<台湾の時給‐最低賃金の推移と職種別の時給の相場

台湾の時給‐最低賃金の推移と職種別の時給の相場

台湾の時給(最低賃金)は法律で決定される

台湾の最低賃金としての時給は、中央政府により法律で決められています。

日本では、業種や会社により、時給は若干異なる場合が多いですが、台湾の時給は少し事情が異なります。

台湾の場合は、日本とは異なり、地域によって最低賃金が異なることはほとんどなく、台湾全土、どこでも最低賃金は一律となっています。

その背景には、台湾の時給は台湾中央政府が決定しているという事情があります。

近年では、ほぼ毎年改定されていますが、年々、台湾の最低時給は上昇傾向です。

2015年5月時点では、台湾の時給は115元でしたが、2018年時点では140元にまで上昇しています。

台湾では時給が低いことが社会問題として、マスメディアによく取り上げられています。

ちなみに、台湾のパートタイム労働者の平均月収は1万5,442元とかなり低めです。

不動産価格や外食などの物価の上昇に追いついていないのが台湾の給料の現状です。

台湾の時給(最低賃金)の推移

台湾では、最低賃金の時給は、下記のように推移してきました。

  • 2015年6月まで 115元
  • 2015年7月~  120元
  • 2016年10月~  126元
  • 2017年1月~  133元
  • 2018年1月~  140元
  • 2019年1月~  150元(予定)

台湾の超過割増賃金は?

それでは、8時間を超えた場合の残業代はどのようになっているのでしょうか?

台湾でもアルバイトの労働者が、1日8時間の勤務時間を超えた場合には、超過割増賃金を支払う義務があります。

8時間超過10時間までは33%割増の賃金、10時間超過12時間までは66%割増の賃金を支払う義務が発生します。

また、12時間を超過した勤務はアルバイトには認められていません。

この規定に違反した雇用主は最高30万元の罰金に処せられるとのこと。

台湾の時給をローカル調査した結果

台湾で街を歩いていると、アルバイト募集の広告をよく見かけたり、新聞の折り込み広告にもアルバイト募集の広告をよく目にします。

このような台湾でのアルバイト募集の案内から、現地の事情を考察してみました。

2015年の台湾の時給

画像は、2015年当時、たまたま見かけたモスバーガーのアルバイト募集に関する宣伝広告です。

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上記の募集広告にはモスバーガーのアルバイト時給は115元と表示されています。

アルバイトの時間は早朝、昼間、夕夜、時間帯に関係なく同じ、115元と表示されていますね。

日本円に換算すると400円程度です。

ところが、モスバーガーで販売されているコーヒーとモーニングの価格は、いくらだと思いますか?

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モスバーガーのラテは2杯で100元で、モーニングセット(ハンバーガーと飲料)は50元です。

日本のファーストフードで購入する価格と同じくらいでしょうか?

これは、日本人の視点から見ると、非常におかしなことが起こってます。

台湾のモスバーガーでアルバイトとして働いた場合は、1時間働いてコーヒー2杯分くらいしか稼ぐことができません。

それにもかかわらず、モスバーガーは土日祝日になると多くの人で結構混んでいます。

経済のバランスから考えて、少しアンバランスなことが起こっていますね。これが台湾社会の現実です。

台湾人の平均給与は決して高くないと思います。最も安い賃金で働いているアルバイトの時給は更に低いというのが実状です。

2015年7月の台湾の時給

2015年7月より賃金に関する規定が改定され、今までは115元/時から120元/時に最低賃金の時給が引き上げられました。

下の画像はマクドナルドのアルバイト募集の案内です。

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KFC(ケンタッキーフライドチキン)でも、時給は120元となっていました。

ちなみに下の画像にあるように、KFCの正社員の最低月給は22,000元のようです。

1ヶ月の勤務時間は1日8時間で1ヶ月の休みは9日間となっています。

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2016年10月の台湾の時給

2016年10月より、台湾の最低時給が改定され126元に変更されました。

従業員やアルバイトの時給は、日本とは異なり、台湾では政府が統制して、民間企業はその決定に従うことになっているようです。

たった3年ほど前は、115元/時間だったことを考えると、既に10%も上昇したことになります。

2018年の台湾の時給

そして、2018年には140元/Hとなり、時給だけに注目すると恐ろしいほどのインフレ傾向です。

(2018年7月の全聯福利中心のアルバイトの時給142元/時間~)

台湾の時給の相場(職業別)

