台湾学生の語学習得能力が高い理由|英語と日本語

台湾の大学生や高校生の語学力についてのレポートです。

台湾では日本よりもはるかに外国語教育が盛んです。

人が集まるような場所には、必ず英語の語学学習塾があります。

それらの語学学習塾には、中学生や高校生が多く学んでいますが、小学生も放課後のレッスンで学習しています。

また、土日などの休みでも、多くの学習塾や生涯学習機関で社会人の方たちも語学学習に励んでいます。

いまや、台湾では英語はホワイトカラーにとって必要条件になっているようにも感じます。

それでは、台湾の大学生はどれくらい語学力を身に付けているのでしょうか?

私が教えている日本語学科の学生の例を挙げてみます。

彼ら学生は日本語を専攻していますが、日本語の語学能力よりも英語の語学能力の方が高い学生が多くいます。

例えば、彼らが日本語でどのように表現してよいか分からない場合などは、英語で表現してもよいかと聞いてきます。

このように、日本語を主専攻にしているのにも関わらず、英語をある程度身に付けた上で日本語を第二外国語のような位置づけで学んでいる学生が多くいます。

もちろん、言うまでもないことですが英語も日本語もいまひとつ身に付けられていない学生もいます。

とは言うものの、全般的には、日本の学生よりもはるかに英語の語学能力は高いのではないでしょうか。

その上で、日本語も大学4年間で身に付ける学生も多くいるのです。

このような状況を鑑みますと、台湾人は明らかに日本人よりも語学習得能力が高いと感じます。

なぜこのように台湾の方は語学習得能力が高いのでしょうか?

一つの理由は、台湾は国家予算に占める教育費の比率が高いと聞いたことがあります。

台湾では、学校や担当する教師にもよりますが、小学校2年生から英語の授業を取り入れているケースがあります。

それどころか、私立幼稚園では英語のネイティブスピーカーを教師に迎えて、全ての授業を英語で進めるようなクラスは珍しいことでもないのです。

日本と同様に、英語が高校や大学での受験で重要であるだけでなく、台湾では観光も主要産業の一つですので、観光やレジャーに関する仕事をしようとすると英語ができることが非常に有利になります。

それが、日本語ではなく英語であることに少しだけ違和感を覚えます。

というのも、中国人観光客を除けば、英語圏からの観光客よりも日本からの観光客の方がはるかに上回っているのに・・・。

台湾人が語学習得能力に長けているもう一つの理由は、台湾が多言語多文化国家であることも見逃せません。

台湾の公用語は中国語(北京語)ですが、台湾語や客家語、あるいは原住民固有の言語など多くの言語がミックスされた社会です。

それに対して、日本は少数民族国家であり、言語は日本語で統一された国家ですので、外国語を習得する過程での「音」の習得には非常に不利な条件のように感じます。

台湾人が外国語習得について非常に高い能力を持っている理由は、他にもあるかと思いますが、台湾に移住してから考えついた大きな理由は以上のようなものでした。

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