海外移住することにより日本居住時まで受けられていた児童手当の扱いについてのご紹介です。海外に永住することで得られるメリットも多いですが、一方でデメリットもいくつかあります。今回はその中でも児童手当について取り上げてみたいと思います。
児童手当とは?
日本に居住していた時には、児童2人分の児童手当を受給していました。
そもそも、児童手当とは、どのような目的で支給される手当なのか?
児童の育成を経済的な面から支援することにより、
児童のいる家庭の生活を安定させ、
また児童自身の健全な成長を促す目的
(ウィキペディアより)
以上のような目的で行政が支給しているものです。
児童手当の受給資格の主な基準は住民票
それでは。児童手当の受給資格を行政はどのように管理しているのか?
支給対象となる子供の住民票と受給者となる親の住民票が存在すれば、児童手当は受給されることになります。反対に、子供がいるけれども住民票を抜いて海外移住する場合は、日本には住民票が存在しないため、児童手当を受給することが出来ません。
一般的には、1年以上海外に居住する場合は住民票を抜き海外転出の届出をすることが多いため、1年以上海外に居住する予定の方は、住民票を抜くことになり、児童手当の対象から外れることになります。基本的には、行政側は住民票により受給資格の有無を確認しているため、実際に海外に居住していても出国時に住民票を元々の居住地に残している場合は、児童手当の受給が可能なようです。
夫が海外駐在で子どもは日本在住または海外在住のケース
実際に、このようなケースは、夫の海外赴任や長期間の海外出張などで、1年間の間に日本と外国の両国を親子で行き来するケースは、多くあると思いますが、それが不正受給なのかどうかのガイドラインを見つけることが出来ませんでした。例えば、1年のうちの半年を未就学の子供と一緒に日本で暮らし、他の半年を台湾で暮らした場合は、住民票を日本に残してある場合は受給対象となるはずですが、海外あるいは国内居住期間についての厳密な受給対象基準は見当たりません。
一般的には、住民票について、海外転出の届けを出す基準は、海外に1年以上居住する予定があるかないか、が線引きになっているようです。そのため、1年以上の間、未就学の子供と一緒に海外で生活していても、親子の両方の住民票を日本に残してあれば、受給することが可能となってしまいますが、この場合は不正受給と見なされるかもしれません。欧米諸国では外国人(日本人)にも子供への手当てが手厚い国も多いため、海外在住国と日本からの児童手当のダブル受給なんて話も聞いたことがあります。
子どもが留学目的で海外在住のケースは?
そこで、子供が海外に居住していても受給できる方法が1つだけあります。
子供が留学目的で海外に居住している場合は、児童手当の対象となりますが、児童手当の対象年齢は中学校卒業までです。勝手な想像ですが、小学生が海外留学するというケースはそれほど多くないでしょうから、中学生の海外留学に対して児童手当を支給するという名目なのでしょう。
ちなみに、海外留学の場合の児童手当の留学要件という情報がありましたので載せておきます。
留学要件
- 児童が日本国内に住所を有しなくなった前日までに日本国内に継続して3年を超えて住所を有していたこと。
(日本国内に住所を有しなくなった日の前日から過去6年間に、のべ3年を超えて日本国内に住所を有していた場合も含む)- 児童が教育を受けることを目的として外国に居住しており、父母または未成年後見人と同居していないこと。
- 児童が日本国内に住所を有しなくなった日から3年以内のものであること。
上記の要件を噛み砕いて理解すると、以下のようになりそうです。
- 子供が(日本人でも外国人でも)3年以上日本に住んでいたこと
- 留学目的のために海外で生活し親と別居していること
(少なくても片方の親は日本で生活が前提) - 海外留学での受給期間は最大で3年間
冒頭に書いた、海外移住をすることになり児童手当の受給が出来なくなったことがデメリットかどうかは人それぞれでしょうが、金銭的なことよりも日本人であるにも関わらず、日本の行政サービスを受けられなくなると言う意味ではデメリットとなるでしょう。
海外在住の場合の児童手当受給に関わるポイントのまとめ
最後に、以上のことを踏まえて海外移住の際の児童手当のポイントをもう一度まとめておきましょう。
- 日本に住民票があれば児童手当を受給することが可能
- 海外移住などで住民票を抜いて海外転出届を出すと児童手当は受給不可能
- 海外移住をして1年以上海外居住しながら児童手当を受給するのは不正受給
- 留学目的での海外居住なら受給対象となる可能性あり
コメント
以前、一度、お伺いしたことが有りましたが、日本の国民年金の加入を
どうするかですね。年間78万円とは言え、年とって貰えるのは、有り難いですね。
高齢者福祉に関しては、日本の方が良いですね。
いつもコメントありがとうございます。
月額65000円程度ですが、夫婦2人なら130000円ですね。
あくまでも現在の状況で台湾での生活費としては、節約しても夫婦2人で13万円は少し足りないかなとの印象です。
それでも、そのほかに少しだけ蓄えがあれば、十分ありがたい制度です。
私としては、数十年後も年金基金が破綻しないことを祈るのみです。
> 以前、一度、お伺いしたことが有りましたが、日本の国民年金の加入を
> どうするかですね。年間78万円とは言え、年とって貰えるのは、有り難いですね。
> 高齢者福祉に関しては、日本の方が良いですね。