台湾でも職種により時給は異なるのではないかと思い、興味本位で職種別の時給を確認してみたくなりました。

そこで、台湾の職種別の時給を調べてみました。

特に、下記の職種は出来るだけ、時給階層ごとの職種が分かるように、いろいろな職種を集めてみました。

台湾の職種別の時給の特徴としては、下記のようなことが見えてきます。

  • 最も高い時給の職種は弁護士などの国家資格が必要で特別な仕事。
  • 時給1,000元以上の仕事は高校教師などの特別な教育関連の仕事。
  • 台湾での英語講師の時給は500元~1,000元。
  • 台湾での薬剤師のパートの時給は500元前後。
  • エアロビ、水泳、ヨガなどの講師の時給は350元~500元。
  • 英語以外の外国語講師の時給は350元~500元。
  • 中学や小学生向けの学習塾の講師は300元~500元。
  • 看護師、理学療法士などの医療系の有資格の仕事は200元~300元。
  • 医療系の上記以外の助手スタッフの時給は170元~200元。
  • 夜間や早番の変則勤務時間帯の時給は155元~160元。
  • その他の店員などの仕事の場合の時給は150元以下。

台湾の時給の相場(職業別)の一例

職種(中国語)職種(日本語)時給(元/h)
法務律師弁護士3,000~6,000元
高中英文授課老師(補習班)高校英語教師(学習塾)1,000~3,000元
高中歷史老師高校歴史教師1,000~1,200元
高一物理老師(補習班)高校物理教師(学習塾)900~1,500元
TOEIC 多益老師英語教師(TOEIC)800~1,200元
英文會話老師(外國籍老師)英語教師(ネイティブ)700~1,000元
國立大學英文兼任教師大学非常勤講師(英語)670~925元
TOEFL/TOEIC/IELTS老師英語教師600~1,200元
英文老師英語教師(多数)500~600元
兼職藥師薬剤師(パート)500元
有氧舞蹈老師エアロビクス講師500~1,000元
國文、作文老師(補習班)国語講師(学習塾)500~1,000元
美術老師美術講師500~800元
游泳教練水泳コーチ500~700元
日文講師日本語講師400元
西班牙文老師スペイン語講師400~600元
國小校內課後ESL美語教師小学校英語教師400~700元
越南文兼職教師
泰文兼職教師
ベトナム語講師
タイ語講師
380~510元
瑜珈老師ヨガ講師350~500元
日語教師日本語講師300~350元
血液透析護理師血液透析看護師250~300元
兼職骨科物理治療師カイロプラクティック250~300元
日式LoungeBar服務人員飲食店員(水商売)250~350元
越南翻譯ベトナム語翻訳250~400元
足球教練サッカーコーチ250~1,500元
兼職物理治療師理学療法士(パート)250元
兼職放射師放射線技師240~250元
物理治療師理学療法士200~250元
護理人員(老人養護)看護スタッフ(老人介護)200元
護理師(兼職)看護師(パート)200~220元
牙醫助理歯科助手180元
照顧服務員介護スタッフ170元
兼職服務員(ス○ロー)サービススタッフ160元
計時餐飲服務員日系ラーメン店スタッフ159~186元
便利超商職員(大夜班)夜間コンビニバイト158元
早班計時加油員早番ガソリンスタンド157元
洗碗清潔員洗い場スタッフ155~180元
一○堂早番スタッフ155~205元
門市人員早番店舗スタッフ155元
門市人員店舗スタッフ(多数)150元以下

(引用元: 1111 Job Bank)

台湾と日本のアルバイトの時給の比較

日本の場合は、厚生労働省が地域別の最低賃金を公表しています。

2014年度の場合ですが、日本の平均時給は、780円/時間となっており、最も賃金が低い地域は沖縄県などで677円/時間で、最も賃金が高い地域は、東京都の888円/時間となっております。

台湾と日本のアルバイト時給を単純比較すると、円安の影響を受け、形式的には時給格差は年々縮小しているようです。

ちなみに、日本のモスバーガーのアルバイト時給を調べてみると、900円~1,000円くらいでした。

日本のモスバーガーのアルバイト時給は平均すると950円くらいでしょう。

日台間のアルバイト時給を単純比較してもあまり意味がないかもしれませが、あえて、その単純比較をすると…。

日本のアルバイト時給は台湾のアルバイト時給の2.5倍ほどになります。これは、おおむね日台間の給与水準の違いを表していると思います。

沖縄などの地方都市と比較すると、台湾の時給は随分とアップしたことがよく分かります。

今までのデフレ傾向と最近の円安の影響を受け、日本の国際競争力が低下しているのかもしれません。

関連記事: 台湾の平均年収(平均月収)はいくら?

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