日本人視線から台湾人の方たちとの付き合いについて、私が気が付いたことをいくつかまとめておきます。台湾人コミュニティーに入っていくと、日本人としては面食らうことが何度もありました。
台湾は昔、日本に統治されていたこともあり、日本的な慣習が多く残っていますが、人と付き合いをする上での日本人の行動と台湾人の行動を対比させて考えると、意外にも大きく異なることが多いです。
台湾の慣習と台湾人の習慣
日本人目線から台湾の慣習や台湾人の習慣について異なることを5点ほど挙げてみます。
- 何をするにも大人数が大好き
- 一度会っただけでも友達扱い
- 初めての人ともコミュニケーション全快
- 相手の好意を受け入れると…
- 繋がるコミュニケーションが大好き
何をするにも大人数が大好き
台湾では、いつでも、どこでも(どのような状況でも)、何をするにも、たくさんの人が集まり、物事をすることが大好きなようです。友達と遊びに行く場合、食事をする場合、宴会をする場合などなど、どんな状況でも大人数で行うのが良いことのようです。
そのため、そのような台湾人が集まる場では、友達と食事をする予定であったのに、「友達の友達の友達」や「友達の彼女の友達」や「友達の家族の知人」などの状況がよく起こります。そのような状況が大人数で起こるため、言葉の問題もあり、誰が誰なのか分からないまま、最後にはまた会いましょうという言葉で終わることが多いです。
また、家族や親戚などが集まる場では、これまた、大変な状況が出来上がります。家族や親戚では遺伝的に繋がっているため、外見が似ている人たちが集まるため、一人ひとり紹介されても誰が誰なのか分からなくなってしまいます。
それだけではなく、その中には家族や親戚が彼らの彼氏や彼女、あるいは友人や知人を連れてきたりしているので、さらに複雑な状況が出来上がります。のんびりマッタリしたい方には、台湾の大人数大好きという慣習は慣れるまで時間が掛かるかもしれません。(台湾に嫁がれる方は要注意ですね)
一度会っただけでも友達扱い
上記のような台湾人の気質として大人数が大好きな慣習があるため、知らない人と出会ったり、人から紹介されたりすることが多くなります。そうなると、台湾で人の集まるところに行く機会が多くなり、無限に人と人との繋がりは広がります。
そして、一度会っただけの関係の人でも、台湾では友達(朋友)扱いになる場合が多いです。そして、その友達が少しだけ特別な人だったり有名な人だったりすると、彼(女)は私の友達だという理屈が成り立ってしまいます。そのため、友達の自慢大会が始まったりします(笑)。
初めての人ともコミュニケーション全快
日本人の場合であれば、初めて会った方とはかなり心理的距離があり、プライベートな事情を話す機会はほとんどないでしょう。一般的には、初対面の日本人同士の会話では、相手の出身地や仕事くらいまでの表面的な会話をすることが多いでしょう。
一方、台湾では、初対面の人に対しても、プライベートな境界線はなく、どんなことでもお互いに話をするのが一般的なようです。例えば、初めて入った食堂のおばさんとの会話で私が外国人だと分かると、出身地、台湾在住年数、台湾在住目的、婚姻ステイタス、家族構成、仕事内容、(年収)、その後、次回は家族を連れて遊びに来て、という流れになることが多いです。
相手の好意を受け入れると…
台湾人の方たちは、外国人に対して、特に日本人に対してのホスピタリティー気質が非常に高いです。また、日本人は台湾人特有の「押し」に弱く、あまり乗り気のしないことでも、彼らの好意を無差別に受け入れてしまいがちです。そうなると、台湾人の方は日本人ほど以心伝心による社交辞令的な日本人の受け入れを考えることはなく、単細胞的に喜んでくれている考えます。
例えば、あまりお酒が飲めなくても、社交辞令でお酒が美味しいと言ってしまうと、どんどんお酒を注がれてしまうことになったりします。あるいは、おかずが美味しいと言ってしまうと、もう一皿出てきてしまったりします。日本的な社交辞令はあまり通用しないような社会ですので、断る方法や表現を身に付けておくと台湾人とスムーズにコミュニケーションがとれることでしょう。
繋がるコミュニケーションが大好き
日本と比べると、台湾ではフェイスブックやLINEなどのツールがかなり普及していて、極端な言い方をすれば、台湾人は誰でもそのようなツールを使っているようです。人に会えば、フェイスブックで繋がるというのが台湾流です。そのため、初対面の人にも平気で気兼ねなく、フェイスブックやLINEのアカウントを教えてもらったり、教えたりします。
SNS以外のツールだけでなくても、初めて会った人とは、その後の繋がりを大切にして、時間があれば遊びに来て、という話は社交辞令ではなく、実際にその後、相手の自宅や会社を訪れたり、自宅や会社に招いたりするのは日常茶飯事です。そして、そのような時には、先述の通り、自分の友人や知人など直接関係のない人を連れてくるのも台湾特有の慣習です。
台湾生活で社会事情や慣習に関し日本人が慣れない点
台湾での生活に関わる慣習で、日本とは異なる点がありますが、その中でも多くの日本人が慣れない点を挙げて、現地の状況を詳しく解説します。
私のブログを読んで頂いている方から、下記のような質問メールを受けました。今回はその質問について、個人的な意見を交えて、台湾生活の諸事情を紹介します。
