台湾での日本人の仕事として日本語教師はどう?求職者へのアドバイス

仕事・就職

台湾で日本人が出来る仕事のナンバーワンは日本語教師か?

このような質問を頂きました。

そのため、実際に台湾で日本語教師をした私からみて、台湾で日本人が日本語教師をすることの選択肢が、どのように映るのかを紹介します。

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台湾で日本人が仕事をするなら日本語教師がベスト?

このブログを通して、購読者の方から、以下のような貴重な意見を頂きました。

台湾で日本人が出来る仕事について

現代日本人の台湾への自発的移住に関する研究

交流協会(台湾における日本大使館に相当)
の研究者がまとめたレポートですが、台湾における日本人の仕事は下記のようなものです。

1.日本語教師 これが圧倒的に多い
2.半導体技術者
3.その他の技術者
4.旅行社、ゲストハウス経営等。

台湾は政策的に、日本人に対して、ブルーワーカー的な仕事にビザを与えません。
但し、日本語教師は割合、ビザが取り易いようです。最近は希望者が多く、仕事も減少傾向と聞きました。

仕事をするうえで、最も大きな問題がビザです。
やはり、台湾人の配偶者を得て、その身分を生かして働けば、職種に制限なく、自由に仕事が出来るようですね。

結論として、一般的に日本人が台湾で働こうとすれば、日本語教師が最も良い。
如何でしょうか?

 

上記の質問について、2つに論点を切り分けて考えて見ます。

  1. 台湾で働くためのビザ取得の問題
  2. 台湾で仕事を得るための方法と日本語教師という仕事

台湾で働くためのビザの取得について

まず、台湾で働くためのビザ取得の問題について、台湾人の配偶者になると、外僑居留証を取得することができます。この居留証を取得すると、台湾では無条件で、ほとんどの職種で働くことができます。

その他の場合は、雇用主(在台企業)が労工局へ労働許可を申請してビザを取得することになります。そのため、労働許可のハードルにより、日本人の仕事選択の幅がかなり狭まります。

その上、もし仕事環境が合わずに転職したくなっても、次の転職先からの確約されたオファーがない限り、ビザを継続出来なくなります。

そのため、台湾では日本人を含めた外国人は気軽に転職することはできない状況になるため、精神的には、随分不利な状況で働くことになります。

台湾で働く場合、ビザが必要になりますが、ビザ取得の問題の解決方法の一つとして、台湾で自ら起業することが考えられます。

起業ビザを目指す場合は、会社を設立してビザを申請するというステップになり、その後、毎年、安定して高い売り上げを維持しなければならないという条件も付いてきます。

そのため、実際には台湾で起業をするという選択肢は、かなりハードルが高くなることでしょう。

台湾では日本人は日本語教師の仕事に就きやすいか?

台湾で日本人が仕事をする上で、比較的働きやすい職種について、日本語教師が最も仕事を見つけ易いということは事実だと思います。

その他にも、半導体を含めた技術者、旅行関係、ホテル・民宿・ゲストハウスも日本人が働く上で、仕事を見つけ易いあるいは起業しやすい分野だと思います。

もう1つ、加えるとすれば、腕利きの良い日本料理人でしょう。最近では、台北だけでなく台中でも日本から進出してきたラーメン店が多く、単価が高い割りにはお客さんが集まっています。

うどん屋さんは台湾にも進出してきているので、最近は台湾で本物の日本そばのお店を開店したら大当たりするんじゃないかな、と妄想しています。(台北なら本物の日本そば屋さんあるのかな)

話が少し逸れましたので、日本語教師に話を戻します。一昔前の日本語教師の需給関係は分かりませんが、現在でも日本語教師の需要は結構あります。

ところが、時給換算をすると、それほど割りの良い仕事ではありません。そのことが一つの要因で、人の入れ替わりが激しいのかもしれません。

実際に、日本語教師として働くためには、大まかには日本語を教えるための知識をつけるための時間、授業の準備をするための時間、授業時間、その他の雑務の時間、が必要です。

実際に、お給料を貰える時間は、授業時間だけですので、割に合わないと考えて、別の仕事に転職していくというパターンも多いと思います。

一方で、台湾人の方との接点を持ちながら、中国語の語学力も含めて少しずつ台湾社会の中に溶け込んでいくという意味では、台湾に来た日本人が最初に携わる仕事としては、最も相応しい職種だと思います。

