台湾の刑事警察局国際科は4月20日、台湾第二の都市・高雄で、日本人の男を横領と資金洗浄の容疑で逮捕したと発表しました。この事件について、台湾現地からレポートします。
日本人の男は中澤祥基容疑者(43)と報道されています。報道によると、中澤容疑者は以前、日本の自動車部品製造会社・三協株式会社で総務課長として勤務しており、横領額は2003年~2014年年までの11年間で合計約25億円(約6.6億台湾元)を横領したとされ、同容疑者は認めているとのこと。
また、中澤容疑者には台湾人の前妻・呂美智容疑者(53)がおり、前妻と彼女の妹・黄美信容疑者(51)も逮捕された。報道によると、中澤容疑者は呂容疑者と黄容疑者とも共謀して、横領したお金で高級ブランドの腕時計やバッグなどを大量に購入して、台湾で転売して現金化していたとのこと。
中澤容疑者は14年1月に会社に出勤しなくなり、今年になり、横領に気づいた会社から被害届を受けた日本の警察が台湾の警察当局に捜査協力を依頼していた。中澤容疑者は観光目的で台湾に入国していたが、今月16日に移民署により罰金1万元を科されました。すぐに彼が潜伏をしていることが捜査線上に浮かび逮捕に至った。
14年1月に会社から5億4,950万円を横領し、呂容疑者名義の3つの銀行口座に振り込んでいた。その内の一部は呂容疑者の銀行口座に直接振り込まれていた。中澤容疑者らは二千数百万元(一億円程度)の高雄の高級マンション1軒と2軒のアパートを購入していた。
警察によると、中澤容疑者は、特にロレックスなどの高級ブランドの腕時計が好きなようだとのこと。腕時計が好きだという理由の他に、高級腕時計は簡単に持ち運びが出来て、簡単に外すことも出来て、身に付けていれば、動く金庫のようなものだと話しています。
中澤容疑者は日本で勤務したいた頃、カラオケ店で呂容疑者と知り合い、日本で結婚し、現在は離婚していると報道されています。彼らは台湾では、どちらも無職で収入はなかった。それにも関わらず、デパートで毎月20万元以上の買い物をしていたと報じられています。呂容疑者の妹の黄容疑者も働いておらず、生活費は呂容疑者が賄っていた。
警察当局によると、呂容疑者は毎年少なくても3回はマカオに旅行をしていた。マカオへ商品を持ち込み、そこで現金化していた可能性もあると見ています。
台湾現地の新聞報道
自由時報報道では、警察当局によると中澤容疑者は台湾潜伏中は「高橋」という仮名を使っていた。中澤容疑者ら3人は呂容疑者の名義で2,600万台湾元のマンションに3人で暮らしていた。
その他、黄容疑者名義で1,600万台湾元と500万台湾元のアパートも購入していた。また、容疑者3人はいつも5つ星の高級ホテルを利用し、毎月20万台湾元以上をクレジットカード利用し、派手な生活をしていた。
昨日、3人を逮捕した時には、中澤容疑者は「とても疲れた。やっと安心して寝ることが出来る。」と言い、警察から携帯電話を借りて、両親に電話をした。涙を流しながら、「家に帰りたい。ごめんなさい、お父さんお母さん。」と話していたと報じられています。
警察によると、中澤容疑者が若い頃、日本のカラオケ店でマネージャーをしていた呂容疑者と知り合い、恋愛関係になり、その後結婚した。2003年に、中澤容疑者は総務課長になり会社のホープと目されていた。小額の横領から始まったが、次第に横領の金額が多くなっていった模様です。最後は、どれくらい横領を重ねたか分からないと言う。
最近、呂容疑者は高級ブランドバッグをインターネットを通して販売してお金を稼いでいた。呂容疑者は中澤容疑者が犯罪を犯していることを知って、離婚をしたとみられている。
マンションや自宅内の高級ブランド腕時計やバッグなどの動画
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