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台湾の風水文化

台湾は世界で最も風水思想が社会に浸透している国の1つです。元来、風水思想は中国大陸で起源したものですが、文化大革命により中国の伝統的思想が排除されるに至り、その後、台湾や香港でその思想研究が継承されたという歴史的系譜があります。台湾では、風水の考え方がありとあらゆる所で、見聞きすることができます。例えば、都市計画などの比較的大規模な国レベルや地方都市レベルの企画から、住居やオフィスのレイアウトなどの比較的身近で日常生活に密接に関係した場面まで、多くの場面で風水思想が関わっています。

 

日本では、風水と言えば、一部の若者の間で流行している社会的ブーム、あるいは特定の人だけが信じている迷信という考え方が主流かもしれません。台湾では、ひとたび街を歩けば、風水師や命理師などの看板をよく見かけます。風水や占いを生業としている人が多く存在するということは、それだけ台湾では、そのような風水師の助言に耳を傾ける人が多く、そのサービスに需要があるということを意味しています。

 

そもそも、風水とは何か?

風水(ふうすい)は、古代中国の思想で、都市、住居、建物、墓などの位置の吉凶禍福を決定するために用いられてきた、気の流れを物の位置で制御する思想。

風水では都市や住居(すなわち生者の居住空間)を「陽宅(ようたく)」、墳墓(すなわち死者の居住空間)を「陰宅(いんたく)」と呼んで区別している。

風水は大別すると、(1)地形読破の術である「巒頭(らんとう)」と(2)時間によって変化する天地間の気を判断する「理気(りき)」とに別れる。(ウィキペディア参照)

上記のことを踏まえ一言で表現すれば、場所の良し悪しを決定する「生活環境学」と言えるかもしれません。

 

台湾で風水の必要とされる場面を日常生活に注目して、もう少し具体的に考えて見ましょう。例えば、家を建築する場合には、建築地として最も適した場所、門や玄関の方位、敷地内の庭や駐車場などのレイアウト、家屋内の応接間、寝室、書斎、キッチン、トイレ、などのレイアウト、ドアや窓の配置や大きさなどセンチ単位で決めていくのが台湾でよく見られる風水の現状です。日本ではやっているような、室内の西側に黄色のモノを置くと運気が増すなどといった考え方とは随分と異なる思想文化と言えましょう。

 

台湾では、生活環境に関する重要な決定をするときには、風水師からの重言を求める人が大勢を占めると言われています。ある家に病人が多かったり、事故で亡くなるなどの事案が発生した場合は、生活環境つまり風水に問題があると考え、風水師に分析と判断を委ねることも多々あります。また、ビジネスや商売をする場合には、その場所が商売繁栄に適した場所かどうかなどの助言を求めることも多々あります。このように、台湾では、風水思想は日本で考えられているような一時的な流行ではなく、歴史的に受け継がれてきた思想文化であり、社会の中で重要な役割を担う思想文化であり、日常生活に欠かすことができない思想文化であると言えます。

-台湾社会