台湾の社会について、日本人が感じる不便な点をご紹介しますので、台湾旅行や台湾移住の際の一助となれば幸いです。
台湾で苦手な事
台湾で苦手な事を少し述べてみて、ご意見をお伺い出来れば幸いです。
1.バイクの排気ガス
近づかなければ良いですが、日本よりひどいと思います。特にバスを待ってる間とか、少し辛いかもしれません。2.交通マナー
信号無視も結構有りますし、気をつけないといけないと思います。タクシーに乗っていて、信号無視するので運転手に注意したら、遅くなると逆切れされて、驚きました。3.暑さによる胃腸の不調
私だけかも知れませんが、水・暑さには気を付けないと日本人はよく下痢になると思います。4.ウオシュレットの普及
日本は凄い、有れば気持ち良いです。上記以上に台湾には物価の安さを含め、素晴らしい事が多くあります。敢えて苦手な事を挙げているのみです。
台湾の排気ガス事情
私は台中に住んでいるため、台中以外の都市は当てはまらないかもしれません。台中市街では朝夕と交通ラッシュがあり、ピーク時には交通渋滞がかなり酷いことになります。
その際、バス停などでバスを待っている時には、確かに排気ガスが気になります。排気ガスは主に古いタイプのバスやミニバイクから排出されているようです。
そのため、市街地で原付バイクに乗っている人の多くは、マスク着用で運転しています。バスに乗っている人もマスクを着用している人が多くいます。私も台湾に来た当初は、排気ガスが気になって気管がやられそうでした。
しかし、台湾移住後1年が経過した今では、それほど気にならなくなりました。ただ、子供達には、あまりこのような排気ガスを浴びさせたくないのが本心です。
交通マナー
日本人から見ると、台湾人の交通マナーはかなり酷いものです。
大きくは3つのことが気になります。
- 交通ルールを守らない
- 交通ルールは守っても運転時の周囲への配慮が低い
- 歩行者優先の意識が非常に低い
台湾では日本とは車線が逆になり右側通行です。そのため、自動車やバイクは右側通行になり、信号が赤でも右折していく車やバイクは日常茶飯事です。その結果、歩行者が横断歩道を渡るときには信号を守っていても横断歩道上で巻き込まれる可能性があります。
交通ルールを守っていても、運転時の周囲への配慮に欠けていることが多いのです。例えば、原付バイクは後ろをあまり気にせず、車線変更したりする場合が多く、車を運転していてヒヤヒヤします。車の運転の際も合図を出さずに車線変更するのは日常茶飯事です。こちらも、助手席に座っているだけで見ていてヒヤヒヤします。
台湾人にこの事情について、どう感じるか質問してみると、同じようにヒヤヒヤしているようですw それでも車を運転していると少しずつ、そのような運転時の意識の低さに自分が順応していっているようです。
タクシー運転手の運転は一般的に荒いと思います。ところが、台湾のタクシー運転手は少なくても自分よりは比べ物にならないくら運転に関しては格段に上手だなと思います。タクシーに乗った時に、タクシー運転手の視線をじっくり観察したことがありましたが、広範囲に神経を使って視線が動いているのを見て、運転は荒くても、このドライバーなら大丈夫だと思いました。
暑さと水対策
暑さはどうすることもできませんが、水はどうにかなります。基本的に、台湾人はレストランなどで食事をする時には食習慣として水を飲むことはほとんどありません。その代わりに、食事をする時は必ず、味の薄いスープを飲んでいるのだと思います。
ということで、食事をする時に水を飲まない国で、水を飲もうとするとミネラルウォーターなどのボトルを持ち歩くことになります。あるいは、街中に無数にあるドリンクスタンドでお茶などの飲み物を買うことも多いです。(ドリンクスタンドは比較的安いので良く利用します)あるいは、ガソリンスタンドのようにイメージで、10リットル数十円でウォータースタンドもよく見かけます。
自宅では浄水器を利用しています。そのため、水道水を飲む機会はほとんどありません。ある台湾人に水道水を飲んだら、どうなるか聞いてみたところ、現在は問題ないとのことでした。でも、日本人には問題があるかもしれませんので、私は水道水をそのまま飲むことはありません。
トイレ事情
台湾ではウォシュレットが設置してあるトイレはあまり見かけません。多分、高級ホテルや新築で建てられたマンションなどには備え付けられている場合があるかもしれません。我が家にはTOTOウォシュレットが1台あります。
ウォシュレットがないと、我慢できないというところまで生活の一部になってしまっていたら、台湾での生活拠点(ホテルやアパート)の選択肢がかなり限られてしまうと思います。私はウォシュレットがなくても、台湾流トイレ事情(トイレットペーパーをトイレに流さない)にも慣れました(現在は台湾のトイレ事情は変わりつつあります、下記記事を参照)。
その他の台湾人の習慣で慣れないことは?
以上、個人的な意見でした。
総じて言えることは、台湾に限らず海外で暮らそうとした場合は環境にいかに適応できるかも海外移住あるいはロングステイを有意義にするための条件でしょう。
最後に私が台湾で暮らしてみて、その他のことで気になる点を一部挙げておきます。
- ゴミをあからさまに捨てる。
- TPOをわきまえず大声で話す
- 言っていることと行動が伴わないこと(が多い)
⇒ 上記で挙げたことは主に国民性と習慣の違いが背景にあるものと思います。
コメント