台湾国籍取得のウクライナ芸能人|二重国籍の裏側を解く

台湾芸能ニュースの中でちょっと気になったニュースの裏側を考えてみました。台湾在住のある外国人の女優さんが台湾国籍を取得したようです。最初、このニュースを聞いた時、聞き流していたのですが、よく考えてみると国籍変更は本当に複雑な問題が絡んでくることがわかります。

それは異なる国には必ず異なる法制度が存在するということです。異なる法制度がある2国間の問題にまで発展する場合があるからでしょう。特に、台湾の場合は国交がない国が多いため更に複雑になります。

 

国籍変更に関わる二国間での2つの重要な側面

このニュースの概要を簡単に振り返っておくと、台湾在住のウクライナ人女優が自国ウクライナの国内事情と台湾が好きになったため国籍を変更したというものです。一件よくある話のように聞こえますが、この問題を考える際には、2つの視点が必要となります。

1つ目は、台湾政府側が台湾国籍取得希望者(ウクライナ人)の台湾国籍を認めるかどうかという点です。2つ目は、ウクライナ政府側がウクライナ人の国籍をどうするかという点です。

 

二重国籍を認めている国か認めていない国か?

よく調べてみるとウクライナも日本と同様に二重国籍を認めていないようです。そうなると、ウクライナ政府側が、このウクライナ人の国籍離脱を認めるかどうかという点も重要になります。前述の通り、ウクライナは二重国籍を認めていないため、ウクライナ人は国籍離脱をしない限り、他国の国籍は取得できない制度になっているはずです。

このように国籍離脱と国籍取得には両国の法制度が、どのようになっているかにより対応が大きく異なるわけです。もし、二重国籍を認めている多くのヨーロッパ各国や移民の多いオーストラリア、カナダなどであれば、これほど複雑な問題にはならないでしょう。

 

国として認められない台湾国籍は存在しない?

ところがウクライナ人女優の台湾国籍取得にはもう1つ大きな問題があると思います。それは、ウクライナと台湾には国交関係がないはずです。つまり、ウクライナ政府は台湾を一つの国と認めていないということになります。

そうなると、台湾国籍取得のための国籍離脱という大義名分が成り立たなくなります。そのため、ウクライナ政府側は彼女の国籍離脱を認めない可能性が高いと思います。

そうなると、このウクライナ人女優は台湾国籍を取得できないのか?台湾政府側の審査の結果、彼女は台湾国籍を取得したと報じられています。

 

台湾国籍を取得したウクライナ人のケースを分析

これは、どういうことでしょうか?

以下は私の推測です。

  1. 彼女はウクライナ政府に台湾国籍取得のための国籍離脱の申請をした
  2. ウクライナ政府は国交のない台湾の国籍自体を認めないため国籍離脱を認めない
  3. 彼女はウクライナ政府から国籍離脱不受理の通知を受け取る
  4. その不受理通知とともに台湾政府に国籍取得の申請をする
  5. 台湾政府から国籍取得が認められる
  6. 結果として二重国籍となる

こんな流れであろうと思います。

 

二重国籍が認められないウクライナ人でも台湾では二重国籍が可能

しかし、このようなことは、国連に国として認められていない台湾だからこそ起こる国籍取得の複雑な問題です。それでは、日本人が他国の国籍を取得するのはどうなるのか?日本も二重国籍を認めていないため、国籍離脱と他国の国籍取得がセットの形になるでしょう。

何年か前にオリンピック出場を目指してカンボジア国籍を取得したマラソンランナーがいましたが、彼も日本国籍を離脱しているはずです。台湾国籍の場合は、カンボジアのそれとは話が違います。日本人の場合も台湾国籍を取得しようとした場合、制度的な矛盾が発生します。

上記のウクライナ人のケースのように、日本政府からは日本国籍を認められないけれど、台湾政府からは台湾国籍を認められる可能性が高いと思います。(この件に関しては後日詳しく記事をアップしたいと思います)

以上、ウクライナ出身の女優・瑞莎の台湾国籍取得の裏側を推理してみました。

関連記事:日本人が台湾国籍を取得する場合の問題点|二重国籍ではない!?

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