台湾のガス料金と日本のガス料金との比較について台湾現地からレポートします。
日本と同様に、台湾でも都市ガスとプロパンガスがあります。
今回は自宅で利用しているプロパンガス(LPガス)の料金について紹介します。
台湾で一戸建ての家では、ほとんどは家庭用プロパンガスを高さ1mくらいのガスボンベで配達してもらうことになります。
昔、建てられた古いアパートの場合はプロパンガスを使用しており、新しく建てられたマンションは都市ガスを使用しているようです。
台湾のガスの料金の概要
プロパンガスのガスボンベの料金はいくらだと思いますか?
画像は一本20kgのプロパンガスの納品書です。
プロパンガスの20kgガスボンベ1本の料金はいくらか?
台湾にはガスの配達業者が多くあります。
台湾では、原付バイクの荷台にガスボンベを積んで配達している光景や小型トラックで配達している光景をよく見かけます。
自宅に配達してもらってるガスボンベ1本は、20㎏のサイズのボンベでした。
そして20㎏/本当たりの料金は830元ということが判明しました。
台湾でも住んでいる地域や契約しているガス会社によってガス料金は違うのでしょうか。
台湾のガス料金はどのように決められるのか?
台湾では、ガス料金がどのように決められると思いますか?
ちょっと気になったので、台湾のガス料金がどのように決められているのか調べてみました。
実は、台湾では、日本と同様に、ガスは公共性が高いサービスですが、ガス料金はマーケットプライスになります。
つまり、都市ごとの市場価格で決められているということです。
そのため、各都市ごとにガス料金はことなりますし、同じ都市であっても、ガス提供会社によってはガス料金が異なる場合もあります。
通常は、同じエリア内では、マーケット機能が働き、どのガス業者を利用しても、大体同じ価格になります。
台湾の各都市のガス料金
先に述べた通り、台湾では都市毎にガス料金が異なります。
ガス料金が高い都市はどこなのか? あるいはガス料金が安い都市はどこなのか?
こちらも面白そうだったため、調べてみました。
下記の資料は、台湾政府の経済部が公表している毎年のガス料金の統計データを元に作成したグラフと表です。
2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
台北市 | 892 | 915 | 972 | 975 | 842 | 743 | 832 | 879 |
新北市 | 842 | 868 | 925 | 927 | 788 | 685 | 776 | 823 |
桃園市 | 800 | 824 | 881 | 881 | 740 | 631 | 721 | 765 |
新竹市 | 815 | 827 | 884 | 880 | 754 | 656 | 746 | 796 |
台中市 | 804 | 835 | 890 | 891 | 747 | 641 | 731 | 778 |
彰化縣 | 779 | 804 | 860 | 865 | 724 | 610 | 697 | 743 |
台南市 | 787 | 815 | 873 | 877 | 740 | 640 | 732 | 778 |
高雄市 | 799 | 822 | 877 | 878 | 738 | 632 | 724 | 772 |
花蓮縣 | 836 | 862 | 919 | 922 | 782 | 675 | 765 | 806 |
台東縣 | 845 | 876 | 934 | 939 | 773 | 672 | 761 | 804 |
澎湖縣 | 826 | 851 | 906 | 892 | 764 | 675 | 775 | 835 |
平均 | 811 | 836 | 893 | 893 | 750 | 644 | 733 | 779 |
(引用元:台湾政府経済部の統計データより作成、単位:元/本(20kg))
上記のデータから分かるポイントをまとめておきます。
- 台湾のガス料金は各都市により異なる。
- 台湾のガス料金は都市毎、月毎に変動する。
- 台湾のガス料金は都市により、直近では600元~1,000元/20kgの範囲で変動。
- 台湾で最もガス料金が高い都市は台北市。
- 台湾の離島でもガス料金は高くなる傾向がある。
- 台湾本島での地方都市ではガス料金が比較的安い。
- 台湾で最もガス料金が安い都市は嘉義市(2018年7月)。
台湾と日本のガス料金を比較検証した結果は?
台湾のガス料金と日本のガス料金を比較してみましょう。
今回は、プロパンガス料金消費協会のデータを参考にしました。
調べてみると、20㎏/本=10立米とのことでしたので、10立米で比較計算してみました。
日本でも地域により、ガス料金がまちまちで、判然としない部分があるようです。
上記の協会の情報によると、北海道を除いた場合のガス料金は10立米あたり約5,000~6,000円程度でした。
台湾と日本の10立米あたりのプロパンガスの比較結果
- 台湾: 830元(→ 2,750円)
- 日本: 5,000~6,000円(→ 平均5,500円)
結論は、台湾のガス料金は日本のガス料金の2分の1程度ということになりました。
台湾ではガスの月額料金が安くなる理由
台湾では安いガス単価の上に消費量も少ない
台湾は年間を通して考えると、夏は暑く冬も日本と比べると、比較的暖かい気候です。
そのため、基本的に、ガスの消費量は必然的に少なくなります。
ガス単価が日本のガス料金の1/2程度と安いだけではなく、ガス消費量も少なくなります。
その結果、ガスの月額料金や年額料金の絶対額は日本よりも更に安くなります。
台湾のガス料金は変動しやすい?
更に、台湾のガス料金は原油や為替の影響をガス単価に短期的に反映しているのでしょうか?
毎年どころか、毎月、ガス料金もよく変動します。
例えば、一般的に原油が安くなるとガス料金にも、その影響を受ける形で価格が下がります。
日本よりもガス料金の変動は比較的大きく、変動時期も比較的速いように感じます。
関連記事: 台湾のガソリンの値段‐日本の油種との違いと価格比較
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