台湾で野良犬に襲われた時の話をリアルに紹介します。
みなさん、犬は好きですか?
私は犬も動物も大好きですが…、台湾でちょっと困ったことが起こりました。
- 台湾では野良犬がいるのだろうか?
- 台湾では街を犬がヒョコヒョコ歩いているらしいね?
- 犬が好きでない人にとって、台湾は住みにくいの?
上記のような疑問を持たれている方もいることでしょう。
以下では、台湾での私の経験に基づいて、台湾の犬事情について紹介します。
台湾で犬に襲われそうになった話
時々、夜遅い時間に、空き地のような広い駐車場の敷地を歩いて帰宅することがあります。
その空き地には、昼間は多くの野良犬が昼寝しています。
昼寝をしている犬達の様子を見ると、のんびりした怠け犬の集まりで、彼らは非常に穏やかに見えました。
その空き地は夜になると、附近の街灯も少なく、暗くてあまり見えないため、あまり歩きたくないのですが、近道をするために小走りで通り抜けることがあります。
辺りは暗くて、様子が見えないため、犬の存在どころか、下を向いて足元を確認しながら歩くことになります。
私は知らずに、一匹の犬の横を通りかかったようでして…その犬も私もお互いの存在に気付かなかったようでして…
私が近くを通りかかると、その犬はかなりビックリしたようで、猛烈な勢いで私に向かって吠え掛かってきました。
その瞬間、その近くにいた仲間の犬たちが、オイルに火が点くように、私の方に近づいて、同じように猛烈な勢いで吠えかかってきました。
突然のことで、ビックリした私は逃げるのではなく、無意識的にヤラれると感じました。
その瞬間、無意識の内に持っていたカバンを振り回しながら、大声を出して反撃してしまいました。
そうしたら、その後、まさかの展開が待っていました。
その空き地は犬たちの集会所みたいになっているため、暗闇から次から次へと、更に多くの野良犬たちが集まってきてしまいました。
暗くて周りはよく見えないのですが、犬の鳴き声を思い返してみると、軽く十匹以上はいたかと思います。
そして、気付いた時には、私は野良犬たちに囲まれているようでした。あまり見えなかったのですが、犬の鳴き声からして、そのような雰囲気でした。
マジか!!??
この時、本当に複数の野良犬に襲われて、喰い殺される恐怖を感じました。
こちらが無意識の内に反撃態勢に入ってしまったので、野良犬たちの本能を呼び起こしてしまったようです。
何匹いるか分からない野良犬たちに囲まれて、近くに見えた野良犬は牙をむき出しにして吠えており、今にも襲いかかってきそうな勢いでした。
ここで逃げるという選択肢は頭に浮かびませんでした。逃げたら追いかけられるという恐怖心と逃げ切れないという不安感。
それは、背中を見せた瞬間に襲いかかってきそうな雰囲気だと、私は瞬時に、本能的に感じたからです。
とにかく一番近くにいる血の気が立っている野良犬に襲い掛かって来られないよう、バッグを体の前方に据えて、防御の体勢を維持するのが精一杯です。
そのようにして、時間稼ぎをしている間も、野良犬たちは仲間意識が強いのでしょう。どんどん仲間たちの勢力が増してきているようでした。
一か八か、一番近くで吠えまくっている犬に、とび蹴りを喰らわせるか?ヤラれるのを覚悟で逃げるか?
とび蹴りを喰らわせてヒットしたら状況は一気に、私の勝利の流れになる、他の野良犬も降参して解散するだろう。
そんな悠長には考えられる状況ではなかったですが、瞬時のうちに考えられるのはそれくらいでした。
ところが、次の瞬間、閃いたのです! 犬たちと戦わずして勝つということを…
鞄の中はある武器があることを思いつきました。
先日、バス停で拾ったライター!! これだ!!
もう必死でした。
暗くて見えないので、「めがね、めがね…」(横山やすし風w)の状態でした。
「ライター、ライター、どこ?」ってな具合で、ようやく見つかりました。
そして、反撃開始だ!
ライターの火を付けて、何を言っているのか分からないが、奇人変人の如く、とにかく大声で叫びました。
ライターの火を着火して、一番近くにいた野良犬に向かって行きました。
そしたら、その野良犬は一目散に尻尾を垂らして逃げて行きました。
文字通り、負け犬です(笑)
不良少年たちではなく、野良犬たちに囲まれましたが、私は戦わずして10匹以上はいたであろう野良犬たちに完勝しました!
その後、その他の野良犬たちも、同様に逃げて行きました。
この事件でかなり精神的に疲れましたが、直後は勝利の余韻に浸りました。
台湾(台中)には多くの野良犬が街中でウロウロしています。
そのため、所構わず犬の糞がたくさんあり、下を向いて歩かないと、大きな過ちを犯してしまいます。
たまには、首輪をしている犬もいるため、飼い犬も交じっています。
ひと昔前では、日本でも田舎の方には野良犬が群れをなしているなんてことがありましたが、今では見かけないですね。
野良犬の脅威と彼らが群れをなした時の仲間意識を改めて知らされました。
台湾では野良犬の駆除活動はされていないようです。
今回の教訓は、台湾では普段穏やかな犬でも、本能を呼び戻すことがあります。
そのため、犬に襲われた時のためにもライターを持ち歩いたほうがよいということ。
今思い返してみると、もし近くで私の行動を見ていた人がいて、その人が犬達の数が暗くて見えなかったとしたら、完全に心を患った人だと思われたことでしょう(笑)。
台湾の野良犬と放し飼い犬の事情
上記の犬の事件で登場した犬は、実は全ての犬が野良犬ということではないようです。
実際には、首輪を付けている犬もいれば、首輪がない犬もいます。
そのため、首輪を付けている犬は飼い犬の可能性が高いです。
このように、台湾の郊外の地方都市では犬が放し飼いにされていることが多いのが実状です。
そのため、放し飼いの飼い犬の場合は、人間に対して慣れているため、比較的人懐っこい犬が多いです。
ところが、人に愛されていない、人から脅されて追い返されてばかりの犬は、人間に対して神経質な犬が比較的多いです。
ただし、昼間では、野良犬であっても比較的温厚な態度を示す野良犬もいるため、危険な犬なのか、人懐っこい犬なのかの判断が難しいのです。
ということで、私は台湾で上記のような犬に襲われそうになった経験以降、あまり街を歩いている犬には自分からは近づかないようにしています。
犬嫌いの人は台湾では暮らし難いの?
私は犬に襲われそうになったため、犬が嫌いになったということはなく、今でも犬は大好きです。
一方で、どうしても犬は苦手な方はいますよね。
そのような犬嫌いの方は、台湾で暮らすのは大変なのでは?
と思う方もいるかもしれませんが、実際には、人を敵とみなすような犬がいるのは郊外の街だけです。
例えば、どの都市でも市街地のエリアでは、野良犬を頻繁に見掛けることは少ないです。
ただし、飼い犬を公園で放し飼いにして、散歩をしている人を見かけることはよくあります。多くの場合はリードを付けていますが…。
そのため、よほど田舎の都市か台北などの都会でも、人通りが少ない場所でなければ、上記で紹介したような状況にはなりません。
また、人通りが多い場所で暮らしている野良犬は人間に慣れているため、人間から威嚇しない限り、犬が本能剥き出しで向かってくることはないでしょう。
ということで、台湾には野良犬や放し飼いの犬が町を歩いていることは多いですが、お互いの距離を間違わなければ、犬嫌いの人も安心して暮らせると思います。
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