台湾に移住した後に日本の素晴らしさを改めて実感したことについてレポートします。今までこのブログでは台湾で暮らす際の台湾の素晴らしさや良い面を多く取り上げてきました。
今回は日本の素晴らしさや優れている点について7つほど取り上げて、ご紹介したいと思います。台湾移住に限らず、海外に移住した方であれば、多くの方が海外にはない日本の優位性を実感する瞬間は多くあると思います。
今回このような視点で日本の優位性を指摘することは、決して台湾に欠けている部分を強調する目的ではないことを付け加えておきたいと思います。
海外生活で認識する【日本の素晴らしさ】7つ
それでは、日本の素晴らしさや優れている点だと思うキーワードを7つほど挙げてみます。
- 清潔
- 空気
- 正確
- 安全
- 物価
- 四季
- 静寂
清潔
世界で最も清潔好きな国あるいは国民は日本・日本人だと思います。例えば、ディズニーランドに行ったことがある方であれば分かると思いますが、あれだけの敷地であるにもかかわらず、ゴミ一つ落ちていないという状況は、世界的に見て異常とも思えます。
非常に象徴的な例を挙げてみましたが、その他にも街並みを眺めてみると、日本の街並みは非常に清潔だと思います。台湾の街並みはゴミだらけというわけではありませんが、やはり日本とは比較の対象になるほどまでには清潔ではありません。
あるいは、公衆トイレに入ってみれば、その国の国民性が分かると誰かに聞いたことがありますが、日本の公衆トイレの利用マナーは世界一だと思います。公衆トイレそのものがない国もありますが、台湾の公衆トイレにも言えることですが、何らかの形で公衆トイレの中やトイレ自体が壊れていることが多いです。
空気
台湾に来て最も意外だと感じたことは「空気」です。都市部では多くの台湾人が、風邪を引いているわけでもなく、花粉症というわけでもないのにマスクを着用しています。
特に、バイクに乗っているほとんどの人はマスクを着用しています。バイクや自動車、バスなどの排気ガスによって、都市部の空気は非常に汚れています。そのため、洗濯物を家の外に干すと真っ白の衣類やシーツはよく観察すると黒っぽくなってしまうこともあります。
それに比べると、日本ではマスクを着用しないといけないくらい空気が汚れていると感じたことはないため、台湾と比べると、日本の空気はまだキレイなほうだと思います。(東京で生活したことがないですが、東京の都市部と比べても台湾の都市部の空気は汚れていると思います。)
正確
まず、台湾で生活する多くの日本人の方は、台湾や台湾人のことを「ユルい」と感じるのではないでしょうか。逆に言うと、日本人の優位性は、物事の考え方や行動が正確だということを意味しています。実際に、日本に留学して日本で生活したことがある台湾人の方も日本人の正確性について良い意味で言及していました。
例えば、電車やバスの発着時間、役所の事務処理能力、約束時間、など挙げたら切りがないですが、日本人にとっては、台湾人の方の考え方や行動が非常にお粗末でいい加減だと感じることが多くあります。口では多くを語るけれど、行動が伴っていないなと思うことは日常茶飯事です。
安全
台湾に移住して以来、特に危険なことに遭遇したことがあるわけではないですが、窃盗や盗難という点以外での安全性では、日本と台湾を比べると圧倒的に日本の方が安全だと感じます。
例えば、食の安全について、私が台湾に来て以来、さまざまな食の問題がニュースなどで取り上げられました。排水から油を分離して作られた「下水油」に象徴されるように、台湾の食材に対する安全性は確保されていないことがよく分かりました。下水油は有名なお店でも利用されていたということで社会的に大問題に発展しましたが、表に出てきていない問題は更に多くあるように感じます。
また、タピオカミルクティーのタピオカに接着剤の原料が混じっていたなんて報道もありましたね。いつも不思議に思っていることは、食品スーパーで食材を買うと価格が非常に高く感じるのですが、外食をすると安く感じます。
一般的には食材が安く、外食商品が高くなるのが常だと思うのですが、逆転現象が起きていることに、外食食品の危険性を感じずにはいられません。
それに、このブログでも何度も書いていることですが、台湾人の交通マナーは悪いので、日常的に交通事故が起こっていますので注意しましょう。
物価
10年前の台湾の物価と現在の台湾の物価を比較すると、明らかに物価が上昇していることがよく分かります。これは、国民党の馬政権が誕生して以降、台湾の物価は上昇したそうです。
現在でも台湾の物価が安いと感じる場面は、電車やバスなどの公共サービスやタクシー、外食サービス、都市部を除いた郊外の家賃などです。
一方、一般的に家電製品や教育サービス、肉や野菜や果物などの食品は昔と比べると高くなったなという印象です。その他の衣類や生活必需品は、安いものはたくさんありますが、価格相応で安いものの品質はそれなりで、良いものを使おうとすれば日本とほとんど変わりません。
そのため、台湾で生活費を抑えて暮らそうと思えば、十分可能ですが、日本と同じレベルの生活をしようとすれば難しいと思います。むしろ、品質を重視すれば日本の方が安くて良い物もたくさんあると感じることがよくあります。
(2015年時点で為替の円安の影響も台湾の物価が高く感じる要因の一つでもあります。)
四季
台湾にも、一応、日本と同様に四季があり、長い夏と短い冬に、かなり短い春と秋があります。日本の四季折々の食文化や植生などの自然の移り変わり、人々のファッションなどは、世界のどの国よりも美しいと感じます。
