去便利超店買東西?
聞き取れない太字部分に注意が向けられます。
そのため聞き取れない部分に対する「去哪里?」という質問が可能になるのでしょう。
3.耳で聞いた中国語の表現を脳内で瞬時に消化する
3)の段階では脳内で考えることは何もなく耳に入ってきた言葉を瞬時に脳内で消化すると同時に、聞いた中国語の会話を理解することができるようになります。大人と子供で最も異なる点は、上記1)と2)および3)の期間が極端に短いか、同時進行で耳から入ってきた言葉を消化しているのかもしれません。
一般的には、1)から2)の段階にたどり着くよりも、2)から3)の段階にたどり着くことの方が難しいのだろうと思います。語学学習とは無意識のうちに脳内で処理される限りなく機械的な作業だと思います。この作業は機械的作業故に、どこかで非常に無機質な作業(練習)が必要になります。この無機質で機械的な作業をいかに楽しく楽をして進めるかが重要になるのでしょう。その方法は人それぞれ個性があり属性も違いますので、興味が向く方向が違うため百人いれば百通りの方法があることでしょう。
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