<台湾のメディア(新聞、テレビ、ラジオ)

台湾のメディア(新聞、テレビ、ラジオ)

この記事の目次

台湾の新聞

台湾の新聞の主要紙は、自由時報、中国時報、聯合報、蘋果日報などがあります。

新聞の1部の価格は、日本と比べると非常に安く、10元か15元程度で販売されています。

日本の新聞とは異なる点は、政治に関する記事が中心になりますが、経済や社会に関する記事だけではなく、スポーツ、芸能、文化などあらゆる分野のニュースが1部の新聞に掲載されているため紙面はカラー印刷が多く、華やかな新聞となっています。

その反面、日本の新聞では掲載されないような、ゴシップ記事では噂話も取り上げられ、記事内容には正確性が欠けるような内容も見られます。

台湾の新聞と政党

台湾の新聞社は政党との関係性が強いのが特徴です。そのため、支持政党を擁護する記事がある反面、不支持政党の批判を痛烈に展開したりしています。

  • 自由時報: 民進党支持
  • 中国時報: 国民党支持
  • 聯合報 : 国民党支持
  • 蘋果日報: 国民党寄り(政治色は強くない)

自由時報

  • キャッチフレーズ: 「台湾優先 自由第一」
  • 創設時期: 1981年(1987年 「自由日報」 → 「自由時報」に改名)
  • 創設者 : 林栄三
  • 経営母体: 聯邦グループ
  • 政治路線: 民進党支持
  • 新聞価格: 10元/部
  • 電子版≫≫ 自由時報

中国時報

  • 創設時期: 1950年
  • 創設者 : 余紀忠
  • 経営母体: 中国時報文化事業股份有限公司
  • 政治路線: 国民党支持
  • 新聞価格: 10元/部
  • 電子版≫≫ 中國時報

聨合報

  • 創設時期: 1951年
  • 創設者 : 王惕吾ら
  • 経営母体: 聯合報股份有限公司
  • 政治路線: 国民党支持
  • 新聞価格: 10元/部
  • 電子版≫≫ 聨合報

蘋果日報

  • 新聞別称: Apple Daily、アップルデイリー
  • 創設時期: 2003年
  • 経営母体: 壹傳媒有限公司
  • 政治路線: 国民党支持
  • 新聞価格: 10元/部
  • 電子版≫≫ 蘋果日報

台湾の経済紙

台湾の新聞には上記のような全国紙以外にも、日本では日本経済新聞があるように、台湾でも経済専門の新聞があります。以下では主要な経済紙の二紙を紹介します。

経済日報

  • 創設時期: 1967年
  • 創設者 : 王惕吾
  • 経営母体: 聯合報股份有限公司
  • 新聞価格: 20元/部
  • 電子版≫≫ 經濟日報

工商時報

  • 創設時期: 1978年
  • 経営母体: 旺旺中時媒體集團
  • 新聞価格: 20元/部
  • 電子版≫≫ 工商時報

公営新聞社

台湾には民間の新聞以外にも、国が発行している公営新聞があります。

台湾の軍事部門を司る国防部が発行している「青年日報」は国防に関するニュースを中心に報道しています。中国との両岸関係に関心のある方は参考になるでしょう。

また、台湾が統治している離島の馬祖島(連江縣政府)と金門島(金門縣政府)には、それぞれ馬祖日報と金門日報があります。

公営新聞の公式サイトは、下記からご覧ください。

≫≫ 青年日報

≫≫ 馬祖日報

≫≫ 金門日報

台湾の地方紙

台湾には全国紙や経済紙以外にも地方紙が各都市ごとに多く発行されています。

臺灣導報(高雄市)
真晨報(高雄市)
臺灣時報(高雄市)
台海新聞報(台北市)
台灣新聞報(高雄市)
民眾日報(高雄市)
台灣好報(高雄市)
台中日報(臺中市)
台中晚報(臺中市)
台中時報(臺中市)
焦點時報(臺中市)
旱溪地區報(臺中市)
新一代時報(臺中市)
鹿港時報(彰化縣鹿港鎮)
中華日報(臺南市)
更生日報(花蓮縣、臺東縣)
東方快報(花蓮縣)
巨報(嘉義縣、嘉義市)
澎湖日報(澎湖縣)
澎湖時報(澎湖縣)
馬祖日報(連江縣)

