蔭豉蚵豆腐とは、豆腐と牡蠣を豆豉(トウチ)ベースの味付けで炒めた料理です。台湾では、家庭料理も日常的に食卓に並び、ローカル食堂や台湾料理のレストランでは、必ず提供されているほど有名なメニューの一つです。
トウチという調味料は、日本では中華料理以外では使用されることはないため、味や風味は独特です。トウチの原料は黒豆に塩を混ぜて発酵させたものですので、日本の味噌に近い調味料です。
トウチも色は黒っぽいですが、牡蠣から出るダシも黒っぽい色のため、煮汁は黒くなります。一方で、豆腐は白色ですので、この料理の見た目には、少し抵抗感があるかもしれません。ところが、一旦食べてみると、牡蠣から出る海のダシをトウチが引き立てていて、旨みが凝縮しています。
蔭豉蚵豆腐は、豚の挽肉を使う代わりに牡蠣を使った麻婆豆腐と言えるかもしれません。台湾では、アツアツご飯の上に、麻婆豆腐をかけて食べるのと同じように、蔭豉蚵豆腐をかけて食しています。
蔭豉蚵豆腐(牡蠣豆腐炒め)の材料
材料
生牡蠣 :200g
絹ごし豆腐:1丁
ネギ :1本(40g)
生姜 :1片(10g)
ニンニク :2片
唐辛子 :2本
調味料
トウチ :20g
酒 :大さじ1
醤油 :大さじ2
砂糖 :小さじ1
水 :大さじ2
片栗粉 :小さじ1
ごま油 :小さじ1
蔭豉蚵豆腐(牡蠣豆腐炒め)の作り方
- 生牡蠣は水でよく洗い、水気を切っておきます。
- 絹ごし豆腐は2cm角程度の大きさに切っておきます。
- ネギはみじん切りにしておき、唐辛子は輪切りにして、生姜とニンニクはみじん切りにしておきます。
- 熱した厚底フライパンにサラダ油を大さじ1程度のサラダ油(分量外)を引き、トウチ、生姜、ニンニク、唐辛子を入れ、香りが立つまで軽く炒めます。
- 豆腐とネギをフライパンに加えて、軽く炒めます。
- その後、調味料(酒、醤油、砂糖、水)と牡蠣を加えて、強火で沸騰するくらいまで、蓋をして蒸し焼きにします。
- 8分程度煮上げて、牡蠣にしっかりと火が通ったことを確認して、火を止めます。
- 水溶き片栗粉でとろみを付けて、最後に、ごま油を垂らして香りを付けます。
料理のポイント
牡蠣の臭みが気になる方は、下処理として、沸騰した熱湯に潜らせると臭みが抜けます。
蔭豉蚵豆腐は、トウチが味を決めるポイントですが、トウチがない場合は同じ発酵調味料の味噌で代用することも出来ますが、味や風味は台湾料理とは全く異なる日本風になってしまいます。
最後に、薬味として香菜(コリアンダー)か刻みネギを上に添えると彩りが良くなります。
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