台湾での「ハンカチ」について、台湾現地からレポートします。
ハンカチ王子と言えば、斎藤佑樹選手ですね。甲子園球場のマウンドで青いハンカチで汗を拭って、丁寧にポケットに仕舞う仕草で、かつて一世を風びしました。
このようなことをする台湾男子は今まで見たことはありません。それどころか、今後もスポーツ中にハンカチで汗を拭う台湾男子は出てこないでしょう。
また、日本ではレストランで食事をすれば、手が拭き易くしてあるしっとりと湿らせてある「おしぼり」が出されます。
サイゼリアなどのファミリーレストランでも、紙おしぼりが提供されています。それでは、台湾のレストランでのおしぼり事情はどうなっているのでしょうか?
私にとっての日本と台湾でのハンカチのポジションは?
私は日本でサラリーマンをしていた時には、必ず自宅を出る前には洗濯済みのハンカチを持ち歩く人でした。
ズボンのポケットに使用済みのハンカチが入ったままクシャクシャになって出てきた時には、その日は一日中、ブルーな気分で軽く落ち込んでいました。
それくらい、日常生活でハンカチが重要なポジションでした。
ところが、台湾に移住して以来、いつの日からかハンカチを持ち歩くことをしなくなりました。
その理由は、台湾(台中)では夏は暑く、冬に一時期を除けば温暖な気候のため、どちらかと言うと汗かきの私は、少し歩けば汗が噴出してくる有り様です。
そのため、ハンカチでは汗の処理が追いつかず、タオルを一本持ち歩くようになりました。
台湾人にとってのハンカチのポジションは?
台湾人がハンカチを使っている光景を見たことは非常に少ないです。
特に、台湾人の男性がハンカチをポケットから出し、手を洗った後、ハンカチで手を拭く仕草を見たことはほとんどありません。
台湾人女性の場合は、ハンカチをカバンに入れている方は少なからずいるようですが、日本人女性のようにハンカチを頻繁に使うようなことはないようです。
そもそも、台湾ではハンカチを持ち歩くような人は非常に少ないのが実態です。
それでは、外出時に汗をかいた時、台湾人はどうしているのでしょうか?
手で汗を拭う、Tシャツの肩の辺りで汗を拭う、このような人がほとんどです。
ただし、女性の場合は携帯用のティッシュやウェットティッシュを持っていたりする人もいます。
少し話は逸れますが、台湾でのプレゼントの習慣でも、ハンカチを他人に贈ることはあまり好まれないようです。その理由は、下記記事をご覧ください。
つまり、何が言いたいのかというと、台湾にはハンカチ王子は存在しないということ。
今後も決してハンカチ王子は出現しないと思います。ちなみに、台湾でもハニカミ王子は偶に見かけることがあります(笑)。
台湾人のトイレで手洗い後の行動を観察した結果
それでは、台湾人はトイレで手を洗った後、どのようにしているのでしょうか?
興味本位で少し観察してみると、ほとんどの台湾人の方は、手を洗った後、手に付いた水気を取るために、軽く数回だけ両手を振り下ろした後…無意識にズボンの裏腿辺りを触り、軽く拭いているようです。
あるいは、Tシャツやポロシャツの裾当たりを軽く触り、拭いているようです。見事にほとんどの人がこのような行動をします(笑)。
台湾のファストフード店あるいは少し高級感を売りにしたレストランのトイレでは、ペーパータオルが設置されています。ただし、比較的高い確率で、ペーパータオルは空(から)になっています。
あるいは、最近では、台湾のトイレにも、瞬間的に水気を取除き手を乾燥させる「ハンドドライヤー」が設置されています。
それにも関わらず、台湾人男性の場合は、あまりハンドドライヤーは利用されていないようです。おそらく、多くの台湾人は、手を洗った後、手を拭く習慣がないためでしょう。
おしぼりは日本が誇る潔癖症文化!?世界に拡大中
手を拭く行為という繋がりで、日本のレストランでは、お絞りは当たり前のように出てきますが、海外でお絞りが無料で提供された記憶がありません。
当然、台湾でもおしぼりは特別な場所でしか提供されていません。少し高級な日本料理を提供しているレストランでは、日本と同じおしぼりが出されるのを見たことがあります。
日本人は当たり前のように、食事をする前にはお絞りで手を拭く習慣があります。それでは、台湾人は食事の前にどうするのでしょうか?
私の知る限り、ほとんどの人がそのまま食事をしているようです。ただし、食事の前にトイレに行き、手を洗いに行く台湾人の方もいることはいます。
台湾で暮らし始めて、私も少しづつ、台湾人の習慣に染まりつつあり、手掴みで食べるわけでもなく、箸を使って食事をするため、敢えて手を洗わなくても不衛生だとは感じなくなりつつある自分がいます。
日本人は過度に衛生面に厳しく、ややもすると潔癖症の国民性が見え隠れすることがよくあります。ところが、日本が誇る「おしぼり文化」は和食ブームの追い風と共に、世界に拡大中だそうです。
これも、日本が東京オリンピックで、ぶち上げた「おもてなし」の一つになるのでしょうか。今後は、おしぼりの習慣が世界で大ブレイクする予感さえ感じます。
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