(引用元:維基百科)

私が在住している台中で発行されている地方紙の中で今まで見たことがある地方紙は、「台中時報」と「新一代時報」です。

地方紙らしく身近な出来事が報道されたり、観光スポットが紹介されたりするのが特徴で、以前、私の大学の教え子が写真付きで報道されたこともありました。

台湾のテレビ

台湾の主要テレビ局

台湾のテレビは、台視(台湾テレビ)、中視(中国テレビ)、華視(中華テレビ)、民視(民間全民テレビ)、公視(公共テレビ)の5大テレビ局が地上波として放映されています。

台視

  • 名称:臺灣電視公司
  • 開局:1962年
  • 母体:台湾政府が設立した後、2007年に株式公開

上記の通り、当初は台湾省中央政府が設立した公営放送局でしたが、2007年に株式公開をしたため、現在は民間企業が株式所有をしており、その中には自由時報も大株主として名を連ねています。

中視

  • 名称:中國電視公司
  • 開局:1969年
  • 母体:国民党母体の中廣出資が50%を出資して設立

上記の通り、当時の中華民国総統の蒋介石の息の掛かった資本により設立された背景を反映して、国民党寄りの政治姿勢であるのが特徴。

華視

  • 名称:中華電視公司
  • 開局:1971年
  • 母体:中華民国教育部、国防部、外省人の財界人の出資で設立

上記の通り、国のバックアップと外相人が中心となり設立されたテレビ局のため、国民党寄りの政治姿勢であるのが特徴です。

民視

  • 名称:民間全民電視公司
  • 開局:1997年
  • 母体:民間資本により設立

民視はテレビ局としては唯一の民進党寄りの政治姿勢で、台湾語での放送番組も多いのが特徴的です。

台湾のケーブルテレビ

この他にはケーブルテレビが各家庭に普及しており、約90%の家庭に普及しているとされています。

そして、ケーブルテレビのチャンネル数は100以上となっているため、ありとあらゆるジャンルの番組を視聴できます。

ケーブルテレビの月額料金は、契約会社によっても異なりますが、600元から1000元程度と比較的安く利用できます。

これらのケーブルテレビでは、NHKワールドをはじめとした日本の専門チャンネルも含まれていて、その主なチャンネルは緯来日本台や国興衛視などです。

台湾で放送されている日本のTV番組は、詳しくは下記記事をご覧ください。

台湾で放送されている日本のテレビ番組について、台湾現地からレポートします。台湾では、NHK国際放送の他にも、日本のTV番組専門チャンネルがあり、日本で過去に放送されたテレビ番組を放送しています。どのような番組があるのか現地事情を紹介します。

台湾で放送されている番組のほとんどは中国語での字幕がつきます。

そして、台湾で放映されている日本の番組も例外ではなく、中国語の字幕がついています。

バラエティー番組などの音声は日本語のまま放送されていますが、日本のアニメ番組などは中国語に吹き替えられています。

その他にも、中華電信という通信会社がインターネット回線を通してテレビ番組を提供しているMOD(メディア・オン・ディマンド)というサービスも利用できます。

こちらのサービスのチャンネル数は100以上あり、日本語チャンネルも視聴可能です。

MODサービスを利用する場合は、基本料金89元に視聴したい番組ごとに課金される料金体系になっています。

台湾のラジオ

台湾のラジオ局は、国営、軍営、警察放送などの国が管轄しているラジオ局のほか民放局、FM局など全てで170局以上あります。

台湾の国営ラジオとして「中央廣播電臺」(央廣)があり、中華民国文化部が運営しています。

短波放送やFMの中には、日本語で放送されているラジオ局もあり、日本国内で聴いている熱心なリスナーもいます。

短波放送の台湾国際放送は、毎日、日本語で現地のニュースを流しており、インターネットで視聴も可能になっています。

ニュースがメインになりますが、それ以外にも音楽プログラム、生活情報、台湾文化や話題になっているトレンドを紹介した番組が充実しています。

インターネット上で、台湾のラジオを聞きたい方は、下記サイトで一部のラジオを聴くことができます。

≫≫ 線上廣播電台

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