AKB48の影響力絶大!?台湾の大学生に日本語を学ぶ切っ掛けを聞いてみた結果

台湾の日本語学科の大学生に日本語を学習する切っ掛けは何かと聞いてみた結果をレポートします。私が現在勤めている1つの大学の日本語学科の学生に上記のような問いかけをしてみました。その結果、特に気になったことを簡単にご紹介します。

 

私が担当している大学4年生にアンケートした結果

・日本に旅行に行って興味を持った
・日本の文化
・日本のドラマ・テレビ番組・映画
・日本の漫画・アニメ
・日本のポップ音楽
・日本のゲーム

学生たちから聞き出した「日本語を学習し始める切っ掛け」となったことを挙げると上記のようになります。学生数が100人や200人もいる訳ではありませんので、調査と言うほどのものにはなりませんが、現在の大学生が日本語に興味を持つ切っ掛けとなる出来事の傾向がよく分かります。

 

意外にも少ない日本への旅行や文化に興味を持つ学生

上記の切っ掛けの内、上から2つの日本への旅行と日本文化以外は、メディアの影響と言えます。

実際に日本へ旅行に行き、現地でよい思い出が出来ればその国や地域のことをより知りたくなるのは必然でしょう。逆に言えば、台湾へ旅行に行き、台湾の美味しい食べ物や台湾人のホスピタリティーや暖かい気候に感銘を受けて、台湾が大好きになり、留学をして、台湾に生活拠点を移したという日本人も多いことでしょう。

また、少し特殊な理由では、日本の独特な文化に興味を持ち日本語を学び始めたという学生も何人かいました。例えば、武士や忍者など日本でしか見られないようなものです。また更にマニアックなところでは、日本の将棋に興味を持ち日本に興味を持ったと言う方もいました。将棋は、台湾にもありますが日本の将棋とは違うものです。台湾では公園などで年配の方たちがよく遊んでいます。

 

台湾の若者が日本に興味を持つ切っ掛けはメディアの影響が絶大

日本や日本語にに興味を持つことになった最も多かった回答は、日本のドラマやテレビ番組を見て興味を持ったというものでした。台湾では、日本のテレビ番組はNHKを含めても数局あります。それらの番組は、NHLニュースだけではなく、日本でもヒットしたドラマや音楽番組、バラエティー番組、アニメなど一般的に日本で人気がある番組の再放送を見ることが出来ます。そのようなテレビ放送が、学生たちにとって日本や日本語への誘因として最も大きく影響していることがよく分かりました。

また、アニメも非常に強く影響しています。台湾で日本のアニメが放送され始めて20年近く経っているのでしょうか。もしそうだとすると、今の大学生は生まれた時から日本のアニメを見てきたことになります。このように考えると、外国文化の浸透による社会への影響を実感します。更に現在では、日本のゲームを楽しむ学生も多く、ゲームでよく使われる言葉だけは、日本人並みに知っていたりする学生も多くいます。今後はインターネットなどのメディアを通して、日本や日本語に興味を持つ学生も増えていくのかもしれません。

 

AKB48などの日本ポップスの影響力も絶大

最後に、意外にも驚いたのが、大衆文化の一つであるポップ音楽を聴いたり見たりして、日本語に興味を持ったという学生も多くいました。音楽は曲と詞により構成されていますので、大半の日本の曲の詞は日本語のため、歌を口ずさめば日本語を学びたくなるのも納得できます。そして、なんと偶然だと思いますが、10%近くの学生が日本語学習の切っ掛けの一つとしてAKB48を挙げていました(驚)。AKB48のファン、AKB48をもっと知りたいという、学生が男女問わずいたことに驚かされました。ズバリ哈日族と言ってもよいでしょう。

社会の中に1つの文化が浸透していく過程は非常に時間が掛かることです。逆に、文化の異なる社会に入っていき、その文化を受容して、その社会の慣習に慣れることも非常に時間が掛かることです。生まれた時から、新しい文化に慣れ親しんでいれば、元来異なる文化であったとしても、異なる文化とは感じないばかりか、その文化に魅了されることもあるのでしょうね。

現代の台湾の大学生のことを知りたい方は下記記事をご覧ください。
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