台湾人が台湾では見られない、日本の冬期の雪化粧の光景や春先のさくらが満開の光景、秋にはもみじで満開の紅葉などは、海外で生活してみて始めてその美しさを再認識した日本の美しさです。
日本人の美的感覚が台湾人のそれを圧倒している原因は、このような環境が要因ではないかなとも感じます。
静寂
台湾の街を歩いてみれば一目瞭然ですが、日本とは「音」に関する意識が日本人と台湾人では全く異なることに気が付くことでしょう。
台湾では、どこに行っても騒音との戦いになります。外出すればバイクやバスなどのエンジン音やクラクションの嵐です。電車やバスに乗っても、回りを気にせずに携帯電話で大声で話している人をよく見かけます。
人が集まれば、口喧嘩でも始まったのかというほど大声で騒ぎ立てます。極端な話になりますが、台湾では1人でいる時間以外は、どこへ行っても静かな時間を確保することは難しそうです。
その点、一般的に日本では、どこにいても誰といても周囲への気遣いや配慮である程度の静寂が保たれているように感じます。これは台湾人と日本人の国民性の違いで、音や空間に対する感覚が異なるからかもしれません。
以上、日本と台湾の違いをテーマに、私が台湾に移住して、日本人の視点から日本の素晴らしさや優れている点について改めて認識した7つのことをまとめてみました。
台湾以外の国でも生活したことがありますが、やはり上記の7点は自分が今まで生活したことがある国との比較では、日本が圧倒的に優れている点だと思います。
ただし、これら7つのことについて、台湾人視点で考えた場合、また別の見方になり、彼らは素晴らしさや優れている点だとは認識されないかもしれません。例えば、日本人の正確性は台湾人には窮屈に感じられるかもしれませんね。
台湾人の現役大学生に「日本の魅力」は何かと質問した結果
台湾の現役大学生に「日本の魅力は何ですか?」という質問をした結果を台湾現地からレポートします。大学の授業の一環として、台湾人の大学生(一部の留学生を含む)に日本の印象について、グループワークをしてもらいました。
そのテーマとして、台湾人の方の視点からの日本のイメージを問うてみた結果を簡単にご紹介します。これらの結果から、台湾人の若者が日本をどのように考えているか、日本はどのように見られているか、が少し理解できるかもしれませんね。
5人前後のグループに分けて、それぞれのグループごとに各学生の意見を出し合ってもらい、グループ作業として最終的にグループの意見をまとめてもらいました。その結果を受けて、共通した意見を一つにまとめてみたのが下記の結果です。検討してもらった時間をあまり長く取らなかったため、少し偏っている意見もあるかもしれません。
社会
- 治安がよく秩序が保たれている
- 交通マナーがよい
- 公共機関の時刻が正しい
- 教育に関して進学制度が整っている
- 自動販売機が多く便利
文化
- 伝統文化(茶道・華道)が多い
- アニメなどのサブカルチャー
- AKB48のアイドルなどのポップカルチャー
国民性
- 日本人は礼儀正しい
- サービス業のスタッフが親切・丁寧
- 外国人に対して優しい
環境
- 四季があり自然が美しい
- 観光スポット・景色がきれい
- 街が整然としており清潔
- 水道水が飲める
観光
- 温泉が多い
- 世界遺産が多い
- 花見や雪の季節が美しい
- 衣服・電化製品が安い
食べ物
- 日本料理が美味しい
- B級グルメが多く美味しい
- 食品が安全である
- 海鮮料理が多く美味しい
- 居酒屋が多い
まとめ
大学生に検討してもらった方法では分野を区分してまとめる練習を兼ねていたため、切り口が少し異なりますが、上記で私が述べて「日本の素晴らしさ」と共通している意見は太字にしています。
例えば、台湾の大学生の意見としては、日本の「経済」や「スポーツ」などに関する意見はありませんでした。このことを深掘りしてみると、台湾の大学生の日本に対する魅力は経済やスポーツに関することはあまり関心が高くないという見方も出来るのかもしれません。
台湾人の若者は、日本人が感じる日本の魅力とは少し異なった角度から日本を見ていることが見えてきたりします。
私が海外生活をして認識した日本の印象と今回質問した台湾の大学生の意見が似た傾向の意見となっているのが逆に不思議です。今回、回答をしてもらった大学生は日本語学科の学生であることと日本へも旅行で訪れたことがある学生も多いため、考え方も日本人に近いのかもしれません。
そのため、彼ら大学生が台湾にはない日本の魅力に焦点を当てて、回答をした結果が上記の通りだったという見方も出来ます。もし、そうであれば、台湾にはない部分で、尚且つ、日本の素晴らしい点だと、日本人の私が感じたことと台湾人の大学生の回答が同じような結果になっても全く不思議ではないでしょう。
とは言え、サブカルチャーや音楽などや食べ物に焦点を当てている点などが日本の魅力だという意見は、若者らしく新鮮でした。日本が更に、台湾を含めたアジア諸国からのインバウンドを考える際には、上記の結果は何らかの参考になるのではないでしょうか。
コメント
この比較論は素晴らしいですね。
文章も綺麗で、感銘を受けました。
特に物価に対する考えが実感がわかり、手に取るように
わかります。こんごとも、素晴らしいレポートを楽しみに
しています。
いつもコメントと励ましのお言葉を頂きありがとうございます。
いつか、まとめようと考えていたテーマでした。
考えがまとまってから記事にするのと考えながら記事にするのとでは伝えられる幅と深さが違うことに、最近気が付きつつあります。
先入観に満ちた個人的な視点ばかりかも知れませんが、台湾のことを多くの方に伝えられるように、様々なテーマを取り上げていきます。