台湾で人気のある食べ物は日本人の口にも合い、ビジネスとして成り立ちそうなものが多くあります。このような小吃(台湾風グルメ)は日本ではあまり見かけないため、日本でフランチャイズ展開したら成功しそうなものもあります。
そのような食べ物をまとめてみようと思います。台湾に移住して以来、日本ではあまり見かけない食べ物や飲み物を一通り食べ尽くした感があります。とはいっても、台湾の食文化は、思った以上に多様性に富んでいるため、まだまだ見たこともない美味しいものが沢山あるのでしょう。
そこで、今回は食の宝庫である台湾で、私が今までに台湾で食した人気のある食べ物の内、日本でお店を開いてチェーン展開してみたら、成功できそうな食べ物をいくつか上げてみようと思います。日本人の口に合うかどうかという点と食材の調達ができるかという点も少し考慮して考えてみます。
台湾のドリンクスタンドのビジネス展開の可能性
台湾では、歩けばドリンクスタンドに当たるというくらい、面積あたりのドリンクスタンドの店数は非常に多いのが現状です。
それでは、ドリンクスタンドのランニングコストと利益率は、どれほどのものでしょうか?ドリンクスタンドで飲み物を注文した時に観察しただけの情報とドリンクスタンドの原料を販売している卸問屋を視察した情報だけから判断してみます。
そうすると、卸問屋での原料価格は非常に安いため、原価率はかなり低く、利益率は非常に高そうです。ただし、フルーツ系ドリンクで本物の果物をふんだんに使っているものは例外です。
問題となりそうな点は、台湾でも同じことですが、人件費と賃借料になりそうです。台湾では日本と比べるとアルバイトの時給がそれ程高くないため人件費が抑えられますが、日本ではそうはいきません。また、賃借料は台湾でも人通りが多い場所は高くなりますが、日本では更に高くなりそうですね。
結論的には、店舗の家賃が高くても、人通りの多い場所で、回転数を上げること、それとドリンク販売の単価を少し高くすれば、十分ビジネスとして成り立ちそうです。実際に、日本では春水堂やゴンチャなどのお店が東京に進出しており、人気があるようですね。
台湾で人気があり、日本人が飲んでも口に合うドリンクをいくつか、下記に挙げておきます。
- タピオカミルクティー(珍珠奶茶)
- 愛玉レモン(愛玉檸檬):天然ゼリーとレモンジュースのコラボ
- パッションフルーツシャーベット(百香果冰沙)
その他にも、マンゴージュース、パイナップルジュース、パパイヤミルクなど美味しいドリンクが沢山あります。ドリンクスタンドでは、これらの飲み物は、甘さや氷の量、あるいはサイズを指定できるのが台湾のドリンクスタンドの特徴です。
多くのフルーツ系ドリンクの場合は、ごく僅かの果物とフルーツシロップ、氷や水だけで作られれています。日本でこのようなドリンクスタンドをする場合は、1年中暖かい台湾とは違い、日本では四季がハッキリしているため、冬の時期は暖かい飲み物をメニューに加えないと1年間を通して売り上げを確保するのは難しそうですね。
台湾の小吃のビジネス展開の可能性
それでは、今度は台湾独特の食文化である小吃について考えてみます。台湾の小吃と似ている日本の食文化は、敢えて言えば、ラーメン店、かけそば屋、牛丼屋、屋台のお好み焼き、たこ焼き、たい焼きなどに相当するかもしれません。あまり日本では目にしない小吃をいくつか挙げてみます。
- 魯肉飯:豚ひき肉のソボロかけご飯
- 麺線 :台湾のあんかけ系そうめん、カツオ醤油だし味
- 胡椒餅:肉とネギの餡の肉まん
- 水煎包:鉄板焼き蒸肉まん、餡は肉やキャベツやニラなど
- 肉粽 :笹葉に包んで味付けもち米を蒸したもの、具は豚肉やシイタケなど
- 滷味 :説明が難しいから写真で…
これらの台湾風グルメは、お客さんの目の前で作り立てを手渡されるというライブ感が一つの特徴でしょう。
日本でビジネス展開をしたとしても、若干は日本人風に味をアレンジしないと日本人の口には合わないグルメもあります。ビジネス形態としては、日本のお祭りなどで出店している露天のようなもので昔から日本にもある形態です。そのため、売れるか売れないかは扱うグルメの味に比例しそうな気がします。
台湾スイーツのビジネス展開の可能性
小吃で台湾の食文化を堪能した後は、台湾スイーツというわけで、台湾で人気があるスイーツをいくつか挙げてみます。
- 仙草ゼリー(仙草凍):漢方系天然ゼリーと糖蜜シロップのコラボ
- 豆花ピーナッツ:スイーツ豆腐とピーナッツと糖蜜のコラボ
- マンゴーかき氷:マンゴーの調達価格が高すぎて日本では難しい?