 

台湾で日本語教師として働きたい求職者の方へのアドバイス

台湾で外国人が働く場合には、ビザの種類により最低月給が決まっていたりします。ところが、日本語教師だけは特殊な職業との位置付けで、最低月給も決まっていません。

そのため、台湾で就職するのであれば、日本人にとっては少しだけ就職のハードルが低くなっているようにも感じます。

そこで、台湾の大学で日本語教師として働いた私の経験を基に、以下では日本での就職活動と台湾での就職活動で、同じことと違うことを中心にご紹介します。

 

私が台湾で日本語教師の職を得たプロセス

日本語教師として働くようになるまでの私の求職活動を、もう一度簡単にまとめておきます。

知人を介して、日本語教師として大学で教鞭をとってみないかという話を頂いたのが、最初の切っ掛けでした。

日本語を教えた経験もなく、その当時は、ほとんど中国語を理解することができない状況で、私に日本語教師ができるのかなというのが本心でした。

その後、紆余曲折があり、何とか台湾の大学で日本語教師をすることになりました。

私が日本語教師の職を得たプロセスを端的に言えば、人脈による紹介です。実は、台湾では就職以外でも何をするにしても人脈がモノをいいます。

日本語教師になるための一般的な就職活動

一般的というよりも、日本と同様のプロセスを経て日本語教師の仕事を見つける方法は、台湾にもあります。それは求人情報を見て、日本語教師の仕事に応募するというプロセスです。

最も探しやすい媒体は、インターネット情報になります。例えば、下記のようなウェブサイトで探せば、必ず日本語教師募集の情報が少なくても何件かは見つかります。

  • yes123
  • 1111人力銀行
  • 104

 

上記のような人材紹介会社で募集している学校は、多くの場合は塾(補習班)です。人材を募集している学校へ、直接、履歴書を送り応募する形になります。先方の学校から面接の連絡を受けて、採用という流れになります。このように、ほとんど日本と同じような採用プロセスになります。

台湾でどうしても日本語教師の仕事をしたい方の就職活動

日本でも見られるような上記の形式の就職活動は、ごく一般的なプロセスですが、実は台湾人の方の就職活動はもっと積極的です。

日本語教師という仕事に限ったことではありませんが、台湾人の方は人材募集をしている、していないに関わらず、履歴書を持って希望する企業にアポなしで飛び込みます。就職活動の飛び込み営業です(笑)。

冗談ではなく、台湾人の方は、実際に、このような就職活動をしています。実際、私の知人(日本人)も大学での日本語教師の職を得るために、大学側の募集の有無に限らず、片っ端から大学にメールで履歴書を送ったそうです。そして、数校から面接の通知をもらい、大学教員として採用されたそうです。

また、他の知人は、履歴書を持参して、日本語学校へ直接赴き、採用されたという話しも聞きました。もし、採用されなかったとしても、その後、欠員が出た時には声が掛かるかもしれません。

台湾で日本語教師を目指す方へのアドバイス

日本語教師になるためには、ビザ、技術、情熱が必要だと思いますが、特に初めて日本語教師として働こうと考えている方は、ビザや技術に関しては、すぐには自分で、どうこうすることも出来ないため、日本語を教えたいという情熱を示すしかないと思います。

台湾で日本語教師として働きたいという日本人の方は、意外にも多くいるようです。ところが、台湾で暮らしてみて、気が付いたことですが、日本語を学習したいと考えている台湾人の方も、同じように多くいます。そのため、日本語教師の需要は、想定以上に高いように感じます。

常に、どこかの学校が募集を掛けている状況です。必ずしも、募集を掛けている学校が、常に人材不足の状況かどうかは分かりませんが、常に何らかの募集はどこかにあります。どうしても台湾で日本語教師として働きたい方は、情熱を持って積極的に就職活動をすれば、夢は叶えられると思います。

 

台湾で日本語教師をする場合のお給料が気になる方は、下記をご参照下さい。
台湾での日本語教師の給料(月給・時給)|募集案件情報を基に調査

未経験から日本語教師を目指す方へ >>> 日本語教師になる方法

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