「泣きながら生きて」というドキュメンタリーを知っている方はいるでしょうか?
もう随分と昔の話になりますが、民法で放送されたドキュメンタリーとして、物議を醸し出した作品です。
台湾移住後の自分のブログ記事を読み返していて、ふと「泣きながら生きて」というドキュメンタリーを思い出し、現在の生活との接点を感じたため、記事を書き残しておきます。
以下では、以前書いたブログを振り返ってみて、海外に移住した現在、改めて、そのテーマについて考えて見ます。
以前、私は以下のような記事をアップしていました。
外国人にとって日本は生活しやすい国なのか?
本音か?建前か?日本に来たいと思っている外国人は、日本の生活環境がよいから日本に来たいというが、これは建前だとして、日本に来た外国人が日本で生活していくためには、働かなくてはならないが、働き口はあるのだろうか?
彼らの日本での主な仕事は、3Kが付いてまわるのが常ですね?
1)肉体労働
2)深夜労働
3)危険な労働1)の肉体労働は一般的な仕事で、単純なドカタ仕事から、農業といったところではないでしょうか?
2)の深夜労働は、レストランや、閉店後の清掃作業などがありますね。実際に、学生時代の同級生の留学生は、昼バイトより深夜バイトのほうが時給が高いという理由で(合法かどうかは???)寝る暇も惜しんで働いていたようです。
3)危険な労働は、法に触れるような活動となってしまう。具体的にどんなことをしてお金を稼ぐのかは...ご想像にお任せしますが、自分の命と引き換えにお金を稼ぐか、刑務所行きを覚悟でお金を稼ぐかといったところでしょう。
上記3つのパターンに共通することは、単純作業という点です。
要するに、同じ単純作業の仕事をするのなら、自分の国(外国人にとっての)よりも日本で働いたほうが、お金になるからということになります。
しかし、中には、能力がありながら、単純作業に従事せざるを得ない外国人も多くいます。
いずれにしろ、外国から日本に来る外国人の思惑と日本という国が彼らを受け入れる土壌には、まだまだ大きな溝があり、国際社会とは程遠いような感じがします。
(2005年8月16日更新)
この記事を読んで、海外で働きながら外国の生活に順応して生きていくことの難しさを改めて実感しています。
それと同時に、海外(日本)で生活している外国人の方たちのしたたかさや苦労も心から分かるようになりました。
そんなことを考えていたところ、随分昔の話になりますが、以下のようなテレビのドキュメンタリー番組を思い出しました。
「泣きながら生きて」
「泣きながら生きて」(張麗玲 企画・プロデュース)
「泣きながら生きて」のあらすじ
主人公の中国人留学生・丁尚彪は家族を母国・中国に残し借金をして35歳で来日した。
ところが、その後、不運が重なり日本での進学を諦めることになった。
留学のために抱えることになった借金の返済と、一途に娘の将来のために15年間もの間、不法就労でアルバイトを続けることになった。
その間、日本で稼いだアルバイト代を中国に送金して、最終的には自分の娘をアメリカの大学医学部に進学させる…というストーリーです。
外国人が日本で暮らすという苦労
「泣きながら生きて」を見た印象としては、外国人が日本で暮らすことの現実(苦労)をよく示しているドキュメンタリーだと感じました。
その反面、外国人が強か(したたか)に生きている現実も見え隠れするものです。
アルバイトでしか生活費を稼ぐことができない理不尽さを感じながらも、中国人にとっては日本での稼ぎは中国現地では大きな金額になるものです。
そんな、ギリギリの生活の中でもアルバイト代を中国で生活する妻と娘の生活費と娘の将来の留学費のために歯を食いしばって生きている男性の孤独さも映し出されています。
海外生活でグサッと刺さる親子の絆
一般的に、外国人が海外でたった一人で生活していくことがいかに難しいかを描いているとともに、家族の強い絆も同時にあぶり出しています。
このドキュメンタリーを初めて見た時、私は日本にいたのですが、その時、何故か涙が止まりませんでした。
そして、いま海外で生活していて、改めてこのドキュメンタリーを見ると、主人公の方の辛さや気持ちや家族への思いがもう少し深く分かるような気がします。
たった一人で海外で孤独な生活を送りながら、本国に残した家族のために、肉体労働やアルバイトだけの生活を続ける辛さ…
そして、極限まで節約して、貯金をしたお金を娘の将来の米国留学のために中国へ送金する強かさは感情を動かされる思いがしました。
現在、外国で生活しているため、異国の地で外国人が生きていく苦労をもう少し深く感じることができるのかもしれません。
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