台湾で大学教員として勤続する条件|初めての学生からの評価はいかに?

台湾で大学教員として勤務し続けていくための条件についてのレポートです。台湾で大学の教員になりたい方は、下記記事を参考にしてください。
≫≫ 台湾で常勤の大学教員になる条件とその方法

日本では、最近は多くの大学が学生からの評価制度を採用し大学教員が評価される時代になっています。この傾向は台湾でも同様で、私が勤務する大学でも学生から教員が評価を受ける仕組みになっています。

 

台湾の大学教員が学生から受ける評価システム

学生からの評価システムについて、自分が知っている範囲内で簡単にご紹介します。

  1. 評価方法は学内端末上でアンケート形式で実施
  2. 評価は5段階(5が最も高い評価で1が最も低い評価)
  3. 1学期間に2回(中間と期末)実施
  4. 教員に対する意見や要望も記入可能
  5. 評価結果は学内端末上で各教員に公表

 

概ね上記のような内容で評価されます。学生からの評価システムは、(たぶん)大学の教育品質を維持・向上させるために実施されているのでしょう。

大学も一つの企業と考えれば、教員からみると学生は顧客にあたり、顧客満足度が高ければ、その大学の価値も高まるという考えが根底にあるのだと思います。

そう考えると、顧客満足度を上げるために一企業の社員が、それぞれ努力すれば企業の価値も高まるということでしょう。これがこの評価システムの理想論といえましょう。

 

それでは、この評価システムを現実的に考えて見ましょう。顧客である学生全員が学業に対して学習意欲が高く真面目な学生であれば上記のような評価システムは問題なく機能するかもしれません。

ところが、元々学生の評価の質が低かった場合はどうなるでしょうか?授業への出席率が非常に低い学生が多くいた場合は、上記の教員評価システムもあまり機能しなくなってしまうのではないでしょうか。

つまり、極端な話をすれば、授業に一度も出席していない学生が授業に対する評価は不可能でしょう。

 

学生からの評価が低いとどうなるか?

私の大学では評価点が、3.8以下になった場合は、非常勤教員はクビになり、常勤教員でも何らかのペナルティを受けることになるそうで、実はそのようなことは着任前に聞いていました。

こうなると、学生に授業のイニシアティブを握られているような状況になり、あまり学生に対して厳しく接することができなくなることもありえます。

評価点に関しては、私はあまり気にすることなく、クビになったらなったで、その時考えればいいだろうという能天気なスタンスで授業をしていました。

実は、上記のような教員評価システムがあることは知っていたのですが、その評価結果を各教員に対して、自分が担当した授業のみですが公表しているということを最近知りました。早速、先学期に学生から頂いた私の教員としての評価を見てみました。

評価項目は十項目程度あり、すべて5段階で評価されます。その他にも、教員へのアドバイスとして、声の大きさや字の見易さ、開始時間や終了時間は適切かなどの項目があり、問題があればチェックできるようになっています。

そして、私が学生から接する中で感じた予想評価点は、3.8をギリギリ越えている程度だろう推測していました。

 

私が実際に受けた評価はいかに?

最も低い評価を受けた授業は、4.25でした。
最も高い評価を受けた授業は、4.45でした。
そして、全ての授業の総合評価は、4.35でした。

 

全大学の総合評価の平均評価点は、4.3程度ですので、標準的な評価点だったという結果になりました。

はじめて台湾の大学で日本語を教えることになり、毎回試行錯誤をして授業を何とかこなしたというような状況にしては、まずまずの評価をいただけていたようです。

自分としては、上出来な評価点だったという実感がすると同時に、このような評価はあまり信用できるものではないなという気持ちも少しあります。

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