<台湾のゴミ捨ての分別ルールと出し方

台湾のゴミ捨ての分別ルールと出し方

台湾では、日本と同様に、ゴミの分別の方法が厳格にルール化されています。

引越しをすると、その地域ではゴミをどのように処分したらよいか分からず、部屋にゴミがどんどん溜まっていってしまう、そんな経験はないでしょうか?

台湾で暮らし始めて、ゴミの捨て方や出し方が分からない方へ向けて、ゴミの分別方法を台湾現地からレポートします。

この記事の目次

台湾の環境保護局と資源回収車

ゴミやリサイクル資源は各自治体が管理しており、一般的には各自治体の環境保護局(環保局)が統括しています。そのため、居住している都市によっても、ゴミの分別や出し方は多少異なります。

例えば、台北市では市指定のゴミ袋を使用しないと回収してもらえないようになっています。指定のゴミ袋はコンビニなどで販売されています。台中市では、ゴミ袋の指定はなく、お馴染みの黒色の大きなゴミ袋を使用することが多いです。

日本では、マンション前などの指定の場所にゴミを出しておけば、ゴミ回収車が回収してくれますが、基本的に台湾では、自分で出すゴミは自分で責任を持って回収してもらう仕組みになっています。

そのため、資源回収車が、「乙女の祈り」の音楽を爆音で鳴らしながら街中を走らせており、その音楽が近づいて来ると、近所の人たちは一斉にゴミ袋などを持って外に出てきます。

そして、ゴミを出す人がいなかったり、一定時間経過してゴミを出す人がいなくなると資源回収車は移動していきます。ゴミとは言わず資源回収というところが、時代の流れを感じます。

台湾でのゴミの分別

台湾でのゴミの分別について、日本の分別状況もかなり厳格に決められていて、10年前や20年前とは格段に異なる状況ですが、現在の台湾のゴミ分別も非常に規定化されています。台湾のゴミ分別を大きく区分すると、下記の通りになります。

  • 一般ゴミ
  • 資源ゴミ
  • 生ゴミ
  • 粗大ゴミなど

一般ゴミと資源ゴミの区別は、細かくルール化されており、全て厳密に覚えておくのは難しいですが、ルール通り分別するのが台湾スタイルです。資源ゴミに含まれないものは一般ゴミと考えればよいでしょう。資源ゴミの主のものは下記の通りです。

  • 鉄類
  • アルミ類
  • ガラス
  • プラスチック(PET、PE、PVC、PP、PS、バイオプラスチック)
  • 乾電池など

一般ゴミと資源ゴミ

例えば、一般ゴミとしてゴミ袋の中に、資源ゴミが一つでも混入していた場合、ゴミ回収を拒否されます。ゴミ回収車には清掃員がおり、全てのゴミ袋の中を確認しているわけではないですが、時と場合に応じてゴミ袋の中身を確認されます。その時、ゴミの分別がキチンとされていないと回収してもらえませんので注意しましょう。

それと、一般ゴミについて、少し変わったところでは、以前経験したことですが、割れた陶器製の茶碗などは、新聞紙などに包んで一般ゴミとして分別するようです。つまり、紙屑も割れた茶碗も同じ扱いとなるという不思議。

生ゴミは肥料用と豚の餌用

そして、生ゴミは更に2つに分類されます。一つは肥料用の生ゴミで、野菜や果物の不要部分、花や葉などの植物、お茶などの出がらしなどになります。そして、もう一つの生ゴミは食べ残しの残飯などで、最終的には豚の餌として再利用されます。

粗大ゴミは引き取り

必要がなくなった家具や大きな樹木などで、これらの粗大ゴミは市政府の環境保護局に連絡をすると無料で引き取りに来てくれます。

マンションでのゴミの分別と出し方の実例

上記のように、台湾ではゴミの分別や出し方が非常に細かくルール化されており、しかもゴミを回収する日もゴミの種類によって決められています。そのため、日常生活の中でゴミを出すことがストレスに感じることもあります。

ところが、日本人が台湾に住む場合はマンションを借りる場合が多いと思います。管理費が掛かるような比較的大きなマンションでは、マンション管理委員会(日本のマンション管理組合に相当)が設置されていることが多いです。

このようなマンションに住む場合は、ありがたいことにゴミ出しはマンション管理会社のスタッフが全て処理してくれます。実は、マンションの場合はマンション管理委員会が清掃会社と契約してゴミを回収する契約をしています。

今回はマンションで暮らす場合のゴミ出しの方法を私の経験をもとに、画像と併せて詳しく解説します。

マンション住まいの場合はゴミ袋はどうすればいいの?

上述したように自治体により、指定のゴミ袋を使わないといけないこともありますし、どんなゴミ袋でも大丈夫な自治体もあります。

マンション住まいの方は、どのようなゴミ袋を使用しても大丈夫です。紙袋でもビニール袋でも問題ありません。一般的には、下の画像のような袋をドラッグストアやホームセンターで購入して使います。

マンション住まいの場合はゴミはどのように出せばいいの?

そして、マンションの裏側や横辺りにある下の画像のような大きなごみ収集ボックスに放り込むだけです。こちらの収集ボックスは、ゴミ回収日の制限はありませんので、いつでもゴミを捨てることができるようになっています。ただし、春節の数日間などには清掃会社も休みになりますので利用できません。

マンション住まいの場合はゴミはどのように分別すればよいの?

下の画像はリサイクル資源回収のための分別エリアです。通常、マンションの裏側や横あたりに設置されています。一般的には、ペットボトルなどのブラスチック類、紙類、ガラス類、金属類などと区分されています。こちらも常時、自由に資源ごみを捨てることができるようになっています。その他の特殊なゴミはマンション管理スタッフに問い合わせるとよいでしょう。

台湾でも資源ごみは大人気!?

最後に、資源回収に関するちょっとした小ネタを紹介します。

日本でも、空き缶や段ボール箱は資源回収業者が買い取ってくれたりしますね。実は、台湾でも空き缶などの金属類や廃棄ダンボール箱、新聞紙や雑誌などの紙類は資源回収業者に販売すると、いくらかのお金をキャッシュバックしてくれます。

そのため、台湾では主に年配の方がゴミ資源の回収で生計を立てている場合もあります。そのため、定期的にマンションを訪れて、お金になりそうな金属類や廃ダンボールなどをリアカーを一杯にして回収している光景をよく見かけます。

台湾の社会の中でも、ゴミと言えど資源の奪い合い、お金儲けの一つの手段であることを垣間見ることができます。

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