- 雪ミルクかき氷:雪のようなミルクをかき氷にして甘味をトッピング
もうすでに、雪ミルクカキ氷は日本でも販売されていますが、台湾では、どこでも食すことができるものを上記に、いくつか挙げてみました。
日本では、どれくらいの価格で販売されているか検索してみたのですが、やはり日本の価格は3倍から4倍くらいで販売されているものが多いようですね。
日本で、上記のようなグルメを出店するためには、原材料をどのように調達するかが問題となりそうです。特に、果物などの生ものは輸入規制もあり、なかなかコストに合った調達ができないというのが現実的なところでしょう。
台湾では、日本から輸入された食文化(たこ焼き、ラーメン、寿司など)が多く見かけられ人気があります。これの日本のグルメは台湾ではラーメンの値段は比較的高いですが、そのほかのグルメは現地でも受け入れやすいリーズナブルな値段で販売されています。
このように、日本でも、人気が高いグルメは比較的高価格で販売しても、ビジネスとして成立しそうですが、日本のグルメと差別化が難しいものは少し難しいかもしれません。また、調達に関しても、台湾から輸出された食材を見かけることがあまりないですね。このあたりの問題が解決できれば、ビジネスのスタートに立てそうです。
今後は、台湾で人気になった、上記のような小吃グルメを日本でチェーン展開するにあたり、原材料の調達を上手に出来れば、日本でも成功できるかもしれません。
コメント
台湾人の日本旅行に掛ける費用に対する考察
マクドナルドでアルバイトしてもだいたい、80NTくらいでしょうか?
そんな台湾の方が本当に多く日本を訪れてくれる、本当に有り難いですね
一部のお金持ちを除き、一般的な台湾の方が日本に行く、それなりに
大きな出費だと思います。
イメージ的にはハワイ、ヨーロッパに行く日本人、30万円は使う、
そんな感じではないでしょうか?
台湾に感謝しています。
いつもコメントありがとうございます。
年収や物価などの違いを考えると、台湾人の方が日本へ観光旅行へ行くのは大きな出費だと思います。
現在はアルバイトの最低賃金(時給)は115元で、現在の円安を考慮してもそれ程高くはないと思います。
現在は中国人の方が日本への旅行で爆買いをしていると言う報道をよく聞きますが、中国ほどではないにしても日本と比べると台湾も貧富の差が大きな社会ですね。アルバイトの時給を比べると圧倒的に日本の方が高いのですが、高級外国車の所有率に注目すると圧倒的に台湾の方が高くなると思います。このギャップを未だに理解できない今日この頃です。
そうですか、115元ですか、だいぶ、上がりましたね。
私が居た1980年代、マクドナルドの時給は60NTでした。
日本の方が高いですが、それでも高くなったかなとの印象です。
有名なシャープを買収しようとしたホンハイ精密の郭さん、元々は金型製造だったそうです。今は世界富豪番付け87番だそうです。
王永慶さんの一族も凄い富豪ですよね。
ただ、台湾のサラリーマンで1000万円以上貰っている人は
少ないのでしょうね。日本は3.8%が1000万円以上、貰っています。
物価の安い台湾ですから、1000万円は必要なくとも、500万円
くらいの年収の仕事が広がって欲しいと願っています。
豊かで自由で優しい台湾で有り続けて欲しいと、心より願っています。